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世界がゲーム仕様になりました  作者: 矢崎未峻
26/70

フレンド登録

 全員が落ち着いて、少しだけ話をして緩やかで柔らかい雰囲気になった。

 どうにか落ち着いたのは良かったが、思わぬところで時間がかかったな。

 本来なら今頃はここを出て移動してる最中のはずだったんだけど。


「ところで、出発準備は終わったのかい?」


 ・・・ナイス傑さん!

 そうだよ、それ聞かなきゃいけないんだった!


「・・・終わってない」


 まあ、予想通りだな。盗み聞きしてた時点で準備が進んでる訳ないしな。

 となると、あとどれくらいで終わるのかが気になるところだな。

 場合によっては帰らなきゃならないし。


「あとどれくらいで終わるか分かるか?」


「そ、そんなにかからないと思う。たぶん。・・・ごめんね、すぐ準備してくる!」


「慌てなくて良いよ。ゆっくりで」


 一応そう言ったが、聞こえてたかな?慌てたまま出て行っちゃったよ。

 うーん、まあしょうがない。


「加耶、ついて行ってあげて。大丈夫だと思うけど、念のため」


「ん、分かった」


 こういう時の加耶の面倒見の良さは助かる。

 あー、でもこの面子でこの場がどうにかなるのだろうか?


「四谷君だったわよね?」


「はい。そうですけど、なにか?」


「あなた、さっきの子が好きなのね♪」


 湊さーん!空気が凍りました!もうバッキバキです!!

 あ、やべ。笑いそう。


「え、あ、いや、そんなことないです」


 いやいやいや、明らかに動揺してんじゃねぇか!

 ちょ、傑さん爆笑してる!?いや、分かるけども。


「雅人、動揺し過ぎだ。ば、バレバレ、だぞ。ブハッ!」


「悠てめぇ!笑ってんじゃねぇよー!!」


「良いのかい?ここはそんなに壁が厚くないから聞こえちゃうよ?...ふ、はは」


 セリフ言い切るまでは完璧だったのに結局笑うのかよ!あんた最高だな!


「え、ちょ、勘弁して下さいよ〜」


 その言葉を皮切りに、湊さんまで笑い出し、俺たちがひとしきり笑い終わるまで雅人は顔を赤くしていた。

 しかしまあ、鋭いな。湊さん。


「悪いな雅人。あまりにも直球で本当のことを言うから、ついな」


「なっ!おま、いつから?」


「4年前、かな。それまで自分の事で精一杯だったから」


「初めからかよ!?」「初めだったのかよ!?」


「告白は?しないの?」


「・・・まだ、しないです」


「えー!しなよー!今すぐしなよー!」


「いや、あいつはオレの事、そんな風に見てませんから。良くも悪くも幼馴染なんで」


「え?そんな風に見えなかったよ?むしろあなたの事好きなんじゃないかしら?」


 湊さんの爆弾発言が止まらない!!


「湊、ストップだ。それ以上は本人たちが自分で確かめる事だよ」


「止めるの遅くないですか!?」


「え?だって、このタイミングの方が、面白いだろ?」


 あー、何となく最初に雅人が焦ってた理由が分かった。

 この人達、雅人をとことんイジるんだ。


「で、雅人。いつ告るんだ?」


 それに乗らない手はないよな。普段ノリでも言わないからな。


「ち、近々」


「「「本当に?」」」


「ほ、本当ですよ!」


「言質は取ったね。黒鉄君、本当に告白したのか、そしてどうなったのか、報告待ってるよ」


「了解しました」


 てな訳で端末の連絡先交換、というかフレンド登録しました。

 久々のゲーム感満載の機能だ!

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