第一話
第一話「ヒトメボレ」
「瑠璃華ちゃん。今日の新曲すごくよかったよ。これからもがんばって!」
「ありがとうございます!」
桜小町瑠璃華16歳。一年前スカウトされてから歌手のお仕事をさせてもらっています。
「家に帰って宿題しないとママに怒られちゃう!それじゃ失礼しまーす。」
瑠璃華は急いで事務所を後にした・・・
「今日は教科書の59ページをやるんだっけ?」
−バッッ−
その時誰かが瑠璃華を押さえつけた。
「きゃあ。誰?」
「ねえねえ。君さあ、瑠璃華ちゃんでしょ?ねえちょっと写真撮らせてよ・・・」
「いやあ誰か助けて」
その時ゴツッと鈍い音がした。すると誰かが耳元でささやいた。
「今のうちに逃げよう・・・」
「うん・・・」
私は言われるままに返事をした。
「あの・・・さっきはありがとうございます。」
「別に・・・でもすりむいちゃってるね。ごめんな?」
「そんなあなたのせいじゃありません・・・」
「俺。高瀬眞広。君は?」
「あっ私は桜小町瑠璃華です。」
「えっ!まじで?俺CD全部持ってるよ。」
何なのだろう。このドキドキする気持ち・・・
もしかしてヒトメボレ?そうなのね・・・私この人に恋したのね。決めた!私この人と絶対幸せになるわ!
「あのぅ。眞広さん。ケータイ番号教えてくれませんか?」
「うん。いいよ!」
こうして私桜小町瑠璃華の「眞広さんおっかけ大作戦」が始まった・・・・
紗和です。しゃぼん玉とはちがう世界感を持ったお話です。ぜひ読んでください。
では、また。