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天界来訪編8

そして、そのあとすぐに祐が慌てていると扉がノックされた。

「あいかー。」

「開いてるよー」

愛花が許可をすると2人の女子生徒が大きなものを持って入ってきた。

「それは…テーブル?」

2人が持っていたのは丸いテーブルだった。

「はい。兄さんと一緒に暮らすのに必要だと思いまして。前に使っていたのを持ってきてもらったんです。」

2人はテーブルを部屋の真ん中に置くと祐の方を向いた。

「紹介しますね。右側がアリア・エイミス。左側がケアリー・ブレアです。」

「よろしくお願いします。お兄さん。」

右側、アリアが祐にそういい、2人が一礼した。

「あれ、俺たちが従兄妹だって知ってるんだ。」

祐と愛花が従兄妹だということは昼に一緒に居た人間と理事長程度にしか知られていないはずだった。

「愛花がいつも言ってましたから。」

「ちょっと!アリア!」

愛花が制止しようとするがアリアは構わず続けた。

「いっつも、兄さんはかっこいいとか、聞くこっちの身にもなってほしいですよ。」

後ろでケアリーに止められている愛花の顔がどんどん赤くなり、ついにはへたり込んでしまった。

「でも、本当にカッコいいですねぇ。」

アリアが見定めるような眼で祐を見る。この手の行動になれていない祐はどうしたらいいのかわからずその場に静止してしまっていた。

「そういえば、シーウェル先輩とはどんな関係なんですか?」

アリアが悪い笑みを浮かべて祐に尋ねた。

「シーウェル?…あぁ、クリスティナのことか。」

「名前で呼んでいるんですね!」

アリアの目は好奇心に満たされていた。

「何を期待しているのか知らないけど、クリスティナとはなにもないよ。」

「えーほんとですか?」

「ほんとだよ。」

祐がアリアの目を見て言うと、アリアは目をそらして

「なーんだ、つまらないなぁ。」

「そ、そうですよ!兄さんとシーウェルさんは関係ないです!」

愛花がさらに必死になって割り込んできた。

(愛花…なんでそんなに必死なんだ…?)

「あいかーなんでそんなに必死なの?」

アリアが口元をほころばせて愛花に問う。

「兄さんにはわ…!」

愛花はハッと口をつぐんだ。

「わ?」

アリアが愛花に詰め寄る。

そしてもう少しのところで、

「アリアちゃん、もうやめてあげようよ。」

ケアリーが止めに入った。

「えー、だってー」

「アリアちゃん。」

ケアリーが少し強い口調で言った。

「…わかりました。」

「それじゃあ愛花ちゃん。また明日ね。」

「う、うん。」

ケアリーはアリアを引っ張って部屋を出ていった。

「…なかなかな人たちだな。」

「普段はいい人なんですけど…。たまに調子に乗っちゃうんです。」

「そっか。」

愛花は苦笑気味にそう言い、祐もそれに苦笑を返した。


その日はそのまま眠りについた。次の日も緩やかに流れると思っていたが、祐は次の日、大きな難所を迎えることになった。


読んでいただきありがとうございます。

今回は愛花と同じ部屋になったそのあとです。

そして近日中に次の日の朝を書きたいと思いますのでよければ読んでください


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