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天界来訪編5

「まさかこんなことになるとはな…」

「あなた招いた結果よ。」

今、祐とクリスティナは祐がしばらく貸し与えられた来客用の個室にいる。時間は朝だ。祐はあのあとここに通されて一夜を明かした。

「はぁ…まぁ理事長は俺がもとのところに戻るために協力はしてくれるって話だからいいけどさ。」


入学に当たって祐はアイリスにつれられて理事長室に行った。そこでアイリスが事の顛末を説明すると、

「ええ、いいですよ。」

「いいんですか…」

「この学園が今強い人間を必要としているのは事実ですから。」

「それ、さっきも聞いたのですけれど、どういうことなんでしょうか。」

「今私たちは遺跡調査をしているんだけどその遺跡にいるモンスターたちが凶悪で手に負えないのよ。」

横にいたクリスティナが簡潔に説明した。

「なるほど、教師が一緒にいくにも限度がある、だけど生徒だけでは手に終えないってことか。」

「その通りです。そんなときあなたが現れたのです。」

祐は一つ息を吐くと、

「わかりました。ただ、俺は元いた場所にいち早く戻りたいんです。」

「それについてはこちらも協力しましょう。」

「ありがとうございます。」


「そういえば、あのときアイリスはなんで炎を使わなかったんだろう…」

「それは周りの目があったからね。」

独り言気味につぶやいたゆうの言葉をクリスティナは拾って答えた。

「周りの目?」

「そう、君は体育館で避けることしかしなかった。それなのに炎を撃ちまくったことで周りの人たちが何か言ってたみたい。」

「なるほどね。あの子は周りの目をかなり気にしているみたいだったね。」

「そういうこと。」

祐はその言葉を最後にして立ち上がった。

「結構似合うじゃない。」

クリスティナが祐の制服姿を見てそういう。

「まぁ年もこのくらいだからね。」

「じゃあ行きましょうか。」

渡された資料によると祐が行くクラスにはクリスティナとアイリスの両名が在籍している。

そこでクリスティナが案内役になったのだった。

「それじゃ、私は先にクラスに行ってるわね。」

祐は朝礼時に紹介されることになっているため廊下で待つことになっている。クリスティナが入って1分もしないで教師が祐のもとにやってきてチャイムが鳴った。

「今日からこのクラスで学んでもらう西城君です。どうぞ入って。」

祐は呼ばれるとすぐに教室に入る。

「今日からお世話になります、西城祐です。よろしくお願いします。」

祐が一礼して顔を上げるとすぐに拍手が教室を包んだ。

祐の席はクリスティナの横になっていた。祐が座るとすぐに授業が開始された。


「…疲れた。」

今はクリスティナの案内で食堂に来ている。

「あれでも初歩なのよ?」

クリスティナが机に突っ伏している祐を見て笑いながら言う。

「といっても今まで天法というものを知らなかった人間にしてみたら難解だよ。」

授業内容は一般教養はもちろんだが、多くが天法に関わることだった。そのため祐には全く理解できなかったのだった。

「まぁ…それもそうね。それに疲れているのはそれだけじゃないでしょ?」

「まぁ…」

祐は転校生にはよくある質問攻めというやつに休み時間中あっていた。それもあって精神的に疲労していた。

昼食を取り風当たりの良いところに行こうと言われた祐はクリスティナに続いて校庭に来ていた。

校庭に人はほとんどいなかった。

祐が辺りを見回していると、

「大抵の人は食堂で昼食をとると教室とかにいるからね。わざわざこんな遠くまでは来ないのよ。」

クリスティナの言う通り校庭までは歩いて少しかかる。ただ風当たりは本当によく疲れが抜けていくようだった。

「私何か飲み物買ってくるわね。」

クリスティナはそう言い残してどこかに行ってしまった。行き場を無くした祐はとりあえずその辺の芝生に腰を下ろして空を眺めていた。



読んでいただきありがとうございます!

今回は戦闘後の話です。話がトントンと進んでいますがそれはそこにいる人たちの性格のせいです(笑)

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