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天界来訪編3

そして時間は今に戻る。

「俺、嘘は言ってないんだけどな…」

「私はあなたがうそを言っているようには見えないけど、ここではアイリスに何か言おうとするやつはほとんどいないからね。」

「どういうことだ?」

「…あなた本当になにも知らないのね。アイリスの苗字はミカール。そしてこの学園の名前はミカエル学園。」

「似ているな。」

「似ているということじゃないよ。彼女の姉が理事長なのがこのミカエル学園なのよ。」

「なるほど…それで逆らうやつがいないということか。」

「まぁそういうことね。君は災難だったね。彼女は態度もでかいけど、天法の扱いも相当上手いからね。」

「天法?」

「…あなた天法も知らないの?」

(まさかここは天使サイドなのか?もしかしてルシファーの言っていた俺たちは行けないっていうのはこう言うことだったのか。)

祐は黙り込んでいた。それが相手には知らないという風に理解されたようだった。

「本当に知らないようね。天法っていうのはこの世に溢れているプラナを集めて使うものよ。天法はさっきのような攻撃から回復まで多種多様に仕えるのよ。」

「なるほど、君は俺に対して普通に話してくれるんだな。」

「言ったでしょ。私は君が嘘をついているようには見えないって。」

「一人でも信じてくれるのはありがたいな。そういえば君の名前は?」

「私はクリスティナ・シーウェルよ。よろしくね、西城君。」

「あぁ、こちらこそよろしく。」

「あ、そろそろ授業だわ。またあとで来るわね。君と話すの楽しいから。」

そういってクリスティナは去っていった。

(あいつの言う限り、あのアイリスという女はこの学校ではかなりの力を持っているってことだよな…それならあいつがここにいるだけで問題あるんじゃないのか…?)

祐はしばらくそのことを考えていたが結論は出なかった。

そしてそれから約1時間。

「西城君。」

「シーウェルか。」

授業が終わったのだろうクリスティナが祐のいる牢獄にやってきた。

「クリスティナ。」

クリスティナは長いブロンドの髪をなびかせながら祐を指さしながら言った。

「苗字は好きじゃないわ。」

「…そうか、わかった。」

祐はいきなり顔を近づけて断言してきたクリスティナに面喰ってしまった。

「そういえば今は何時くらいなんだ?」

祐のいる場所には窓が無い。つまり陽の光もなく時間がわかならい。

「ここには窓もないんだもんね。今は4時よ。たぶん4時半には決闘が始まるからもうすぐお迎えが来るのではないかしら。ほら噂をすれば…」

会談の上からいくつもの足音が聞こえてきた。

クリスティナは牢獄の前から離れて少し端の方に立った。

するとクリスティナの元いた位置に3人の女の子がやってきた。

「西城祐。アイリス様の命によりあなたを連行します。」

彼女たちは牢を開けると祐に手錠をかけて牢から出した。すると、

「その連行、私がやってもいいかしら。」

クリスティナが今まで閉ざしていた口を開いた。

「そ、それは…」

「大丈夫、逃がしたりしないから。アイリスに私の名前を言ってもいいわよ。」

「…わかりました。場所は校庭です。」

そう言い残して女の子たちは消えて行った。

「さて、行きましょうか。」

クリスティナは祐にかけられた手錠を外すと祐の前を歩きだした。

「クリスティナ、君は何なんだ?」

「何って?」

「アイリスとかいうのはこの学校の理事長の妹なんだろ?その命令に意見できるとはどういうことなんだ?」

「ふふ、大したことはないわよ。私の親がそこそこ有名なだけよ。」

「…そこそこではないことはわかった。」

「…まぁそんなことは置いといて、彼女との決闘どう戦うつもり?」

笑顔で躱したつもりだったクリスティナは祐の鋭い視線に目をそらして話を変えた。

「今の俺では圧勝するのは難しいな。天法の特徴も掴めていない。」

クリスティナは目を見開いていた。祐の顔は真面目そのもので本当に戦おうとしていたからだ。

「本当に戦う気なんだ。」

「ん?それしかないでしょ。ここで物事を先に進めるにはね。」

クリスティナは笑いを堪えきれずに吹き出してしまった。

「ごめん。まさかこの状況で逃げずに戦うなんて思ってもいなかったから。」

「クリスティナは俺を逃がすためにあんなことをしたのか。それは悪いことをしたかな。」

「ううん、でも戦うならいろいろ教えないとね。」

「あぁ、頼む。」


読んでいただきありがとうございます!

今回は拘置所的な場所での会話だけで物足りないかもしれません…

次回は戦闘シーンもありますので、良ければ読んでください…


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