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学園祭編13

(私を使え)

頭に別の声が響く。

「ルシファーか。だがお前の魔力を借りても対処しきれないと思うが。」

「相手の体勢が今のままならな。おい光剣。」

「はい、なんでしょう。」

「ブリューナクは一度設定した光路は光線を消さない限り変更できないだったよな?」

「はい、その通りです。」

「ならば話は簡単だ。まず氷でも作ってあの光を反射させる。そしてそのまま相手の懐に飛び込んで相手の体勢を崩してしまえば光線を消さない限りもう当たることはほぼない。」

「なるほど…だが俺は氷の魔道なんて使えないぞ。」

「そのための私だ。お前にできなくても私にはできる。一瞬身体を貸せ。今のお前なら暴走するということもない。」

「…わかった。」

祐の返答に間があったのは前の暴走を思い出していたからだ。

祐の身体を借りたルシファーはその感触を確かめるように光剣に込める魔力を増やした。

光剣の刃はその大きさをどんどん増し、ついには大剣ほどの大きさになった。

「ふむ、これならいけるな。」

ルシファーはニヤリと笑い空いている左手を前方に向けた。

そのまま光剣と光線の間に氷を創り出した。その氷には不純物、(空気や塵)が多く含まれていたため色は濁っていた。

そして氷は光線を反射し、反射した光線は誰もいない空に向かって行った。

(あとはお前次第だ)

ルシファーは身体を祐に返した。

祐は自分の右手の感触を確かめた。そこにはさっきまであった光線の圧力は消えていた。

「これなら!」

祐は加速の魔道を使用し一気にヨハンとの距離を詰めた。

そしてブリューナクを弾き飛ばす。するとルシファーの言う通り光線は全員から外れた。

「この…!」

どうやらブリューナクは一度光線を放つとそれを消すまで動かすのに相当苦労するらしく、ヨハンは横にいる祐に身体を向けきれていない。

次第に光線は消え、ヨハンの身体も動くようになったようだった。

祐が光剣を振り下ろす、それをヨハンがブリューナクで受け止める。戦いは祐の有利に進んでいった。

だがそのとき。

校庭とは校舎を挟んで反対側で大きな爆発音が聞こえた。

全員がそちらを向く。そしてヨハンが笑っていることに祐がいち早く気が付いた。

「くくく、これで終わりだな。」

「どういうことだ。」

「この学校に来ているのが俺だけだと思ったのか?」

「!」

ヨハンの言う通りだった。第一学校には祐たち以外にも優秀な生徒がたくさんいるし教職員も一流の人間が多い。そんなところにヨハンたち3人だけで攻めてくるはずがなかった。

「祐くん、あちらは私に任せてください。」

「わかりました。」

祐は一気に調子を取り戻したヨハンと交戦しながらクーデリアと会話した。

「アリシアさん。あなたなら移動しながらでもあの場所に魔道は行使できますよね?」

「えぇ…できますけど、あそこにいるのが敵だけだとは限りませんよ?」

「大丈夫です、座標は私が指示します。」

「わかりました…」

アリシアは少し疑いながらもクーデリアに従うことにした。

2人が爆発音のする方へ行こうと

「行かせると思うか?」

ヨハンが笑った顔でそういいブリューナクの穂先をクーデリアとアリシアに向けた。

だが放たれた光線は空高く上っただけで2人に当たることはなかった。

「こちらこそさせると思うなよ。」

祐がヨハンとの距離を一瞬で詰めて穂先を光剣で弾いていた。

「てめぇ…じゃあまずはお前からだ。」

ヨハンがブリューナクを祐に向けて振り下ろした。

「会長、行ってください!」

祐は自らに何度も向けられるブリューナクをすべて払っている。

さらに祐はその合間にヨハンに対する攻撃も忘れず入れている。そのおかげでヨハンの攻撃の感覚は徐々に広がってきていた。


読んでいただきありがとうございます。今回を見る限りだとヨハンが急に強くなり過ぎだと感じますがその理由も後に明かされるので気にしてみてください。

ここのところ2日に1回のペースで投稿できてますがいつまで続くかわかりません…申し訳ないです…

コメントや評価よろしくお願いします。

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