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異世界生活の日常  作者: テンコ
プロローグ
3/99

0-03

ステータス表記はあまり出さないようにします。

 Dragon Slayer online<<ドラゴンスレイヤーオンライン>>の話をしようと思う。





 タイトル通りよくあるタイプの剣と魔法の世界を舞台に、魔物や竜、神々などと戦うレベルとスキル制が合わさったMMORPGだ。

 定番といえば定番で、奇をてらう事無く淡々と王道を行くタイトルだったのが、私がプレイし続けた理由だ。


 バランスもそこそこ良く、初心者から廃人まで幅広くプレイしており、まぁ雰囲気もそこそこ良かったとは思う。

 どのゲームにもあるBOTやチーター、マナー違反はいたが、そこはしょうがないだろう。


 そこで私は8年の間、支援系プレイヤーとして活動していた。支援系と言っても、私がそもそも前衛職が苦手で後衛職が好きなのだ。

 偏るのは仕方ないとはいえ、基本的に使うキャラは後衛職のみの転生を繰り返していた。


 このゲームの転生とはレベル最大になると別の職業のレベル1から再開ができるもので、今まで経験した職のスキルをいくつか選択して使用することが出来るという設定であった。


 スキル構成のテンプレは当然作られており何パターンも存在したが、私は特に気にせず好きに選択していた。

 必須なもの以外はほとんど趣味で取っており、自分のキャラの特徴を一言で表すと、前衛系のスキルが極端に無い、である。


 強制的に取らされていた護身スキルや格闘スキルなどを除けば、剣や槍などの近接スキルを一切取っていないのだ。

 それならば魔法スキルのみしっかりとっているかと問われれば違うと言わざるを得ず、生産スキル?と聞かれても同じである。

 イメージするところの中途半端キャラなのだ。





 私がよく使っていたのは、サモンスキル。俗に言うテイマーである。


 多くの日本人、いや人間の例に漏れず動物が好きだったので、なんとなくテイマースキルを8年間使い続けたに過ぎない。

 だがアップデートで次々出てくる召喚獣をコンプリートするくらいには、気に入っていたのも事実である。


 時には近場の魔物をテイマー同士でテイムしに行って和んだり、大型アップデートで登場したダンジョンに仲間内で行って新モンスターをテイムしたり、まぁ楽しいゲーム人生を送っていたのではないかと思う。

 ちなみに名付け制があるのだが、周りから駄目だしされるくらいのセンスだったと言っておこう。

 ……色が白いオオカミ系だからシロと言えば伝わるだろうか。


「シズナさんのネーミングセンスって、一週回って良いですよね」

「一周って何?」


 テイマーギルドの新人さんの言である。



 使役できる種類は多岐に渡り、私自身の召喚獣所持数に制限は無かった。

 というのも、制限自体はあるものの私は課金アイテムを使用して制限解除をしていたのだ。

 独身会社員唯一の趣味だから、まぁそれなり愉しんでいたので無駄遣いとは思ってない。

 

 思ってはいない。

 思えない。





 種族についても、まぁ至って普通だ。


 ヒューマン、亜人種、ドワーフ、エルフとど定番の種族から選び、職業もその時点で選ぶ。

 種族によってステータスの成長度に差があり、それは転生を繰り返す事で制限解除されていく設定だ。

 例えばエルフの筋力成長率-20%が一回の転生で-16%になる。といえば分かるだろうか。

 ここで選んだ種族は基本変える事ができないのだが、転生を繰り返すことによってステータスは全て最大まで上げる事が事実可能なのだ。


 ステータスは


 HP:ヒットポイント

 MP:マジックポイント

 Str:筋力値

 Vit:体力値

 Int:知力

 Def:防御力

 Mat:魔法攻撃力

 Mdef:魔法防御力

 Dex:器用さ、詠唱速度

 Agi:素早さ

 Luk:運


 があり、素の成長はHPとMP以外99までで、種族毎に得意なステータスは120まで。

 それに装備や消費アイテムによる補正で+されていくのである。


 私は……女性型の亜人種である妖狐族を使用して、支援職のクレリックでゲームを開始した、

 女性型についての深い意味はない。

 公式サイトで狐耳イラストを見たときこれに決めようと思ったのだが、男性ではその種族を選ぶことが出来なかったのである。

 ちなみに男性のみの亜人種は角鹿族だった。蹴りなどの攻撃技に補正がつくらしい。

 ファンタジーめ。


 妖狐族はInt、Dex,Lukに秀でており、Str、Vit、Defの伸びが悪い種族であった。


 クレリックから上位職のプリースとなり、ギルドに入り、気のいい仲間を見つけ、レベル最大になった。

 そしてある時ふと自分ひとりで戦闘をしてみたいと思い立つ。


 しかしその頃から前衛職に転職する気になれず、かといって一人で魔法や弓で狩りなど出来そうにない性格だった。

 そこへ丁度大型アップデートで追加されたサモナー職になったのである。AIとはいえ、仲間がいる事が嬉しいのだ。


 そんな単純な理由で転生したあと、サモナーの魅力にはまり、以後転生を繰り返す中サモナースキルは優先して取ったのである。


 ちなみに今までの転生歴は、プリースト、サモナー、プロフェッサー、ガンナー、ハンター、マーチャント、アルケミストなどである。

 見事に近接メインの職が無い。


 職によって、プロフェッサーはソーサラーとエレメンタルを経験してないと成れないなどのシステムがあったので、単純に経験した職業はもう少し増える。

 

 気の良い仲間がログインしている、若しくは召喚スキルが所得できるレベルの時以外は街中で和んでいる事が多い為、知り合いからはよくネタにされていた。

 一人で狩りに行くのが寂しいのではないか、等である。一人身の独身男性としては実際その通りなので否定はしていない。


 そんな事もあり、一人で狩りに行かないプレイヤーとして地味に仲間が多く、効率房や廃人以外にパーティーとして誘われる事が多かった。

 ちなみに上位プレイヤーに比べるのもおこがましいが、プレイヤースキルはそれなり。

 まぁ、支援職としてサポートができるな、くらいの腕しかなかった。





 それでも仕事を優先しつつ週2日の休みを利用して、8年間続けた私のキャラクター。

アップデートや新装備等もあり、妖狐から天狐という種族に転生進化してステータスも上昇。

 召喚獣もコンプリートしたりで充実したMMOライフを送っていたのである。

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