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レーコさん  作者:
5/5

五月 噂話2

「なぁ、お前んとこのマンションってさ、霊が出るんだろ?」

ノロノロと外周ランニングしてる時に、真田が言った。

中村と真田、俺はバスケサークルに入った。もちろん中村がマネージャー。

真田に対して、さぁ、と誤魔化す。一緒に住んでるなんて言ったら、どんな反応をするか。

「俺の聞いた話じゃさ、入り込んだ空き巣が呪われたっての。本当に知らねー?」

むしろ当事者で命の恩人だ。

「俺、幽霊とかそんなん信じないんだよな。つーわけで、お前ん家行って確かめていい?」

結局はその話に繋がるのか。

走り終わって、中村からボトルを受け取ると一気に乾いた喉に水分を流し込んだ。

「ねー、中村ちゃんも竹田ん家行きたいよね?」

話を振られた中村はゴミムシを見る目付きで真田を見た。

実際は見た事ないけど、その強力さに一時俺を避けた中村だ。何を好き好んでレーコさんとご対面しなければいけないのか。


「お前ら、練習倍にするぞ」


上から声が聞こえた。植本先輩だ。

「時間は限られてるんだ。喋ってないで練習練習」

その日はそこで話が終わった。



翌朝、家の前に待機してる真田に気付かずレーコさんに行ってきますと言ってしまった。

もちろん真田に聞かれた。

レーコさんは真田に気付いたのか、何も言わず消えた。絶対不機嫌だ。

ピピッ、と携帯がメールを受信したので、チェックすると非通知から。


ちょっと!ソイツなんか嫌いだから早く連れてって!(♯`∧´)ムカプン

今日の晩御飯はカレーにしてよね。


PS 行ってらっしゃい。


レーコさんは見た目のわりに随分可愛いメールを打つようだ。

不覚にも吹いた。

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