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第45話:【朗報】地底の岩盤が硬すぎるので,「地球ごとシェイク」して調理してみた件w 隠し味は「追い物理」ですわwww

キッチンの下準備

前回の「毒抜き(物理)マグロ」を堪能したアリシアは,完璧な味付けを求めて,幻のスパイス「ガイアの涙」が眠るという未踏の地底深くへと潜っていた.


「…….…….お姉ちゃん,もう地下五千メートルだよ.ここから先は『超硬質ダイヤモンド層』っていう,どんな魔法ドリルでも傷つかない絶対防壁があるんだって.設計図にも『進入禁止:惑星の核が露出する危険あり』って書いてあるよ……」


少女が温度計と設計図を交互に見ながら,ガタガタと震える声で警告する.しかし,アリシアは目の前に広がるキラキラと輝く硬い岩盤を,値踏みするように眺めていた.


「あら.少し頑丈そうなボウル(調理器具)ですわね.これなら思いっきり混ぜても壊れなさそうですわ」


アリシアは考えるのをやめていた.彼女にとって惑星の核を守る絶対防壁は,単なる頑丈なキッチン用品に過ぎなかった.


調理開始:惑星規模の「下ごしらえ」

「ボウル……? お姉ちゃん,何をするつもりなの?」


「決まっていますわ.美味しいお料理の基本は,素材を均一に『混ぜ合わせる』ことですのよ」


アリシアはドレスの袖をまくり,岩盤に両手を添えた.そして,大地を掴むように深呼吸をする.


「さあ,参りますわよ.まずは地球のリズムに合わせて,優しく,かつ大胆に…….**『シェイク』**ですわ!!」


アリシアが岩盤を掴んで上下左右に激しく揺さぶり始めた瞬間,世界が悲鳴を上げた.地表では震度計測不能の大地震が発生し,海は割れ,山は踊り出した.


ズゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴッ!!!


「ひぃぃぃぃっ!? 地球が! 地球がミキサーにかけられてるみたいに回ってるよぉぉぉっ!!」


少女が銀の箱にしがみついて絶叫する.しかし,アリシアの調理は止まらない.


仕上げ:隠し味は「追い物理」

地底の岩盤の中で,様々な鉱物やマグマがシェイクされ,熱と圧力で新たな物質へと変質していく.


「ふふ,良い混ざり具合ですわ.ですが,ここで満足してはいけません.一流のシェフは,仕上げにも手を抜かないものですのよ」


アリシアは,某料理番組のカリスマシェフのような自信満々の笑みを浮かべ,右拳を高く掲げた.


「ここで,味に深みを出すための隠し味…….**『追い物理(オリーブオイル的なもの)』**を投入しますわ!!」


ドォォォォォォォォォォォォォンッ!!


仕上げの正拳突きが,シェイクされた地層の中心を貫いた. その衝撃で超硬質ダイヤモンド層は粉々に砕け散り,中に封じ込められていた「ガイアのスパイス」が,熱で溶けた他の鉱物と完全に融合.地底空間は,黄金色に輝く巨大な「特製スパイスの湖」へと変貌を遂げた.


実食:地底人の迷惑と至高の味

「……あ.お姉ちゃん,地底湖が全部スパイスになっちゃったよ.あと,たぶん地底人の国が二つくらい混ざって『隠し味』になっちゃったかも……」


「あら,それは少し『コク』が出すぎたかしら? まあ,些細なことですわ」


アリシアは,マグロの切り身をスパイスの湖にたっぷりと浸し,それを優雅に口へと運んだ.


「……んっ! 素晴らしい芳醇な香り! 大地の恵みが,口の中で暴力的に弾けますわ! やはり料理は,大胆な火力と物理的な混ぜ合わせに限りますわね!」


極悪令嬢のクッキングは,惑星の環境すらも「調理工程」の一部として利用する. 彼女の飽くなき食欲と物理の前では,地球の核ですら単なる熱源に過ぎなかった.

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