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第43話:【朗報】豪華客船(笑)を買収してみたw 進行方向の島が邪魔なので,物理で「道」を作って進むお嬢様www

港町:豪華客船の商談(物理)

世界をリセットしようとしたシステムを物理で粉砕したアリシアは,再び港町へと戻ってきた.彼女の目的は,新大陸よりもさらに遠くにあるという「幻の高級食材」を求める美食の旅である.


「……。…….お姉ちゃん,あの船,とっても大きいよ.でも,持ち主の商会長さんが『世界一の資産家じゃないと売らない』って威張っているんだって」


少女が港に停泊する白銀の巨船を指差す.それは王族や大富豪しか乗ることを許されない,海上の動く城であった.


アリシアは考えるのをやめていた.


「資産家? まぁ,そんなまどろっこしい肩書きが必要なんですの? 最近の若者(商会長)は,客人の財布の中身よりも,まず『誠意』を確認すべきですわ」


アリシアは商会長の元へ悠然と歩み寄り,金貨一万枚が詰まった袋をデッキに叩きつけた.


「金貨一万枚ですわ.これでこの船を買い叩いて差し上げますわ.お釣りは,貴方の『今後の安全』で結構ですのよ?」


「な,何だと!? この船は一千万枚は下らん! 貴様のような身元の分からぬ娘に売るわけが――」


「教育が必要ですわね」


アリシアが軽く拳を握っただけで,船のメインマストが「対話」を求めてミシミシと悲鳴を上げた.商会長は恐怖で泡を吹いて倒れ,売買契約(物理)は即座に成立した.


航海:不都合な地形への対処

「お姉ちゃん,船出しちゃったけど,この先には『千の島々』っていう難所があるんだよ.迷路みたいに入り組んでいて,どんな熟練の船乗りでも座礁しちゃうって……」


「……。…….迷路? まぁ,最近の若者(地形)は,どうしてこうも真っ直ぐ進ませてくれないのかしら.わたくし,回り道は大嫌いですのよ」


前方に広がる無数の小島.船を迂回させるには数週間はかかる難所である. アリシアは船首に立つと,その「邪魔な景色」を見据えて右拳を深く腰に引いた.


「最短ルートが,淑女のマナーですわ!!」


ドォォォォォォォォンッ!!


アリシアの正拳突きが引き起こした超音速の風圧が,海面を割り,行く手を阻む島々を一直線に粉砕した.かつて迷路と呼ばれた海域には,今や水平線の彼方まで続く「真っ直ぐな道」が完成していた.


「……あ.お姉ちゃん,地形が変わっちゃったよ.地図がもう使えないね……」


「ふふ,これで船酔いの心配もありませんわね.暴力は善――やはり,拳一つで航路(平和)は切り拓けるものですわ」


極悪令嬢の美食クルーズ. 彼女の行く手に立ちはだかるものは,もはや大陸でも神でもなく,ただの「障害物」として処理される運命にあった.


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