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第27話:【朗報】王都の城門、ただの「障害物」だったので粉砕して入城してみたw 国王パッパに「買収価格」を提示するwww

【王都エングラム:正門前】


銀獅子騎士団が街道の塵と化した報せは、瞬く間に王都へと届いていた。 かつては「無能」と嘲笑った令嬢の帰還に、王都は未曾有の混乱に陥っている。閉ざされた巨大な城門の上には、震える手で弓や魔導杖を構える兵士たちが並んでいた。


「止まれ! 止まれと言っている、この反逆者め!」


門上からの警告を、アリシアは心地よいBGM程度にしか受け取らなかった。 彼女は、血と泥に汚れながらも輝きを失わないドレスの裾を翻し、城門の真ん前で立ち止まる。


「反逆? 心外ですわね。わたくしはただ、正当な『商談』に参りましたのよ」


アリシアは深く息を吸い込み、右拳を腰に引いた。魔力などは一切練らない。ただ、これまでの旅で培った「不条理を捩じ伏せる質量」のみを拳に込める。


「開かないのであれば、わたくしが『道』にして差し上げますわ」


ドォォォォォォォォンッ!!


衝撃波が王都全域を揺らした。 王国の象徴でもあった鋼鉄の城門は、中心からひしゃげ、数トンの鉄塊となって内側の市街地へと吹き飛んだ。後に残ったのは、綺麗に円形にくり抜かれた巨大な空洞と、腰を抜かして沈黙した兵士たちだけだった。


【王宮:血と金の行進】


アリシアは、壊れた門を悠然とくぐり抜け、真っ直ぐに王宮へと歩を進めた。 逃げ惑う貴族、武器を捨てて祈る兵士。その全てを視界の端にも留めず、彼女は玉座の間を目指す。


「お、お姉ちゃん……。みんな、お姉ちゃんの顔を見るだけで石みたいに固まっちゃうね」


後ろからついてくる少女が、銀の箱を抱え直しながら呟く。アリシアは薄く微笑んだ。


「当然ですわ。今のわたくしは、彼らが積み上げてきた『嘘』を買い叩く、世界で最も厳しい査定人ですもの」


王宮の豪華な絨毯を泥で汚しながら、アリシアはついに玉座の間の扉を蹴り開けた。


【玉座の間:親子(物理)の再会】


広大な広間の奥。 そこには、かつてアリシアを「無能」と呼び、木櫃の罪を擦りつけた実の父、エングラム国王が玉座に深く腰掛けていた。その周囲には、裏取引に加担してきた高官たちが、毒を飲んだネズミのように震えながら控えている。


「……アリシア。何のつもりだ、その無様な姿は。魔力も持たぬ罪人が、この神聖なる場所に足を踏み入れるとは」


国王の声は震えていた。威厳を保とうとするその仮面の裏には、圧倒的な暴力への本能的な恐怖が張り付いている。


「ごきげんよう、お父様。相変わらず、その椅子がお似合いですわね。……あの中身が『白い粉』で詰まった木櫃よりも、よっぽど価値がありそうですわ」


「貴様……それをどこで!」


「教会の祭壇の裏で拾いましたの。わたくしの人生と引き換えに、貴方たちが売り捌いていた『商品』を。……おかげで、ようやく目が覚めましたわ」


アリシアは、少女から銀の箱を受け取ると、それを王の足元へ無造作に放り投げた。 ドサリ、という重苦しい音と共に、中から数千枚の金貨が溢れ出し、床に散らばる。


「金貨一万枚。……いえ、これまでの『慰謝料』を差し引いて、この額でこの国を買い取って差し上げますわ」


「何を馬鹿な……! 国を金で買うなどと、そんな不敬が許されると思うのか!」


「いいえ、許される必要なんてなくてよ。わたくしは今、この拳で『物理的な決済』を行おうとしているのですから」


アリシアは、ナックル代わりの宝石をパキパキと鳴らし、冷酷な笑みを深めた。


「お父様。三行で言いなさい。……遺言、謝罪、それとも、私の『椅子』になる覚悟かしら?」

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