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第21話:【朗報】「先制攻撃用装備(ドレス)」に着替えた結果w 暴力の気品が天元突破して、もはや神々しい件www

【玉座の間:死体の上での更衣】


アリシアは、椅子(元締め・ゴルドー)に座ったまま、手に入れた純白と深紅のドレスを広げた。 血の臭いが充満し、周囲には四肢が壁にめり込んだ死体や気絶者が転がっている。そんな地獄のような光景の中で、彼女は平然と、ボロボロで血に固まった軍服を脱ぎ捨てた。


「お、お姉ちゃん、ここで着替えるの……?」


少女が顔を赤らめて銀の箱で目を覆う。だが、アリシアの瞳に羞恥などという原始的な感情は存在しない。


「ええ。戦場(お買い物)において、装備の更新を遅らせる理由はなくてよ」


アリシアがドレスに袖を通す。 純白のシルクは彼女の透き通るような肌を強調し、深紅の刺繍は彼女が浴びてきた返り血を祝福するかのように鮮やかに映える。泥と血で汚れていたはずの彼女が、その一着を纏った瞬間、まるで戦場に舞い降りた「死の女神」のような神々しさを放ち始めた。


「……完璧ですわ。これでようやく、まともな『先制攻撃』ができますわね」


彼女は、床に転がっていた宝石のネックレスを無造作に拾い上げ、拳のナックル代わりに関節に巻き付けた。


【尋問:椅子の機能拡張】


「さて、椅子さん。お喋りの続きをしましょうか」


アリシアは、ドレスの裾を上品に整え、再びゴルドーの背中に体重を預けた。 「ギ、ギギッ……」と、ゴルドーの肋骨が悲鳴を上げる。


「隣町の武器商人……『鉄鋼王』バザル。あいつが……あいつが一番、金を溜め込んでやがる……。王国の軍部とも繋がって、裏で戦火を煽って……」


「武器商人。いい響きですわね。暴力の道具を売って私腹を肥やす者に、私の『本物の暴力』を教えて差し上げるのは、まさに社会貢献……いえ、『善』そのものですわ」


アリシアは満足げに頷き、立ち上がった。 もはや彼女にとって、金貨一万枚は単なる数字ではない。自分の「暴力」が正しく世界に作用しているかを測る、スコアのようなものへと変わっていた。


【出発:暴力の凱旋】


アリシアは、気絶した元締めをそのまま「オブジェ」として放置し、館の出口へと向かった。 背後では、少女が慣れた手つきで金貨の詰まった銀の箱を抱え、トコトコとついてくる。


「ねえ、お姉ちゃん。そのドレス、とっても似合ってるよ。でも、その手……宝石が血で真っ赤だよ?」


「ふふ、これは『紅の装飾』ですわ。淑女たるもの、常に手元は華やかにしておかなければなりませんもの」


館の外に出ると、そこには街の住人たちが集まっていた。 血まみれのドレスを纏い、太陽の光を浴びて微笑むアリシア。その姿に、住人たちは恐怖のあまり膝をつき、祈るように手を合わせた。


「……見て。女神様だ……」 「悪鬼を滅ぼし、ドレスを纏って降臨された……!」


アリシアは住人たちの賞賛(勘違い)を一切無視して、真っ直ぐに隣町へと続く道を見据えた。 ――アリシアは考えるのをやめていた。 彼女にあるのは、ただ「気に入らないものを壊し、目標(1万枚)へ進む」という、極めてシンプルかつ強固な意志のみ。


「さあ、参りますわよ。隣町のバザルさん。私のドレスに似合う『最高の花火』を用意しておいてくださると嬉しいですわね」

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