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GateFragments  作者: 悠蛹
第2巻 Calamity Gate―厄災の門―

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11/27

Calamity Gate 第1章後編【記憶と夢】

 リソースキューブの粒子技術は建築物にも使用されており、門の発生による破損や倒壊の早期回復にも寄与している。


●●●


〈なんだこの姿は…〉

 科学者たちの声が聞こえる…

〈薬は投与していたのか?!〉

〈制圧部隊を呼べ!〉



「…お姉ちゃん」



「…お姉ちゃん、起きて!」

 アリシアの声に、シアリスは目を開ける。


 窓からは夕暮れの光が射しこみ、キッチンの方から母の料理の音が漏れ聞こえる。

 シアリスは部屋の床に座っていた。アリシアが正面に同じように座っている。


「ここは…家?」

 シアリスは部屋を見回す。


「寝ぼけてるの?」

 アリシアはシアリスの顔を覗き込む。

「もう…」

 妹は腕を後ろに下げて何かを持っているようだ。


 頭の奥で、警報音のような音が微かに鳴り響く。

「何か聞こえない?」


 アリシアはもじもじと身を動かしながら答える。

「何も聞こえないよ?ってそうじゃなくて…!」

 アリシアは後ろ手に持っていた物をシアリスへ突き出す。

 不恰好にラッピングされた袋。


〈暴走している!〉


 シアリスは袋を受け取る。

「くれるの?」

 アリシアは照れくさそうに頷く。

「この前、私たちの誕生日だったでしょ?」

「お姉ちゃんにあげようと思って…でも…間に合わなくて…」

 アリシアは悔しそうに横を見る。


〈助けてくれぇ!〉

〈うわあ!〉


 シアリスが袋を開けると、中には手作りのブローチが入っていた。少し歪んだ菱形をしており、夕日に反射して光を返す。

 アリシアは不安そうにシアリスを見る。


〈撃て!〉

〈すぐに再生してしまう!〉


「…ありがとう!すっごく嬉しい!」

 シアリスはアリシアの目を見る。

「…よかったあ」

 アリシアはポケットから同じものを取り出す。

「お揃い!」

 アリシアは胸元に取り出したブローチを付けようとするが、上手くいかない。


〈研究区画は壊滅的だ…!〉

〈博士は無事か?!〉


「ほら」

 シアリスはアリシアにブローチを付ける。

「ありがとう…!」

 アリシアは嬉しそうにはにかむ。


 激しい銃声。


「お姉ちゃんも付けて!」

 アリシアに促され、シアリスはブローチを付けようと胸元を見る。


 シアリスの身体は渦模様に包まれていた。

 指先や耳は尖り、腰からは触手が尻尾のように二本伸びている。


 シアリスの変異した手を、アリシアは小さな両手で掴む。


〈逃すな!〉

「お姉ちゃん」

〈この事は外部に漏らすな!〉

「お姉ちゃんが私のお姉ちゃんで嬉しい」

〈発見次第処分しろ!〉

「大好き!ずっと私のお姉ちゃんでいてね!」


 シアリスの意識が現実へと引き戻される。


 機関を脱出したシアリスは、都市の一画に辿り着く。辺りは静かで、古い建物や小さな孤児院があるだけだ。

 傷は塞がっているが、痛みは消えない。

 精神的疲労と肉体の度重なる損傷で、思うように動けない。


「あなた…」

 不意に声が聞こえ、シアリスは振り向く。

 一人の女性が、孤児院の勝手口から現れていた。

 シアリスは逃げようとするが、意識を保つのもやっとだ。

 女性はシアリスの姿を見て怯えを見せるが、同じように怯えるシアリスに、傷付いた子供の姿を見て彼女は身を引き締める。

「私はウスラ…」

 ウスラはシアリスを孤児として迎える。

「うちへいらっしゃい、もう大丈夫よ」


 シアリスの胸元には、歪な菱形のコアが水色に揺らめいていた。

読んでくださってありがとうございます!


シアリスの夢、回想、幻覚…

現実と非現実の混ざり合う描写。

どうでしたか?

分かりにくい!読みづらい!てなってないか心配です。

けれど、そこを含めて怒涛のスピード感にしたかったです。

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