昔話1
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昔々あるところにおじいさんとおばあさんがいました。
おじいさんは山へ悪魔退治に、おばあさんは都へ魂魄浄化へ向かいました。
冬の山は峻厳かつ険阻。歳を重ねたおじいさんにとって、つらいものでした。
おじいさんは、裏天皇御幸を慣行し、都を阿鼻叫喚の渦におとしめた『能面』百相や、天から降り注ぐ火箸にて一晩で十もの村の全村民を焼き滅ぼした『天蓋』糞足に打ち勝つなど、数々の災厄からこの国を護った英雄です。
四守護者の最高位の一つである『玄武』称を持ち、北方最強の守護者と謳われるおじいさんをしても、最後の仕事である並々ならぬ覚悟を持って、勅命を拝しました。
-ばあさん、わしも年貢の納め時かもしれん。・・・まあ、免租されているんだが・・・。
歴戦の英雄ですから、そんな覚悟です。
山はここ一年で時折吐き出す噴煙から粘りつく黒雨を降らせていました。
その水たまりから産み出される『陰』に触ったが最後、その人は『陰』に浸食され肌が黒く染まっていき、全身が黒く染まると、死に至ります。
しかも人が死んだのち、一番近くにいたものに遷り、また同様に浸食され、死に至るのでした。
都はにわかに騒然とし始めていました。
元皇族で巫女の最高位である元『斎王』であったおばあさんは、おじいさんと婚姻を結んだ後も巫女としての修業は欠かさず、この国の神職者に支持する立場でもあり、いまだに歴代最高の巫女であると謳われるほどでした。
おばあさんは『陰』によって亡くなった人々の魂魄の無念を慰め、浄化するべく都に向かいましたが、まだ知られていない悪魔に侵された魂魄浄化はおばあさんの命を削ることは明白で、並々ならぬ覚悟が必要です。
-じいさん、わしも年貢の納め時かもしれん。・・・まあ、一度も払ったことはないんだが・・・。
元皇族ですから、そんな覚悟です。
おじいさんとおばあさんの最後の戦いが、今、始まります。
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