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届いて

作者: 蒼猫


なぁ…お前ってさ………だよな。


え?何?分からない。


だーから!お前って…………だなって!!


ごめん、、聴こえないよ。


はぁ、もういいよ、じゃぁな。



あの日私は分からない言葉が生まれた


その人から私の周りはどんどん離れていき、気づいたら独りになっていた。

私も自分から伝えようと…最初は努力した。

でも、伝わらなくて……分からなくて…

学生生活も段々と苦しくなり、学校を休みがちになり次第に行かない日が増え何時しか部屋から出る事さえ出来なくなっていた。

そう私は所謂引きこもりと呼ばれる様になった。


父親は私に一切関心が無い、いない存在とでも言おうか、父親の声を最後に聴いたのは何時だろう、引きこもりになる前?それも分からない。母親は最初こそ何とかしようと仕切りに話しかけてきた、でも私が分からない事を必死に叫べは叫ぶほど表情は暗くなり疲れが見え、今はご飯を運んだ時に少し声をかける程度になってしまった。



私も声を出さなくなってどのくらい経つかな、会話をしなくなってどのくらい経つかな……今は楽だ何も考えなくていい何も思わなくていい人と関わらない、それが私1日中部屋に居てやる事と言えば好きな絵を描いたり小説を書いたりひたすら小説を読む、

毎日本当はこう在りたかった、こうしたかったそんな空想を綴り自己満足をら重ねる。


満たされた世界の中で楽しく笑う私を書きながら独り部屋で空を見上げる


今日の私は何をしてたかな。



そして私はまた空想の中に入り込む、そんな小さな世界にある日1つのレビューが届いた

ただ一言、素敵です。それだけ

でも私はとても、とても嬉しかった…

それと同時に怖かった……

こんな私の自己満足な世界を素敵と言ってくれた人が居る。

少し勇気も貰った。

私はそれから毎日毎日続きを書いた時々来る感想、心待ちにしながら…私の世界を覗いてくれたこの人には私が望んでいた世界が届いたのかな?


数年の時が経ち私は思いを届ける小説家になった、

物語を書く勉強をして賞を取り書籍化されたのがきっかけだった。


だからこそ私は今背けていた世界の事を書こうと思う。どうか…私と同じように苦しむ人に届いて欲しくて、少しでも勇気になって欲しくて私は書き続ける。

思いをきっと。



届いて



この言葉にのせて。

こちらは短編となります。

昔書いていて人目に出ることのなく眠っていた作品誰かの目に止まれば幸いです。

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