御霊ノ世界ト夢幻ノ英霊
読みに来てくださりありがとうございます。短い駄文ですが楽しんでいってくれると嬉しいです!
「ふぅ~…。なんかちょっとむなしい。」
「わかります。パーティー終わった後の後片付けってなんか少し寂しいですよね。」
そんな話をしながらも手を留めず片づけを進める。
「次はどんなところなんだろうね。」
「わかんないけど…楽しいとこだといいね!」
「で、ここかぁ…」
「どうしましょう。普通に知らないんですけど。」
「私も名前は聞いたことあるけどさぁ…。君は知ってる?」
ゆっくり首を横に振れば結衣もありすもあきらめたように目を伏せた。
「だよねぇ…。どうしよっか…。」
「どうもこうも行ってみるしかないんじゃないんですか…?今までもそうでしたから。」
「仕方ないねぇ~」と結衣が動き出せば、二人もともに歩を進める。そうしてたどり着いたのは巨大な神社だった。鳥居の奥を見つめればはるか先に拝殿のようなものが見える。
「でっかぁ~…」
「それに長いですね…」
そういって道路から神社の敷地に一歩踏み込んだ瞬間。急にあたりが暗くなった。温度の変化や霧であれば今までも見てきたが、暗くなるなんてことはなかった。慌てて空を見れば、空には煌々と満月が輝いていた。三人は上をぽかんと見上げる。
「きれい…ですけど…」
「見たことないねぇ…こんなの…」
空を見ながら歩くからなのか、あまりにもきれいで大きい満月に圧倒されているのかわからないが自然と歩みは遅くなってしまう。そんなこんなで歩いていると急に声がする。そこには一人の男が立っていた。
よく見れば服装は整っているように見えてよくわからないことになっている。階級章は日本陸軍少佐のものだが、フロックコートに八個二行の前釦は海軍のものだ。それに被っている軍帽は陸軍憲兵隊のものである。其の上なぜか白鞘の日本刀を帯刀している。きっと軍関係に造詣が深いものがこれを見れば卒倒してもおかしくない。
だがその男はこれが当たり前かのように喋り始めた。
「其方等。何者だ。此の地に挨拶の一つもなく踏み入るなど無礼千万。場合によっては実力行使も辞さないぞ。」
口調からは明らかな敵意が感じ取れる。それを感じ取ってか、知らずか、結衣が口を開いた。
「あ、えっと…」
「結衣。ここは私に任せてね」
そういうとありすは皆より一歩前へと出た。そして少し目を伏せたかと思うと口を開く。
“踏み込んで 天に輝く 望月を 見惚れ見逃し 御霊の世界”
その句を聞いた男は一瞬息をのみ、そしてため息をついた。
「まさかこの時代になってもその手法を使うものが居ようとは…。短歌としては字余りがないことと季語があること以外はボロボロだが…。言いたいことは伝わった。よかろう。帰りは気をつけろよ。」
「はい。ありがとうございます。」
ありすが深々と頭を下げる。それに続いて少年も頭を下げれば、ハッとしたように結衣も続く。次に頭を上げたときには男はもうそこにはいなかった。
「不思議なことも…あるもんだねぇ…。」
「…うかつでした。神社にはしっかり敬意を払わないといけませんね。」
「…確かに。それはそうだね」
そうして三人は敬意を忘れずに奥の拝殿まで歩き、財布から15円を奉納してゆっくりと引き返す。そうやってゆっくりと歩き、道中の大きな銅像を通りすぎたあたりで話し声が聞こえた気がした。立ち止まって少し耳を澄ませてみる。
(ふふふ、わたくしたちを思い出しますね。)
(でも、男の子いなかったよ?)
(まあまあ、いいじゃありませんか。)
(ほら、まだ終わってないよ。仕事に戻ろう。)
(かしこまりました。早く終わらせましょう。)
(まったく…。響もすずも真面目だね…)
「どうしたの?なにかあった?」そう結衣に話しかけられてハッと我に返ればみなはもうかなり先まで進んでしまっている。小走りで合流し、三人そろって一礼をしてから鳥居をくぐる。すると、三人の周りをゆるりと霧が包み込み、さっと晴れると、あたりが明るくなった。といってもいつもの陰鬱な景色に過ぎない。
「これで解決…。ですかね?」
「そうなんじゃない?なんか…。肩透かしを食らった感じだけど、これはありすのおかげかもだね。」
そんな話をしながら三人は本に『登校』を祈った。
下調べ大変すぎて中断中の小説からしれっとクロスオーバー。
やってみたかったんです()
読んでくださりありがとうございました!
よければ忘れないうちに評価をお願いいたします…
してくださるとめっちゃ喜びます。
気に入っていただけてお時間があったらで構いませんので感想やブックマークもぜひお願いいたします!




