第四十七話:楽しい朝食
なろうに初投稿しますよろしくお願いします!
――温泉に入ってゆっくりした翌日。俺たちは大広間に集まり、みんなで朝食を摂っていた。
ちなみにおかずは皮付きの焼き鮭だ。これ好き~。
「ああ、皮の部分が特に美味いな。ご飯を口に放り込んだ後、醤油を付けたパリパリの皮をいただく。すると口の中で、旨味が……美味い……ッ!」
もっしゃもっしゃとご飯を食べる俺。残飯よりも八十倍は美味しくて幸せな朝ご飯だ。
だがしかし。京都の特等・平さん以外はなぜかあまり食を進めず、俺と真緒を気まずげに見ていた。なんなんすかね。
「――あー、おんし……のほうはすっとぼけてるから置いといて、真緒はんに聞くでー……」
ふいに立花神が口を開いた。
顔を赤くしてずっと俯いている真緒のほうを見て、「東京本部の準一級として、下の風紀をまとめなアカンからなぁ」と申し訳なさそうに呟いて。そして。
「なぁ真緒はん――昨日風呂場で、シオンのやつと番った?」
「番ってないッッッ!!!」
おぉ、真緒がすごい大きな声出した。親友が元気で俺も嬉しいよ。
「いやぁだってなぁ。昨夜は風呂場のほうから、『そこはダメーッ』とか『なんでそんなに上手いのォーッ!?』とか『メスになるーッ!』とか、そんな叫びが響きまくってたもんやからなぁ……」
「うぅううううッ!?」
ガタンッと机に頭を打ち付けてしまう真緒さん。
そんな親友のところに、九尾がてちてちと机を横断していき、『アイツ無駄に洗うの上手いもんなぁ、声出ちゃっても仕方ないよなぁ……!』と真緒を慰めて頭を撫でた。好きなやつ同士が仲良くしててほっこりだ。
「ありがとう九尾さん……! というわけでみんな、違うからねー……? 身体を洗ってもらってただけだからねぇー……? ……手洗いで」
「手洗いッ!? いやそれもう前戯やんッ!」
「前戯言うな殺すぞッッッ!」
袖から銃を抜き放つ真緒と「ひぇええッ!?」と叫ぶ立花神。
そんな二人に対して高橋さんは「自分と兄貴は何もなかったのにぃ……」と肩を落としたり、長谷川さんは「おじさんはいつも妻のほうにされるよ……」と弱々しく笑ったり、蘆屋は「未婚のままそういうのは駄目だろ……!」と赤面しながら俺と真緒を睨んでたりで、みんな賑やかだ。
騒がしい中で食べるご飯というのも、とってもいいなぁと俺は思った。
「――やれやれ、若いモンらのやり取りはいいねェ。あっしには眩しく思えちまうよ」
と、そこで。平さんが味噌汁をちびちびと飲みながら呟いた。
「あ、長谷川さんはあっしと同世代か。見た目が幼……ごほんっ、若く見えるから、一緒くたにしちまったよ」
「いえいえッ、平特等こそ精悍じゃないですか! ……自分なんて最近は中年太りしてきまして」
「んァ? 特に腹が出てるようには見えないが?」
「いやぁ、太り方が特殊なせいか、胸や尻にばかり肉がつきまして」
「それ、二次性徴っていうのでは……!?」
戦慄した様子の平さん。珍生物を見る目を長谷川さんに向けた後、「……深く考えるのはやめよ」と視線を外した。
「まぁこの人のことは置いといて――お前さんら、メシ食い終わったらいよいよ京都だ」
表情を正し、平さんが場を引き締める。
「バイクの燃料も宿でばっちり補給してもらった。ここからは、目的地まで一直線で行くぞ」
全員を見渡す平さん。
……ただの配置換えのはずだが、まるで戦いに赴くような言いぐさだ。一体どういうことだろうか。
◆ ◇ ◆
「――てわけで、陰陽師の霊力は個人によって色が違うねん。平特等の緑髪はその影響な」
「ほー」
春風の吹く街道の中、俺たちは再びバイクを飛ばしていた。
ちなみに今は、立花神から『霊力の影響で髪色が変わる』という豆知識を教えてもらってる最中だ。
俺が“平さんってなんで髪にコケ生えてるんだ?”と聞いたらすげー怒って説明してきた。平さん本人はケラケラ笑ってるんだけどな。
「ちなみに、霊力の色は巫装を見ればわかるで。たとえばワイの【死乎尽】なんかは水色やろ? その影響で、ワイの髪もちょいと青みがかってきとるしなー」
「ほうほう。それじゃあ俺は黒か」
俺の巫装【黒刃々斬】くんは名前の通り真っ黒だからな。じゃあ俺の髪色が変わることは、実質ないわけだな。
「そういうことやな。てか、蘆屋の坊も薄めの黒っちゅーか、影色の巫装をつかっとったな。おんしら仲良くなれるんちゃうか?」
「なるか蘆屋?」
「なッ、ならねーよカスッ!」
うーんカスって言われた。あと50400秒。今夜零時ごろの命だぞ蘆屋。
「フンッ。つかその理屈で言えばよォ、真緒の巫装なんて真っ白じゃねーか。トンチキ侍とは真逆だし、相性最悪ってことじゃねーの?」
「はァッ!?」
お、いきなり蘆屋から矛先を向けられて真緒さんがキレたぞ。
「何くだらないこと言ってんだよ蘆屋は。別に霊力の色が真逆でも、僕とシオンは仲良しですよーだ! ねぇシオン!?」
「あぁそうだな真緒。毎日一緒にお風呂に入っていいくらい仲良しだぞ」
「ちょっ!?」
いや~昨日の真緒洗いは楽しかったなぁ。九尾よりデカい分、洗い甲斐があったぞ。
「友情の証だ。また全身隈なく中まで洗ってやるからな?」
「って、もう洗うのは勘弁してよぉーーーーーーーッ!?」
京都に続く街道に、親友の元気な声が響くのだった。
平 (中?)
立花 (中?)
高橋 (中?)
長谷川(中?)
蘆屋 (中!?!?!?!?!??)
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