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ぼくとじしょう「シンダ」おじさん  作者: 闇騎士デッドナイト(亀井)
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ぼくのひげき

これは「異世界で剣道してたら剣豪英雄伝してました」とは違って至って真面目に書いた小説です、面白くありません。

最近引っ越したぼくの家の近くの公園の近くで小学校の通学路の最中にとっても大きい家がある、2階があって外の庭は広くて川みたいなのが流れてた、真っ平らにしたらサッカーできるくらいなのになんでしないんだろう?大人の考えることはイマイチ分からないな、眺めながら本を読むよりもずっと楽しいのに。でも3日前からそこに住んでたやさしそうなおじさんを見かけることがなくなった。どうしてかは分からないけど、べつに寂しくはない。特別な仲が良かったわけでもないし、あいさつやちょっとしたお話しかしたこと無かった、学校であったことを話したこともないし、やさしそうっていうのもそんな顔してるからそう思っただけだよ。だから通る度に貸してくれないかなぁって思ってる。でも新しい町に来たばっかりだし友達もいないしで、憧れてた都会も思ったよりも楽しくない、みんな喋り方ぼくと違うしね。練習した『都会語』も、変だって小学校の友達にからかわれる、それについ怒ってクラスの友達と大喧嘩してしまってついつい突き飛ばして怪我をさせてしまった、明日謝らなくちゃだめだな。あーあ、お母さんにも怒られるや。

そんなことを思いながらも「ぼく」はてくてくと家の帰り道を歩いていた。退屈なまま面白みのない日常が延々と続くことに嫌気がさしてならない、そんな気分だ。

「かみさま~ぼくに友達ください~アマテラスさま~」

神に祈るようなものでないことも重々承知している。天照大御神を名指ししたことでどうにもならないことも、ただ単にこの状況から今すぐ抜け出したい、それだけだった。歩幅はだんだん小さくなり、ランドセルは重みを増す、挑発されて馬鹿にされたとは言え、暴力を奮ったという事実は罪悪感と自己嫌悪の形となり小学生の少年の心など簡単に蝕む。善悪の判断と自らの裁定、戒めの私刑は子供には少し重すぎるのだ。

「やまいは気から!」

それでも少年はめげずに迫り来る明日と帰りを待つ家へと歩を進めるのだった。

だからこそ辛かった。クラスの人気者、スクールカーストの最上位に位置するクラスメイトを突き飛ばしたという噂は瞬く間に広がったことで、冷たい白い目を向けられることが。爆速的に広がる噂は『ぼく』に『変な言葉を喋り、人を突き飛ばす野蛮な人』というレッテルを貼った。クラスメイトからは総スカンをくらい、話し相手は居なくなった。それだけではなく突き飛ばしたクラスメイトとその取り巻きからは物をとられたり、殴られたりした。『ぼく』はそこから地獄のような日々が待ち受けるという事実に絶望した。幼いながらに頭の出来はいい方だった、聡明な子だとも言われた。そんな聡明な少年がこれからの学校生活に明るい道などないことを、自分の望む未来などないことを理解するのに時間は掛からなかった。

胸糞だね!

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