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懸賞当たってコミュ障が異世界召喚!?まずは基本のこんにちはから  作者: リルア=アルマーレ
異世界放浪編
52/62

第52話 賭けの結果。


「よし、じゃあお前の要求を聞かせろよ。」

「そういや賭けをしてたな。」


やべっ、何も考えてなかった。全く忘れてた。

さて、何がいいかなー、


「よし、じゃあまず『風車』には手を出さないこと。」


まっ、これは必須だろう。

俺がライガに立ち向かった理由だしな。


「で、あれだな、お前はもっと強くなすれるからよ、ちゃんと修行してまた戦おうぜ。」

「・・・はぁ?」


その場にいる全員はちょトンとしていた。

そりゃそうだろうな、俺だってビックリしている。

なんでこんなことを言ったのかまじでわかんねぇ。

たのしかったからかなー、やばいな俺ってやっぱり戦闘厨だな。


「ハハハハハハ!!」


ライガは大声で笑い出した。


「分かったよ、それがお前との賭けの約束だしな。」

「了承してくれて何よりだ。」

「お前の要求はそれだけか?リュウト。」


ライガは俺に訪ねてくる。

まっ、特にもう言うこともないし、これで終わりでいいだろう。


「ああ、それだけだ。」

「そうか、なら、俺はもう行くぜ。」

「もう行くのか、じゃあな、元気でやれよ。」

「ああ、今度こそてめぇに勝つからな。」


ライガは俺をビシッと指差し、去っていこうとし、ふと、足を止めた。

くるりとこっち側を向き、ライガは言った。


「あっ、そうそう、ユウキノアだっけ?お前が言ったこと正しかったわ。舐めるべきじゃ無かったな。」

「うんうん、分かってくれたなら良いんだよ。またどこかで会えたらよろしくね!」


ライガは手を振り返事をし、今度こそ去っていった。


「ふぃー、疲れた。」

「話しただけでしょ。何を疲れてんのさ。」

「んー、まぁ、色々だよ。」


話しただけなのに疲れが出た。

何故だろうか、まぁ、緊張もしていたからな、

それにライガは因縁の相手だからな、怖かったんだろうな、うん、きっと。


決して人がいっぱいいたから噛むのを心配して普段よりも気力を使ったなんてことは無い。きっと、いや、多分・・・


「でも、あんな要求で良かったの?なんかしょぼかったけど。」

「しょぼいってなんだよ、アレで良いんだよ、あれくらいが丁度いい。」


無理に色々かしてもきついしな、

一切戦うの禁止とかだったら俺も罪悪感がやばくなる。

だってチート貰ってこの世界に来て何もやるなとかキツすぎだろ?

てか俺ならそんな約束速攻で破るね!だからこそのあんな感じの約束にした。

そっちの方が面白いしな。

再び雷神VS風神とか燃えるだろ?


まぁ、てな感じで俺とライガの話し合いが終わった。


「終わったね!因縁への決着って奴をつけれたんじゃない?」

「そだな、気分がいいや。」

「それはそうと次はどうするの?王都に残るの?」


考えてなかったな。どうしようか。

旅を続けるかなー、

あれ?王都って確かラウガの店がある街の近くだったよな。

呪いが解けてから会いに行ってないし、顔見せにでもいくか。


「そうだな、少し行きたい場所があるんだよ、そこに行ってもいいか?」

「うん、全然大丈夫だよ!ボクは特に行きたいとことかないからねー、リュウについて行くよ。」

「自分も大丈夫ですよ。」

「ん、助かる。ギルド達はこれからどうすんだ?」


俺はギルド達に話を振る。


「そうですね、しばらくは戦えそうにないので療養ですかね。」

「そっか、迷惑をかけたな。そうだ良かったら俺達がこれから行くところに一緒に行かないか?行って損はないと思うが。」


多分損はないと思う。確かラウガは『神』の称号の所持者だからな。


「それは是非、ついて行きたいですね。みんなもどうだい?」

「良いですよ。私は勇者さんについていきます。」

「あたしも構わないよ。」

「俺もだ。」


良かった。付いてきてもらえるようだ。

なんかあれだね、テンションが少し上がるね。

誘ってちゃんと来てくれるってのは予想以上に嬉しいことのようだ。


「んじゃ、出発は明日の朝だな。よし、解散!」


俺らと勇者一行はここで別れ、明日の準備をしに行った。



********************************************



ここは巨大クラン『雷竜』の拠点である。

リュウトとの話し合いを終え、その拠点に戻ってきたライガたち。


「あー!負けたな、盛大にな、数の差が凄かったのにな。」


ライガは負けたことを口にする。

他の『雷竜』のメンバーは気まずそうに下を向く。

だが、ライガはクハハハハと笑っている。


「今回は俺らの力不足だ。特に俺のな、」

「そんな事ありませんって!俺らがちゃんと攻めれていれば。」

「俺だって、途中でやられてしまったから。」

「私も、勇者相手に負けてしまいました。」


仲間は口々に己の反省点を述べていく。


「うるせぇ、なら、俺ら全員のせいだ!だがな、俺らはこの王都で強くなるんだ。」


ライガは立ち上がり拳を握る。


「いいか、お前ら!俺は今から修行の旅にでる!お前らも強くなって出直してこい!誰にも負けないくらいにな!」

「はい!」


メンバーからの巨大な返事が返ってくる。

負けた事で気に病んでいた仲間たちのムードが変わる。

今度こそ、強くなる、という意志が表れている。


「いやいや、実につまらない結果になったね。残念だ。」


だが、その雰囲気を壊す様な冷徹な声が。


「ああ?何だ、どういう事だよ。」

「誰だよ、今言ったやつは!」

「出てこい!ふざけんなよ。」


仲間から口々に怒りの言葉が。

コツコツと靴音を立て、その人物は前に出てくる。


「やぁ、グンジョウ ライガ君。君は実に期待外れだったよ。」

「お前はルーシーだったか?それはどういうことだ?俺がリュウトに負けたことか?」


ルーシーと呼ばれた女はニヤリと笑った。


「いやその事ではないんだよ、まぁ、その事も私としては予想外だったがね、それは相手が予想以上に強かっただけの話だよ。」

「じゃあ、なんのことを言ってやがる。」

「君が丸くなったことだね。せっかく私が怒りの感情を増幅させてあげたのに、一度やられるだけでそれが和らぐなんて、随分と生ぬるいじゃないか。まぁ、多少は雷神とやらのせいなのだがね。」


仲間からは何を言ってやがる!ふざけんなよ!と聞こえてくるが、ライガは一人、冷や汗を垂らしていた。


ライガには心当たりがあった。

それはこの世界に来てしばらく経ったある時、急に周囲のもの全てに怒りを感じるようになった。

常にムカムカとした感情が心の中にある。何故だか分からないが気に入らない。


リュウトの噂を聞いた時だって、今まで忘れていた、気にもとめていなかった奴のことがムカついてムカついてしょうがなかった。


「そうか、あの感じはお前のせいなのか。」

「なるほど、今まで君には違和感があったわけか、怒りに完全に支配されていなかったか、なるほど、面白い。」


ルーシーはいっそう悪どい笑を浮かべた。


「どうやらお前はここで倒しておいた方がいいな。」


ライガはバチバチと雷を纏う。


「それは賢い判断だと思うよ。だがね、君には私は倒せない。」

「んだと、こらぁ、」


『雷竜』のメンバーの一人がルーシーに襲いかかる。

だが、一撃で地に伏せられる。


「とりあえずライガ君、君を支配することにしよう。私は君を見誤っていたようだ。これなら利用価値があるというものだよ。」

「はっ、出来るもんならやってみろ!」


『雷竜』のメンバー全員でルーシーに襲いかかる。



時間にして5分足らずと言ったところか、周りには約200人の気絶した人が。

その中心に立つのは高笑いをしている女が一人だけ。


「フハハハハハハ!実に呆気なかったな。まだ、君たちには利用価値があるので生かしておいてやろう。そして、ライガ君、君を支配させて貰うよ。」


ルーシーはライガの頭を片手で掴み、持ち上げる。

そして、ライガの体に黒い邪悪な物が入っていく。

ドサリとライガは地面に落とされる。


「よし、これにて準備は完了だ。おっと、まだだったな、確かカザカミ リュウトとか言ったっけ、あの人間の名前は?あいつは危険だ。今のうちに消しておくか。」


コツコツとルーシーは、歩いてどこかへ消えていった。



********************************************


「いやー、楽しみだね、リュウの行きたい場所って。」

「そうか?お前も行ったとこある場所だぞ?」

「それってもしかして?」


ノアさんは気づいたようだな。

まっ、そりゃそうだろうな俺とノアさんが初めてあった場所だからな。


「そうだよ、思い出いっぱいの道具店だよ。」

「あー!あの!ボクが売られてたとこだね!」

「ああ、そうだぞ。」

「おー、それはますます楽しみになってきたよ。あそこの街は1回見て回りたかったしね。」


そう言えばあの街何があったかなー、随分と前の話だからよく覚えてないな。

よし、街についたら探索だな。


「じゃあ明日は早いから早く寝ろよ。」

「うん、リュウもねー、おやすみー」


ノアさんは俺の部屋を出ていく。

よし、明日が楽しみだな!

俺はワクワクしながら眠りについた。











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