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懸賞当たってコミュ障が異世界召喚!?まずは基本のこんにちはから  作者: リルア=アルマーレ
異世界放浪編
49/62

第49話 舞い踊れ!


ボクはリュウにここで出会った。

そこからの話はリュウがボクのせいで呪いにかかった。


“やー、お兄さんえらいことになったねー、大丈夫?”


とりあえず声をかけてみる。


「だから、お前は何なんだよ、何者なの?」

“んー?ボクの事かい?”


あー、そうだよ、って伝わるの?

“うん、しっかりと聞こえるよ、なんか頭の中に響いていて気持ち悪いね!”


少し擽ったいような感じがして気持ちが悪いのだが、それでも人と話せるのは心地が良かった。


「こっちも同じだからね!」

“アハハ、ごめんごめん、でボクの正体だっけ?”

「ああ、そうだよ、何なのオマエは?」

“お兄さんも薄々は気づいてるんじゃないかな、ボクは『武器化の呪い』にかかり、剣になっちゃった悲しい人なんだ!”


なんか、自分で悲しい人って言うのはなんか痛い人だな、


「やっぱりそうか、てか自分で言っちゃうんだな、で、お前の名前とかは?」


ああ、突っ込まれちゃったな、ええと名前を言わなきゃな、えっと自己紹介だね!


“ふふん、ボクの名前はね、「悠木 乃亜」。信じられないかもしれないけど、「日本」という異世界から転移してきた、異世界人さ”


ババンッとダイナミックにインパクトを与えるように自己紹介をした。


「・・・マジかよ」


流石に驚くよね、てか、信じて貰えてないのかな?


“ふふん、驚いた?驚いた?凄いでしょ、異世界から来たんだよ”


なんかここまで念押して言うと信ぴょう性が薄くなってくなー、大丈夫かなー、


「ああ、本当に驚いてるよ、まさかこんな形で出会うとは、」


おお、なんか喜んでくれてる?てか、凄く驚いてるね、


“なに、なに?お兄さん、異世界人見たかったの?良かったね、夢が叶って”

「いや、違う夢とかじゃない、」

“そうなの?まぁいいや、お兄さんの名前を教えてよ。”


夢とかじゃないんだね、じゃあなんだろう?


「ああ、俺の名前は風神 龍飛 お前と同じ異世界からやって来た。」


えっ?ちょっと待って、いま、異世界人って、


“ぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?ホントに?嘘じゃない?”

「ああ、嘘じゃない。」

“スゴい、スゴい、スゴいよ!日本出身者に出会えるなんて!”


まさかのまさかのまさかだった。まさかのボクを助けてくれた人が同じ転移者だなんて!

信じられないよ!


ボクはこの時運命的な出会いだなー、と思った。


「お、おう、ずいぶんとテンションが上がったもんだ。」


なんか冷めてるなー、てか、かなり冷静だね。こっちが恥ずかしくなってきちゃったよ。


しばらくリュウとこっちの世界に来てからのことと、まぁ結構色んなことを話したりした。

適当な事を言ったりもしたけどね!


自分を使った感覚があるかどうかは分からないんだよねー、だってまだ使われてないからね〜、とりあえずノリで言ってみただけなんだよねー、中身とか見えないといいなー。


そこから次の日になり、旅に出る準備をする。とりあえずあの店主さんの店に行った。

色々準備をしてもらったようだ。


途中で死亡フラグっぽいことを言ったりもしたけどまぁいいスタートになりそうだ。


「んじゃ、行くか。」

“おう!レッツゴー!”


リュウは馬に乗って走り出す。気持ちい風が吹く。

剣になっても感じることは出来るんだねー、驚きだよー、

なんて思っていると不安じみた声が聞こえてくる。


「・・・あれ?そういえば俺って馬、乗れたっけ?」

“ちょっ、リュウさん?”

「はい、正解は乗れないでしたー!」


馬は勢いよく大地を駆けていく。


「うわゎゎゎゎわっーーー!」


リュウは落馬しそうになりながらも馬を走らせていく。


“はぁ、これじゃ幸先が悪いじゃないか、”


ボク達の旅は続く。はじめの方は馬に乗れなかったリュウも慣れてきて乗れるように!

てゆうか『言語の加護』が万能すぎて動物とも話せるらしい。


はじめに着いた街で、オーガの亜種の討伐を頼まれた。リュウはそれを快く受けていた。何だか楽しそうだったよ!


オーガの亜種とやらを探しに森に行き、発見をし、戦闘に!相手の雰囲気はとても強そうだったね。


そして戦闘が始まる。相手のオーガとリュウの斬り合いが始まる。リュウも強い。だが、それ以上にオーガが強かった。


「人間よ、これで終わりだ。」


オーガが刀を振り下ろしてくる。ヤバい、リュウが、死んじゃう?


だめだ、それはダメだ!絶対に!

体の内から力が溢れてくる。今なら分かる。これは使える!


“やめろーーーーーー!”


ボクは『聖光の加護』を発動させた。ぽわんと、光が出てきて、リュウを包み込む。


“リュウはボクが殺させやしない!”


ボクの加護は強力なバフ能力みたいだ。傷を癒し、身体能力の大幅な向上、スゴい効果だな。でも、もっと他に、何かある気がするんだよなー。


リュウは見事にオーガの亜種を倒した。カッコよかったなー。


それでボクらの旅は続く。色んな事があった。

ヘルダさんにあって色んなものを作ってもらったり、『厄災』って言われてるスライムを倒したり、船を乗ったりもした。

船はめちゃくちゃ気持ち悪かったよ。


ここら辺でリュウが喋るのが苦手って分かったんだよなー。


魔法国家に近づいた時に盗賊に襲われてるカエデちゃんを助けてたりもしてた。

そして、魔法国家に着いて勇者の凱旋があってそれについて行ったけど追いつけなかったね〜。


魔将と戦おうって時にリュウは


「え〜と、これどういう状況?」


とか言って、気が抜けたよ。


そこからリュウと魔将が戦った。斬って、殴って、蹴って、途中でやられて、でも、最後には勝つ。

もう、ボクの心臓はドキドキと高鳴ってたね!


そして、ボクの姿が戻ってく。やっとだ、やっと戻れる!剣の間も楽しかったけど、でもやっぱ、人間の格好の方がいい。


しばらくして、リュウが目を覚ます。


「あっ!目を覚ましたんだ。いや〜本当に心配したんだよ〜、いきなり倒れるからさ。体の方は大丈夫なの、リュウ?」

「あ、ああ、大丈夫、だ。お前の方こそ体に変な感じとかはないか?」


自分が倒れたのに人の心配をしてくれるなんて、優しいなー、


「うん、大丈夫だよ。ほら、この通り。」


しばらく剣になっていたせいで少し体訛っていたけど、まぁ、大丈夫だと思った。


「そうか、良かったな。」

「うん!」


目の奥からじわりと涙が溢れ出る。

ああ、本当にこの人に出会えて良かった。


「・・・本当に、・・・・・・本当に!ありがとう!ボクを助けてくれて!」

「気にすんな。俺も命かかってんだ。」


リュウは照れくさそうに言った。


「さて、この姿で会うのも初めてだし、一応、改めて自己紹介でもしますか。

俺の名前は風神 龍飛。齢は18。出身は日本、自称神にここに連れてこられた異世界人だ。」


ここで自己紹介か、面白いな、じゃあリュウを真似て、


「ボクの名前は悠木 乃亜。齢は17。出身は君と同じ日本だよ。手紙を開けたらここに転移した異世界人さ。リュウ、ボクは君に出会えて本当に良かったよ!」


ボクは涙をすくい、今出来る最高の笑顔で笑った。


「しかし、お前ってそんな感じだったんだな。」

「そうだよ、どう?驚いた?可愛い?」


なーんてね、かわいいって言ってもらいたいけど、まぁ、リュウじゃ言わないか。


「おう、可愛いぞー、驚いたよー」

「ん、もう!適当に答えて。」


言ってくれたことは嬉しいけど、棒読みはないなー、まっ、いっか、でもいつかは言ってもらいたいなー


それからは魔将から剣を貰って魔法国家へと帰り、報告をしに行った。途中でリュウが、抜け出そうとしていたから全力で止めた。


そこからしばらくして、サツキちゃんとも仲良くなり、魔法も教えて貰ったりした。

そして、勇者君達と別れ、リュウと一緒に世界を見る旅をすることにした。


旅の途中で、精霊に会いリュウの修行をしてくれる事になった。


リュウはどんどんと強くなっていくなー、何だが離れていくみたいだなー。


ボクは焦ってきた。だから、ウンディーネさんに頼んで魔法の特訓をしてもらうことにした。

ボクは水属性の魔法を扱うことが出来るみたいで、リュウの役にたてるように頑張った。


更に『聖光の加護』の力を扱えるようにと、こっちの方も修行をした。


リュウが頑張っているんだからボクも頑張らなきゃ!リュウを支えていけるくらいに・・・


精霊界での修行が終わった。

そして、リュウはとんでもなく強くなっていた。


カケルくんと狩りに行った時に出た魔物だって簡単に倒しちゃうし、黒竜と戦った時も凄く強かったし、不知火さんと戦った時も凄かったし、もう、ホントにリュウは強いな〜。


そんなリュウでも苦手なものがあった。それは軍上 雷牙という人物だった。

強気に言い返したりしていたがその声と体は震えていた。


そして、試合をすることになった。圧倒的不利な戦いになるだろう。

だが、それでもリュウは諦めてなかった。勝つための作戦をたて、そして自らいちばん苦手な相手と戦う。

リュウは強いな、と改めて思った。


自分は嫌なことから逃げて、家族にまで迷惑をかけて・・・ボクも強くなりたい。


だからこそ、ボクは慣れ親しんだものを使おうと思った。昔使っていた、やっていた舞をやろうと・・・


まずは武器を作ってもらった。扇だ。

今出せる素材を渡し、大金を払って作ってもらった。

それが「太陽の扇」と「月の扇」だ。自分の手に馴染む。懐かしい感覚を覚える。

もう1度、もう1度舞う。足を滑らかに動かし、手を優美に振るう。美しく、綺麗に舞う。


そして、気合い入れのためにもヘルダさんに、頼み込んでリュウはと色違いのパーカーを作ってもらった。


そして、試合当日へ。


雷牙が挑発をしてくる。


「よう、リュウト、負ける準備は出来たか?」

「俺はお前を倒す準備をしてきたつもりだ。お前こそ覚悟しろよ。」

「俺をせいぜいガッカリさせないでくれよ。」


雷牙は高らかに笑いながら去ろうとする。

ボクは思った。この人は知らないんだな、リュウの強さを、


「ちょっと待ってよ。」


いつの間にか雷牙を引き留めようとしていた。自分でも何をしたかったのかが分からない。


「なんだよ、リュウトのお仲間さん。」

「えっと、君は軍上雷牙君と言ったっけ?」


だが、口が勝手に動く。自分の言いたいことが出てくる。


「随分とリュウを貶してくれたね。君は知ってるのかい?リュウの強さを、凄さを、優しさを!ボクは知ってるぜ、」


そうだ、自分はその強さに憧れて、凄さに救われて、優しさに勇気を貰った。


この男の子は誰よりも強いんだと、この男の子は誰よりもカッコいいんだと、心が叫ぶ。


「君に、悠木乃亜の名において言っておく!」


ボクはビシッと雷牙の方を指さす。


「風神 龍飛を舐めるなよ?」



「フッ、ははははは!面白い。なら、楽しみにしといてやるよ。」


雷牙は去っていった。


「ふぅ、言ってやったね。」


いやー、満足だね。

と思っているとリュウがボクの頭に手をのせる。


「ありがとよ。おかげで、ビビりが吹っ飛んだぜ。」


わわっ!頭ポンとか、そんな事するとは、ずるいなー、

ボクは平常心と心を落ち着かせ、


「ふふん!どういたしまして。今日は頑張ろうね!」

「おう、じゃっ、まぁ、いくとしますか。」

「おー!」


そして戦闘が始まった。


ボクは作戦通り、はじめに目眩しをする。次にシオンと対峙する。

相手はSSランクの実力者。相手にとって不足なし。


ノアとシオンの戦いが始まる。


「さぁ、いくよ!」


シオンが斬りかかってくる。それを扇で受け流す。そして、動き出す。


流れるように動きを紡ぐ。そして、水の龍が出現する。


「なっ!いつの間に現れたんだい!」

「これがボクの『水龍の舞』だよ!いけ!」


ノアは続けて舞を踊る。そして、水龍はシオンに襲いかかる。

バシャッと水飛沫が飛び、シオンを押し流す。


「くっ、まだまだだよ!」


シオンは立ち上がり、襲いかかってくる。


「なら、次はこれだよ!」


ノアは動きが変える。力強い動きへ、そして、複数の光の玉が出来上がる。


「『光弾の舞』!行け!」


光の玉は飛んでいき、シオンに攻撃する。


「ぐわっ!」


シオンはいくつかの玉を弾いたが、全てを防ぎきれなかった。


「次で、終わりだよ!」


トントンッと、軽やかなステップへと変わる。動きは速く流れ、力強く。己の憧れを載せて。舞う。舞う。舞う。


「まだ、私は負けないよ!」


シオンは斬りかかってくる。今まででいちばん速い動きで攻撃を仕掛けてくる。


だが、それも受け流す。風が舞う。豪風が起こる。


「風よ、来い!『風神の舞』!!」


風がシオンを襲う。そして、シオンは気絶する。


「これがボクの力だよ。」


ユウキ ノア VS シオン レン

この戦いはノアの勝利で幕を閉じた。

















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