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懸賞当たってコミュ障が異世界召喚!?まずは基本のこんにちはから  作者: リルア=アルマーレ
異世界放浪編
43/62

第43話 行き倒れ再び!

なんか最近忙しいです!出来るだけ頑張ってみます!では本編です、どうぞ!


今、俺の目の前には飯を大量に食っている男がいる。


「いやー、ほんまに助かったわー、おおきに、カザカミはん。」


はぁ、何でこんな奴が神の称号持ってんのか疑問だわ、まぁ技術を持ってるからなんだろうけどな。


「…何でお前はまた行き倒れていたんだ?」

「まぁ色々あるんや!細かいことは気にせんといてな!」


ガハハと大声で笑う。元気だなー。


「でも、ほんまに驚いたわ!まさかのカザカミはんがこんな少女になっとんたんわ。」

「で、何でお前は1発で俺がカザカミ リュウトだと分かったんだよ?」


そう、こいつは俺と分かっていて足を掴んで飯をたかったのだ。いや、分かってなくて足掴んだのら大問題なんだが。


「わいを誰だと思っとるんや。自分が作った武器くらいは覚えとるで。それに、わいは武器に関しての知識は持っとる。言わば武器のプロフェッショナルや!」


まぁここは流石と言うべきだな。武器のエキスパート、ヘルダ。


「あと、何で王都にいるんだよ、お前は。」

「そりゃ、仕事やな!わいは武具作るために王都に来たんやで!」

「へーそうなんだー。」

「なんや!興味なさげに答えんなや!」


ヘルダが怒る。まぁ実際少し気になっただけだし、多少は予想してた事だし。驚く程の事でも無いな。


「そや!カザカミはん!わいがその魔道具改造したるわ!わいの凄いところ見せたるでー!」


…改造?どういう事だ?そんな事が出来るのか?


「まぁ、わいの工房にきいや。それ、外れへんやろ。」

「あ、ああ。」


俺は大人しくヘルダについていく。ついて行ってみたら案の定めちゃくちゃ豪華な武器屋の上の階に着いたってわけだよ。


相変わらずの場違い感がスゲェ。早く帰りたい……


「早速作業にかかるで!ほな、ちょっといいか?」


と、ヘルダは細い白いペンを持ち出して俺のマフラーに何かを書き出した。


「ほな、いくで!!我が呼び声に答え、潜在なる力を表したまへ!」


スラスラとマフラーにヘルダは文字を書いていく。すると、マフラーに光の文字が浮かび上がってきた。


「ほんで、ここを、こう書き換えて…」


ヘルダは文字を消し、新しく書き始めた。


「で、ここに書き足して、おっ!こうやったら面白そうやな。」


これが改造か?いや、面白そうってなんだよ、更に酷くなるとか?いや、やめろよ。


「よっしゃ、出来たで、成功や!」


ヘルダが疲れ気味に息を切らせながら言う。マフラーに変わったところは見られない。


「…どこが変わったんだ?」

「もう、取り外しができるようになったで。試しに外してみや。」


そう言われて、俺はマフラーに手をかけて、バッと取り外す。すると体は男に戻り、服も戻っていた。


「おお!すげぇ、戻った。」

「今回はそのマフラーの3日間外れないっちゅう効果を無効化して見たで。」

「で、面白そうってなんだよ、どんな効果を加えたんだ?」

「おお、それな、そんなら、1回つけてみや。きっとわかると思うで」


そう言われたので俺はマフラーをつけてみる。すると再び少女の姿になった。


特に変わった様子はないが…?あっ!服のサイズが合ってる。いや、地味だな。


「どや!凄いやろ?服のサイズがダボダボやったから気になって変えみたで。」

「いや!何でそこだけ変えてんの?もっと色々あるだろ!美少女になるのを変えるとか、加護無効を消去するとか!」

「あー、それな、それはできへんのや。効果の変換には出来ないこともあってな、この魔道具は加護無効と、美少女変化という効果を目的として作られてる。それを作るついでに効果として身体能力強化がついたっちゅう理由や。」


へー、そうなのか、身体能力強化がついでねー、魔道具ってよく分からん。


「まぁ、この魔道具は製作者的には失敗みたいやな。製作者の目的は相手の無力化にあるみたいやし、これだと相手をかなり強化してしまうから失敗作ちゅうわけや!」


なるほど、それなら身体能力強化がついでなのも頷ける。


「今回はわいは身体能力強化を更に強化、そしてわいの魔力を取り入れて、サイズ調整ができるようになったで。」

「その事なんだが、何で俺のパーカーは初めは変わらなかったんだ?」

「それはやな、わいの魔力がそのパーカーに付与してあってそれが邪魔しとったんや。ガントレットも変化しなかったやろ?」

「ああ、しなかった。」

「わいの魔力をこの魔道具に取り入れることで邪魔することを失くした理由やで!」


へー、流石だな。そんな事まで出来るのか、この短時間で。


「…じゃあ面白いって、サイズ調整ができるようになったことか…」


俺はボソッと呟く。


「いや、その事やないで!」


ヘルダに聞こえていたみたいだ。じゃあ面白いことってなんだよ。


「モードチェンジをできるようにしておいたで。」

「モードチェンジ?どういう事だよ。」

「まっ、これはやってみてもらった方が早いの、ほな『状態変化モードチェンジ・翔』て唱えてみや。」


翔?飛ぶのか!いや、速く走れるのかもしれないな。


状態変化モードチェンジ・翔」


するとピカッとマフラーが光だし、俺の全身を包み込む。


おいおい、何が起こるんだよ。


すると俺の服が変化した。パーカーにスカートという姿からふりっふりの格好へ変わった。


なんだよこれ……しかも羽まで生えてるよ、髪も金髪ポニーテールになってるし、身長も伸びてる。変わりすぎだろ!!



「やっぱりや!思った通りや!服が変わったで!な、面白いやろ!」

「面白くねぇよ!」


なんで俺がこんなフリフリの服を着なきゃなんねぇんだよ。まだ、パーカーにスカートの方が良かった!


「まぁええやん。そのモードめっちゃ速くなっとるはずやで。身体能力強化が速さに重点を置いたって感じや!あと、飛べるで!その羽で!」

「マジかよ!」


飛べるって、えっ、まじで?どうやって?背中に力を入れるとか?


俺は試しに背中に力を入れてみる。結果は飛べなかった。


「なぁ、これどうやって飛ぶんだよ?」

「飛んでる所をイメージするんやで。こう、パタパタって羽を動かす感じや。」


へー、てか、何で知ってんだよ。何?飛んだことがあるのか?


とりあえず言われたことをやってみる。飛ぶところをイメージ…そして羽を動かす。するとふわりと宙に浮いた。


「うおっ!浮いた!スゲー」


俺は飛べたことに興奮する。


「まぁ、翔はこんな感じやで。次や、次。次は『状態変化モードチェンジ・剛』って唱えてみや。」


俺は地面へと降り、すぅと息を吸う。俺の予想では次はパワー系。さて、どうなるかな。


状態変化モードチェンジ・剛」


再びマフラーが光だし全身を包み込む。そして、俺を先程とは別の格好へと姿を変える。


黒髪ショートに赤い和服姿…何でだよ!特に和服の部分。よく分からんよ、何故に『剛』で和服ですか?


「おお、今度も変わったな、実験成功やな。」


おい、実験ってなんだコラ。人で試してんじゃねえぞおい。


「意外と魔道具の書き換えも出来るんやな。試してみるもんや!失敗したらどないしよって思っとったけど杞憂やったな!」

「ちょっと待て、失敗したらどうなるんだ、参考までに聞かせてくれよ。」

「そうやなー、たぶん初めの少女姿から変われんくなるくらいやな。」


重大な問題じゃねぇか!!ふざけんなよ。何がくらいだよ。


「失敗したらどう責任をとるつもりだったんだ?」

「そりゃ、まぁこれやな。」


ヘルダは親指と人差し指で和を作って俺に見せてきた。


「金かよ!金で解決かよ!」

「まぁそうかっかせんどいてや。成功したから良かったやないの。」

「そうだな!成功したから良かったよ!とりあえず1発殴らせろ。」


俺は拳に力を込める。なんだか体の調子がいいみたいだ。今ならどんなものでも撃ち抜けそうだ。


「アカン、アカン、その状態で殴らんといてや!わいを殺す気か!死ぬで?ほんまに死ぬで?」

「大丈夫、痛いのは一瞬だ。1発で決める。避けるなよ?」

「堪忍してや!ほんまにその状態はやばいんやで?ほら、試しにこれ、殴ってみや?」


そう言ってヘルダは一つのキラキラしている鉱石を出してきた。


「なにこれ?」

「これは絶鉱石や!超硬すぎてわい以外誰も使えへん鉱石やで!骨より硬いと言われとる!とりあえず殴ってみ?」


硬いねー?確かに硬い。持った感じでわかる。骨より硬いものを人に殴らせるなよ。でも、とりあえず…


俺は鉱石を宙に投げ、そこに見事な正拳突きを食らわせる。するとその絶鉱石とやらは木っ端微塵に弾け飛んだ。


「分かるか?こんなふうになるんやで?わいは木っ端微塵になるんやで?分かったか?だから殴るのは堪忍や!」

「はぁー、しょうがない。殴るのは勘弁してやるよ。流石にここまで強いとはな。」

「せや、凄いやろ?モード翔も、モード剛も強いやろ?わいの力やで?これで許してな?ええやろ?」


まぁ、なんかムカつくが、ここまで強くしてもらったんだ感謝はしといてやるか。


「まぁ、あれだ、さんきゅうな。」

「ええよ、わいもなかなか楽しかったで!そや、元のあのちんちくりんの姿には『状態変化モードチェンジ・元』ってとなえればなれるで!」

「そうか、」


てか、ちんちくりんって、確かにめっちゃ小さいけどさ、とりあえず男に戻っとくか、


俺はマフラーを外し、男の姿へと戻る。


「なんや、戻ったんかい。おもろかったのにの。」

「うるせぇよ。極力このマフラーは使わんよ。」

「折角の魔道具やで?使ってあげや!」

「まぁ気が向いたらな。」

「まぁええわ、カザカミはんの装備点検したるわ、サービスやで?」

「そうか、感謝するよ。」


俺はパーカーとガントレットを差し出す。


「それと、その刀も見せてや。ついでに色々やったるで。」

「そうか、じゃ、これ、頼むわ。」


俺は刀をヘルダへと渡す。


「・・・・・・なんや?この刀。カザカミはん!ちょっと1日借りるわ、明日渡すわ!ちょっと色々見たいねん。」


やっぱりなんかあるのかー、この刀。ヘルダを興奮させる何かがあるんだよなー。


俺はヘルダに別れを告げて、その場を後にする。


そう言えば、渡すって言ってたけどどうやって渡すんだ?前みたいにヘルダに会えるチケット的なのは貰ってないしなー、まぁ、どうにかなるだろう、うん、たぶん、やべっ、大丈夫かな?


俺は不安を胸に抱えながらも宿に向かった。宿はギルドがとっておいてくれてるらしい。

宿の中に入ってみると既にノアとケコが待っていた。


「あれ!リュウ?その格好は?ねぇ、どうしたの、もしかして、呪い?」

「呪いじゃねぇよ。これが本来の姿だよ。ヘルダに直してもらったんだよ。」

「へー、ヘルダにねー、ねぇ、ヘルダって誰だっけ?」

「ヘルダさんは『鍛冶神』ですよ。武具のエキスパートですよ。」


ほう、ケコも知っていたか、そう言えば有名らしいしな、もしかしたら、神の会議とかあるのかもしれないな、一応ケコも神の名を持っていたからな。


「ああ!あの人か、王都に来ていたんだね。」

「ああ、それと勇者一行も来てたぞ。すげぇ強くなってたぜ。」

「じゃあ、サツキちゃんがいるんだね!会いたいなー!」

「まあ、ここにいるんならきっと会えるさ。」


こんな感じの会話をしながら、1日を振り返る。


今日はなかなか疲れた。明日はどんな事が待っているのだろうか?少しワクワクしながら今日は寝る。


面白かったらブクマ、感想等お待ちしております。

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