第40話 迷宮攻略へ
俺は宿に戻ったら俺はとりあえずSSランク昇格試験について話した。
「…SSランクになるためには迷宮を攻略しなきゃなんないそうですよ。」
「へー、リュウも遂にSSランクに突入かー、凄いね!」
「おお!凄いですね、」
ノアとケコは褒めてくれる。なんか照れるわ、
「で、いつ行くのー?」
「そうだな、獣人国はもうみて回ったしな、まっ、明後日が無難なところかな、」
「おっけー、じゃあ明日のうちに色々やっておくよー」
「あの、自分もついて、行っていいですか?」
ケコがおずおずと聞く。
「ああ、別にいいぞ、てかむしろ歓迎だな。」
「そうだよ!ボクも嬉しいよ!」
「ありがとうございます!」
「しかし、何でだ?ケコってここの住人だろ?」
ケコは獣人で、この獣人国出身である。
「ええと、ですね、リュウさんの戦闘を見ていたら、自分はまだまだだな、と思いまして、リュウさんたちについて行ったら強くなれる気がするんです、なので、自分、頑張りたいと思います!」
なるほど、強くなりたい、か、俺も強くならんといかんなー、リンコに負けそうになったしなー、
風神サマが言ってたええと、『ディオス』?だっけ、いつかそこにいかんとな……
「そうか、これからさらににぎやかになるな」
「そうだね!ボクは凄く嬉しいよ!」
まぁそうだろうな、ケコといる時のノアは楽しそうだしな、女の子が1人増えるというのはいい事だな、うん、
俺もそれなりに話せるようにはなったからな!
「じゃあ、明日は各自フリーだ、色々やっとけよー!」
「おー!」
「はい!」
こうして俺らのパーティには新しい仲間が加わった。
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俺はこのフリーの時間を使ってある程度の用意をしておいた。迷宮に要りそうなものを主に買い集めた。
まあこんなもんか、しかし結構あるな、本当にアイテムボックスが羨ましいな、
手ぶらで迷宮にいけるとか強すぎだろ、
俺はアイテムボックスに思いを馳せながら、今度は武器の点検をしに武器屋に向かった。
一応自分でも軽く武器の点検は毎日やっているのだが、やはり専門家に任せた方がいいだろう、
俺は武器屋に入り刀の点検をしてもらう。
えっとコイツの名前何だったけ?確か、、、ええと、そう!『神天 裁キノ力』だった、魔将さんにもらったんだよ、元気にしてるかなー、グラウ・ザガール、
そういえばこの刀なんかやばい力があるとか言ってなかったか?今は特にそんな力は感じないが、まっ、いつかなんか起こるだろうな、それまで期待して待とう。
点検が終わり、特にすることもないので宿に戻り、明日の荷物の確認をしておく。よし、明日は頑張るぞ!
これで、やっと……
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さて、ここからが戦いだ。正直ここが1番SSランク昇格試験で一番難しいかも知れない。そう、どうやってあの男を呼ぶか、だ。
ヤバイ、なかなかヤバイ、もしギルドの奥とかにいたら俺はもう合格は絶望かもしれない。でも今は俺には仲間がいる。頼りになる仲間がいるんだ。大丈夫、俺はいける!
「ねぇリュウなにギルドの前でブツブツ言ってんのさ、ほら!行こうよ!」
「あ、ああ」
俺はギルドの扉を開け、中に入り、中を見渡す。すると、優雅にコーヒーを飲んでいるイケメンがいた。
よかった、いたわ、ええと、なんて話しかければいいんだ?
俺はそう思いながら男に近づいていき、
「おっ、準備出来たかな?」
先に男の方に話しかけられた。うん、助かった!
「あ、ああ、大丈夫、だ。あっ、と、それと俺らは3人で挑む、ぜ。」
「わかった。では、っとその前に、名前を名乗るのを忘れてしまっていたよ、僕は ソウ、ギルドナイトが1人だ。迷宮踏破まで付き添うよ。」
わー、ギルドナイトってなんだー?リア充の巣窟っぽいグループ名だな、あんまり、関わりたくないな、うん、
「よろしく頼む。」
俺らはソウに連れられて迷宮へ向かう。馬車に乗り、獣人国から離れていく。
また来るぜ!獣人国!獣耳を拝みにな!
ビシッと敬礼をして、遠くなっていく獣人国を見送る。
それから馬車は2日間走り続け、遂に迷宮の近くまで来た。たどり着いた場所は森、深い森だった。この中に迷宮があんのかなー?
「よし、到着だ。ここから迷宮の入口まで歩いて行く。迷宮の入口にたどり着くのも試験の一つだからここからは僕は後ろで見守らせていただくよ。あと、僕のことは気にせずに進んでもらってかまわない。」
ここから試験開始ってことか、遠くなければいいなー、迷わなければいいなー。
「おし、じゃあ行きますかね、」
「おっけー!じゃあレッツゴーで!」
「頑張りましょう!」
俺達は森に入っていく。
さて、どうするかね、どうやって迷宮を探すか、カンを頼りにとかは現実的じゃないな、風を使う?あんまりここでは使いたくないなー、疲れるから。じゃあどうすんだろー、うーん?
「ねぇ、どうやって迷宮の入口を探すの?」
「ノープランだ、まぁあるにはあるが、あんまりやりたくない。」
「うーん、どうしよっか、」
と俺とノアが悩んでいるとケコが、
「あの自分、迷宮の入口、分かりました!」
「「ええっ!マジで!?」」
「はい、自分には『自然の加護』がありますので、そのおかげでこの森のマップは分かります。」
わぉ、何それスゲェじゃん、やばいね、『神』ってやばいな。天候変えられて、植物生やせられて、森ではマップが分かるとか、強いな、流石だね!
「お手柄だ、ケコ、先導頼む。」
「はい、承りました!」
ケコの先導で迷宮の入口へ向かう。道中ではモンスターも出るが特に強い敵はいないのでサクサクと進んでいく。
「着きました。」
「ここが迷宮、か。」
俺らは洞窟の前にたどり着いた。
「よし、じゃあ行くか」
俺たちは迷宮の中に入った。中の雰囲気はなかなか面白い。探検をするみたいでワクワクする。まあワクワクもしてられない、だって迷宮内は罠とモンスターで危険がいっぱいだ。気を引き締めていかなきゃ。
迷宮は何層にも分かれており、最深部にキーパーがいる。それを倒したら迷宮踏破完了だ。迷宮踏破完了したら大量の宝やアイテムが獲得出来る。
そしてこの迷宮は全10層、10層目にキーパーがいる訳だ。そこに至るまでにいろんな罠がある。矢が飛んでくる古典的なものとか煙の部屋とかモンスターが大量にいるとことかある。とりあえず気をつけて進みたい。
まずは一層。出てくるモンスターはBランクからAランクのモンスター。特に敵でもない。警戒するのは罠だけだ。
「気をつけろよ、どこに罠があるか分からんからな、警戒していけよ。」
「うん、分かってるよ」
とりあえず下に降りるための魔法陣を探す。あまり時間はかけられない。食料にも限りがあるのだ。俺らが持ってきてる分はあと5日分。それまでにこの複雑な迷宮を踏破しなければならない。なかなか苦な試験だ。
ちらりとソウの様子を見てみる。うん、余裕そうだ。モンスターに襲われている時だって普通に対処できていた。気にしなくていいというのは本当だったらしい。
まあ見た目から強そうだったし、特に気にしてなかったけどね!
この調子で進んでいき、俺らは二層へはいる。一層は特に罠とかも無くモンスターだけだった。ならばここから何かが起こるに違いない。一層気を引き締めていく。
二層。まず入った瞬間に矢が飛んできた。いきなりだなと思いつつ風で弾き、事なきを得た。
「ここから罠があるっぽい、何で気になることがあったらすぐ言う事、OK?」
「おっけー!」
「おーけー?」
「おし、じゃあ進むぞ。」
慎重になりながら進む。そういえばこういう時ってなんかスイッチみたいなの踏んでさ巨大な岩に追いかけられるってのが定番じゃね?
とか思ってたら足元からカチリと音がする。
うん、フラグだったみたいだ。
後ろからごごごごと音がする。恐る恐る後ろを見てみると巨大な岩がある。
「すまん、罠踏んだ。」
「えっ!ちょっ、リュウ、何やってんのさ!」
すごい勢いで岩が転がってくる。
「やばい!逃げろーーー!」
俺達は一斉に走り出す。大きな岩から必死で逃げる。逃げている最中に俺はふと思いつく。
あれ?よく考えたらさ岩を壊せば良くね?迷宮内走ると危ないしさ、立ち止まって壊した方が良いよね?
俺は立ち止まりくるりと後ろを向く。その横をノアとケコとソウが走っていき、立ち止まる。
「 ちょっ!何やってんのさ!リュウ早く逃げなきゃ!」
「大丈夫、まぁ見てなって。」
俺は右手に風を集中させる。
「砕け散れ!」
思いっきり岩を殴り砕く。
はい、思った通りでした!いけました!やっぱり逃げる必要無かったね!
「ふー、よし、進むか!」
「よし、進むか、じゃないよ!もうはじめからそうしてよ、めっちゃ疲れちゃったじゃん。ほら、ケコもなんか言ってあげてよ!」
「ええと、岩を壊していただいてありがとうございま、す?」
「ダメじゃないか、もう、ちゃんと怒らないと、調子に乗っちゃうからね、リュウは。」
「そんな怒んなって、調子に乗らないから安心しろ、ほれ、行くぞ。」
所々で休憩や仮眠なんかをとりつつ進んでいく。3階、4階と攻略をしていく。下にいけばいくほどモンスターが、強くなっていく。さらに罠の種類も増えていく。俺達の迷宮攻略は順調だ。
最近更新が遅れてますねw、ちょっと忙しいので次回も7日はかかります!




