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懸賞当たってコミュ障が異世界召喚!?まずは基本のこんにちはから  作者: リルア=アルマーレ
異世界放浪編
33/62

第33話 風使い


「じゃあ、御手並み拝見といきましょ〜」


ご飯を食べ終わり、広場にいる。シルフさんに俺の力を見せるためだ。


「まずは〜全力で風でも使ってくれるかな〜?今もてる全ての力を使ってね〜」


とりあえず言われた通りやって見る。風神の詠唱をし、憑依させる。辺りに竜巻が起こり、強風が吹き荒れる。あっという間に全力の俺という訳だ。

フフフ、どうだ、凄いだろ、これが俺の全力だ。あっ、ヤベ、いつもより力を出しすぎて疲れてきた。


「おー、凄いねー、これが今の君の全力か〜!じゃあもう解いていいよ〜。」


その指示に合わせ憑依を解く。

しかし、なんかゆるっとしてるから褒められた気がしないなー、


「じゃあ次はトルネガ君がにやってるやつ、ええと、超・身体能力上げ?だっけ、それやってみて。」


そう言えば元々そういう名前だったなー、『纏風』って、やっぱりダセェなー


と思いつつもごうっと風を体に纏わせる。


「うーん、少し強度が足りないな〜、これだとAランク位の魔物と戦う時でもとか攻撃を受けちゃうね〜」


な、なんですと!これでも結構風を使うのに慣れてきたのに?結構強いと思ってたんだけどなー、なんかすげぇ悔しい。


「じゃあ次!次はその風を薄ーく体に纏わせてみて〜」


薄く?風の量を少なくってことか?


そう思い、風の量を減らし体を覆う。


「ちょっと違うな〜、風の量を減らすんじゃなくて風を極力、体に近づける感じかな〜。」


言われた通りやってみる。風の量をさっきと同じにし、出来るだけ体に密着させるようにする。


あっ、案外これ難しい。維持が大変だ。かなりの気力がいる。少しでも気を抜いたら風が剥がれる。


「おっ、1発で出来るとは流石だね〜、じゃあこれを1時間位やって見ようか〜」


無理だ!鬼かこの人は、そんなの出来るわけないだろ。


心の中で文句を言いながらもとりあえず続けてみる。



……10分後


「だはっ!…はぁ、はぁ、はぁ、」


師匠って、いつもこの状態なのかよ、えっぐ、怖っ、バケモノだわ、あの人。


「うーん、10分か、初めてにしては上出来かな、ってとこだね〜、ええと、リュウト君だったっけ?しばらく私の所で風の使い方を学ばない?」

「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、修行ってこと、、ですか?はぁ、」

「そうよ〜、あなたは凄い潜在能力があるわ〜、私はそれの力を見てみたいのよ〜、ねっ、良いでしょ〜?」


ふーむ、悪い話では無いな、師匠に近づけるかもしれない。断る理由が無い。考える余地は無し、か。


「じゃあお願いします。俺に風の使い方を、教えてください。」

「任されたわ〜、ということになったからいいわよね〜、姉さん。」

「私は構いませんが、ノアさんはどうなんですか?修行となるとかなり時間がいると思います。何か予定とかはありますか?」

「大丈夫です。ボク達は基本的にいつも暇なんで!」

「そうでしたか、では、私達の家に泊まっていってください。」

「はい!ありがとうございます!」


ノアが元気よく返事をする。


「よし、じゃあ君に風の使い方をこの風の大精霊シルフさんが、教えてしんぜよ〜う!」

「はい!よろしくお願いします!」


こうして俺の修行の日々が始まった。



とりあえず今日は風を長時間維持することだけをやった。長時間維持が出来ないと次のステップに移れないらしい。これは頑張るしかない。


***************************************


その日の夜、2人の大精霊は話していた。


「珍しいですね、あなたがトルネガさん以外の人を気に入るなんて」

「だって〜、あの子の力って凄いんだよ、凄い力を秘めてるよ。」

「そんなに何ですか?」

「そんなにだよ〜、じゃあさ姉さんはあの子が全力の力を出した時どう思った?」

「凄まじい力だと思いましたよ、竜巻が起こり、辺りを豪風で包む、まさに嵐って感じでした。」


ウンディーネは先ほどのことを思い出し、冷や汗を流しながら語る。


「そう、凄い力だった、辺りの風を全部持ってかれちゃった、でもね、あれはあの子の力の半分も出せてないんだよ〜。」

「……半分、、」


ウンディーネは言葉を失った。リュウトの力はかなり凄いと思っていたのに、その力が半分も出されていないことに驚愕を隠せなかった。


「このままじゃ、あの子が何かの拍子にリミッターが外れた時に暴走したら危ないからね〜、ちゃんとした風の使い方を学んだ方がいいと思ってね〜、ちゃんと潜在能力も解放させてあげないとね〜」

「そうですね、頑張ってください。」

「じゃあ姉さん、私は寝るわ〜、ふわぁ〜あ、おやすみなさ〜い。」


***************************************


修行1日目


「ほら〜、そこ乱れてるわよ〜、ちゃんと覆う。」


指摘を受けながらもとりあえずは三十分維持することに成功。成長しているという事だ。めっちゃ疲れた。



修行2日目


「今日はなかなかいい感じね〜、その調子で頑張って〜」


いい形で風を維持することに成功。しかし時間はまだ45分間しか出来なかった。まだまだ修行が足りぬ、もっと精進せねば、なんかこのテンションはダメな気がする。


今日はノアさんが暇になったのか、焦り出したのか、定かではないがウンディーネさんに魔法を教わっていた。


「ねぇ、ウンディーネさん、ボクに魔法を教えてください。」

「魔法ですか?そういえば確かノアさんは魔法属性は水でしたね、良いですよ、私で良ければいくらでも。」

「わーい!よろしくお願いします!」


そして、ノアの修行も始まった。



修行3日目


「おめでとう〜、いや〜、なかなか早かったね〜、1時間できるようになったね〜」


3日目で遂に1時間維持を達成。しかし、まだ余裕がないのでこの修行は毎日続けるそうです。


「じゃあ、次のステップは〜、風で同じ大きさの玉をいっぱい作ってみようか〜、目標は50ってとこかな〜」


で、やって見るとこれもかなり難しい。まず大きさを揃えるのがかなりキツイ。そして数も全然出来ない。今日出来たのはたったの3個だけだ、まだまだ修行は続く。


ノアさんもウンディーネさんと修行中。なかなかセンスがいいみたい!修行の成果をみるのが楽しみだね!



修行7日目


修行を始めて1週間がたった。流石に1週間毎日風を使い続けているとかなり上達もしてきた。余裕で2時間風を維持できるようになり、風の玉数も30個まで増やすことに成功した。

そして風を早く操る修行が、増えた。風を使い、瞬時にシルフさんの攻撃を防ぐというものだ。風の流れを感じ、素早く風の盾を貼る、これまでで1番キツイ修行だった。


ノアさんは『聖光の加護』の修行に入ってた。水魔法の修行は終わったようだ。早いな、もう水魔法をマスターしたってことなのか?



修行21日目


始めてからもう3週間がたった。なかなか早かった気がする。この3週間で俺はかなり成長することが出来た。


まず風維持は4時間余裕を持ってできるようになった。


次に風の玉だ。これは同じ大きさのものを約100個同時に作ることに成功。ちなみにこれを攻撃としてしようすることができるようになった。『ウィンドバレット』とした。威力はなかなか強い。


そして1番苦戦した速さと防御の修行。これもかなりの出来となった。四方八方からランダムに来る攻撃をすべて適度な風で受けることに成功。


「いや〜凄いね〜リュウト君は、たった3週間でここまでできるようになるとはね〜、流石って感じかな〜」

「ありがとうございます。」

「よ〜し、じゃあ次だ!次はまた全力で風を使ってみて〜、多分かなりパワーアップしてるはずだよ〜」


そう言われ、やって見る。フーと、息を吐き、集中する。そして詠唱。


「天をすべし風の神よ、我、汝の力を借りんとするものなり、我の願いを聞き届け、強大なる敵を討ち滅ぼす力を授けよ、今ここに風の神たる由縁を示したまえ、君臨せよ、『風神 ディオス・ディオ・ビィエント』!!」


目の前に白い優男の風神が出てくる。


「ふむ、かなり強くなっているな、これならもう1個上の状態にいける。『風神力解放』ではなく、『風神憑依』と唱えてみろ。」

「りょーかい、『風神憑依』!!」


ドクン、と体に衝撃が波打つ。体の奥底にあった力が流れ出る。


ぐっ、なんかヤバイ、思った以上に力が強い、


“ちゃんとコントロールをしろ、それだと暴走するぞ。やって来たことを思い出せ!”


俺は修行を思い出した。そして、溢れてる力を均等に体に巡らせ、強さを調節する。爆発しないようにと思いながらかなりの集中力で風を操っていく。


“よし、成功だ、良くやった。”


無事『風神憑依』は成功した。俺の体に竜巻が起こり、豪風が止まない。凄い力を感じる。


「これが俺の新しい力……」


ここら一帯の風を全て支配していることが分かった。思いのままに風を動かすことが出来る。とんでもない力だ。


「いや〜、これは驚いたね、ここまでいっちゃうとは〜、私も風の大精霊なんだけどな〜、全部風を持ってかれたちゃったよ〜、じゃあ、戻っていいよ〜」


と言われ、俺は憑依を解く。すると、どっと疲れが出てきた。


あっ、これはやべぇやつだわ、と思いながら俺はその場で気絶した。






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