第2話 VS道具店〜チョコよ、我に力を〜
第2話です。では、では、どうぞー
正直驚いた。
胡散臭い自称神さまからの手紙に書かれてた事だったから信用してなかったが、まさか、あんな凄いだなんて。1番ビビったのはそよ風程度に風をふかそうとしたら、ガタイのいい獣人が宙に浮いた事だった。
いやー、しかし、なんというか扱いが難しい。自分の想像以上の力が出てしまう、困ったもんだ。
だが、手紙に書いてあったことは割と信用ができるかもしれないな。とりあえず風の件は後回しにして、金を稼がねばなるまい。ギルドとやらに行ってみようか。
っと、その前に腹が減った。何か食べねばな。
今は金もないし、何かあるかなーとカバンを探ると、板チョコが3マイ出てきた。しょうがないこれでいいかと思いつつ、座って板チョコを食べ始めた。うむ、やっぱり甘いものはいいな、元気が出る、パキパキとチョコをおりながら食べているとどこからか、自分を呼んでいるような声がする。
「ねぇねぇ、そこのお兄さん」
気のせいだろう、お兄さんはそこら辺に沢山いるのだ、自分ではないだろうと思っていると、
「赤い服を着ていて、何か茶色いもの座りながらを食べているお兄さんだよー」
いくつか特徴が当てはまっているのだが、偶然だろう、きっと俺の周りにも同じような人がいるんだきっと、と、呼んでいる声の方から目をそらすと、トントンと、肩を叩かれた。
恐る恐る見るとそこにはさっきから誰かを呼んでいた男の子が立っていた。
「もうー、お兄さん無視は酷いなー、ボク傷ついちゃったよ。」
やはり自分を呼んでいたのか、しかしなぜだ?なぜ呼ばれたのか全く分からない。とりあえず聞いてみれば分かることだ。
「な、なにか御用でございましょうか?」
「お兄さんがさっきから食べているものってナーに?美味しそうだなと思ってさ、」
「あっ、はい、これは、チョコ です。はい、」
「そうなんだー、少し頂戴?ねっ、いいでしょさっき無視したお詫びだと思ってさ」
なんだか図々しい子供だなぁと、思ったが、ここで渡さなければもっと面倒なことになりそうなので、素直にチョコの欠片を渡す。
「わーい、ありがとうお兄さん!ん〜これ、甘くて美味しいねー、なかなか高いものとみた、これは悪いことしたなー、そうだ、お兄さん僕の売ってる商品の中から1つ選んでよ、それをあげるよ」
悪いことしたって、自分でねだってきたのに、
でも、何か貰えるならもらっといた方がいいな、
しかし、子供の売っているものだ、まともなものがあるのだろうか、と、思いながらその子供に連れられて、店に来てみると、なかなかいい物が売っていた。
「ようこそ、僕のお店、『ラウガの道具店』へ
僕はここの店主の小人種のラウガだよ!」
結構立派だった。沢山の商品が置いてあった。
よく分からない草から、剣の類まで置いてある、
「この中から1つ選んでいいんですか?」
「うん、いいよ、高いものもいいよー」
店を見て回る。何があるのかと見ていると、1本の剣が目に入った。何も装飾が無い、シンプルな剣だ。
「お兄さんその剣にするの?その剣はね、結構いい剣なんだよ!うちで売っているもので一番の剣なんだよ。」
そうなのかと思って手に取ってみると、
「重っ!」
予想以上に重かった。
「お兄さんは力がないなー、じゃ、そんなお兄さんにオススメの道具があるよ!コレ!」
そう言って、ラウガが取り出したのは手袋だった
「これはね、魔法の手袋でね、色んなものを軽々持つことができるレアアイテムなんだよ!」
「へぇー、凄い道具なんだー、でも、俺お金持ってないしなー」
と、呟くとラウガは、
「じゃあさ、じゃあさ、あの、『ちょこ』ってやつまだある?それと交換で剣と魔法の手袋をあげるよ!」
「マジですか?ありがとうございます!!」
いやー、ラッキー、チョコがレアアイテムに変わるなんて、凄いな異世界、
そう思ってチョコをラウガに渡す。
「うん、確かに受け取ったよ、じゃ、これは君のだ、また、何か欲しいものがあったら『ラウガの道具店』をご贔屓に!」
「ああ、分かったよ、また、必ず来るよ、ありがとう」
やっとラウガとの会話に慣れてきた俺は、感謝の言葉をいい店を出る。
「いやー、しかしいいものを貰った、これでやっと、異世界感が出てきたんじゃないでしょうかー
さて、次はギルドを目指してみますかー!」
俺は意気揚々とギルドに向かって歩き出した。
本当の試練はここからだよ言うのも知らずに、
さあ、次回龍飛君はどうなってしまうのでしょうか!
次回第1章開幕!?