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第19話 奴が再び!?


“ねぇ!見て見て、人が言い争ってるよ!なんだろうね?”


俺たちは魔法国家の通り道にある「霧の森」の前に20日かけてついた。だが、森の前には何やら言い合ってる人たちがいた。


“何話してるんだろうね?リュウ聞いてみてよ”


おいおい、ノアさん冗談きついぜ、俺にそんなの出来るわけないだろ、


“なんで誇らしげの、、、きっと大丈夫だよ、いける、いける、話せるよ、ここで自分の限界を超えろー”


どんだけ聞きたいんだよ、でも、俺も少し気になるな、よし、聞きに行くか、


“おっ!遂にリュウが成長する日がくるんだね、ボク嬉しいよ”


おいおい何を言ってるんだい?俺は成長はしないぜ、


“えっ?どういうこと?”


盗み聞きをするんだよ、このパーカーの『陰』の能力を使ってな!


“くっ、なんてものを手に入れてしまったんだ!これでリュウは聞き込みをせずに情報が手に入ってしまうではないか!”


俺はパーカーのフードを被り、『陰』を発動させる。

あれ?これって隠れてんのかな?自分でわからないやつじゃね、これ、

なあ、ノアこれって俺隠れてんの?


“あっれ〜リュウの姿が見えないな〜どこだろ〜”


おい、わざとらしすぎだろ、てかお前に判断できないだろ、


“あははー、バレちゃったかー、でも多分大丈夫じゃないかな?いざとなったらリュウが会話をすればいいだけだしね”


なんて恐ろしいことを言うんだこの子は、ちくしょう、やっぱやめる?


“やめないよ、てかやめちゃダメ、ここでやめたら男の名が廃るぞー、いいのかー?”


わかったわかった、行ってくるよ、


俺はそろりと言い合ってる人に近づく、近づいていくと段々と会話が聞こえてくる。


「おい!どうにかならんのか、ワシはこの積荷を港町で占いと行かんのだ、」


「無理を言わんでくだせぇ、旦那、相手が相手だ、俺らのパーティは相性が悪い、手に負えねぇよ」


ふむ、何やら森にモンスターか何かが出現してそれを行商人が雇った冒険者にそいつを倒せとか言ってるが、冒険者達は、討伐できないと言ってるらしい、


「そこを何とかするのがお前らの仕事だろうが、こっちは金を払ってるんだ、何とかしてもらわんと困る!」


「だから、無理なんですってば、相手はあの『厄災ディザスター』なんですぜ、魔法や特殊な攻撃ができない俺らじゃ倒せないんですって、しばらくここで新しい冒険者を待ちましょうぜ、」


厄災ディザスター』?そんな仰々しいもんがこの森にいるのか?怖いな


“そんなこと言ってー、少しうれしそうじゃないか”


そ、そんなことは無い、『厄災』が見てみたいなんて断じてない、


“見てみたいんだね、、、”


「とにかく、何とかするんだ!ワシは今度こそ神に選ばれるんだ!あんな小人族に遅れを取っていいはずがないではないか!」


ほう、今の商業の神は小人族なのか、あんまり必要のない情報だな、


「そんなこと言って、旦那、このパーティだと全滅は免れないんですってば、わかってくだせぇ」


よし、これは森に入ろう、『陰』が発動してるから敵にも、この人達にも見つかりにくいしな、ゆっくり、ゆっくり、、、、パキッ、あっ!


「何だ!」


先程から商人と話してる男が声を上げ、俺の方へ向く。目が合う。


、、、やべっ、しまった、逃げ、、


「おいちょっと待て、お前見たところ冒険者だろ、ランクと名前を言え」


あー、詰んだな、これはあれだよ、一緒に倒そう的なあれだよ、でも待てよ、ここは剣士と名乗れば、一緒に行かなくてすむんじゃないか?


「ランクはA、名前はリュウタ(・・・・)だ。職業は剣士」


“あっれー、さらっと嘘ついたね、偽名とランク詐称って、どんだけ一緒にいきたくないんだよ、”


「そうか、Aランクか、しかし剣士かー、これはダメだな、」


よし!これで失礼をして、、、


「あれ?ここでなんかあったんですか?」


なんか声が聞こえたので、そっちを見てみると、女の人達がやって来た。


「お前達はなんだ?」


とさっきの男が尋ねると、ごつい褐色の女が答える。


「あたしらはチーム「ジューレル」って言うAランクパーティだよ、で、なんかあったのかい?」


「ああ、実はなこの森に『厄災』が出現した。俺らは見ての通り物理のみのパーティ何だ。で、いま魔術師を探してるところだ。」


「へー、そうかい、『厄災』が出たのかい、そいつは厄介だねー、」


「見たところ、魔術師がいるようだな、アンタのパーティは、どうだ、一緒に『厄災』を倒さないか?」


「ふん、報酬の出ない仕事はお断りだよ、」


そりゃ、そうだ、タダ働きなんてやりたくない、


「金ならだす!だから、奴をさっさと倒せ、ワシは早く港町に行きたいんじゃ!」


商人が声を上げる。

必死ですなー、やっぱり神って称号は凄いのか、ヘルダって凄いらしいな、


「それならいいよ、だけどあたしらも死ぬつもりはないんでね、アンタらが弱いんならお断りだよ」


おお!これならこいつらに討伐を任せればいいんじゃないか!


「ああ、俺らは「フィスカ」Aランクパーティだ、で、コイツはAランク冒険者のリュウタだ、」


おい!ちょっと待て!俺も戦うことになってるの?


「そうかい、Aランクパーティかい、なら大丈夫だろうね、わかった手を貸そうじゃないか!」


はい、貸しちゃうよー、共闘しちゃうよー、もう、俺も手を貸すしかないじゃん、


「よし、準備して行くぞ!」


「「「「おう!」」」」


はい、息ピッタリだよ、はぁ、行くか、


“良かったじゃん、『厄災』見れるね!”


ああ、そうだな、はぁ、やる気でねー


******************************************


「いいか?陣形はさっき話した通りでいくぞ、気を引き締めていけよ、」


霧がかかる森の中を12人で歩く。前衛に「フィスカ」5人、俺、後衛に「ジューレル」6人といった形になっている。


「おい!奴が来たぞ!」


誰かが声を上げ、目の前の木が腐敗していく。えっ、腐敗!?

目の前に現れたのは約4mある紫色をした粘体生物だった。


おい、マジかよ、こいつが『厄災』なのか?まさか、こんな所でまた見れるとは、驚きだな、


“えっ、なに?リュウは知ってるのこいつの事?”


ああ、知ってる、って言っても色は違うがこいつはスライムだ。


“ス、スライム!?これが?あの、弱い、スライム?ホントなの?”


ああ、1度戦ってるから分かる。間違いなくスライムの仲間だ、


「よし!いくぞお前ら、魔術師はいつでも魔法をうてる状態にしておいてくれ!」


リーダー格の奴が指示を出す。みんなは武器を構え、スライムに向かってく。

スライムの体はゼリーの様状態なになっており、物理攻撃は基本的には効かない、だが、魔法攻撃だけは通るのだ。盾や剣で、詠唱中の魔術師を守るという戦術でいく。

スライムが素早い動きであたりを駆け回り、パーティを撹乱してくる。体当たりをしてきたり、ヘドロ爆弾みたいなのを吐いてきたり、それを俺らは防御をする。だが、防具が溶けていく。


「うぉ、マジか、装備が溶けていくぞ、気をつけろ!これが、『厄災』の力だ、」


リーダー格の男が注意を呼びかける。その男はもう、防具は付けていなかった。


スゲェな、防具が溶けるほどの毒かよ、受けたらせっかくの装備が台無しだな、


“リュウあれはボクで受けちゃダメだよー、気をつけてねー”


そうだよなー溶ける可能性があるもんなー、分かったよ、お前は出来るだけ使わずにいくよ、とりあえず風、纏っとくかー


俺は『纏風』を使う。ゴウッと風が俺に纒わり付く。と、俺が戦わずに見てる間に、魔術師の魔法が発動可能になる。


「魔法、いけます!」


その子が声を上げる。


「よし、放て!」


「はい!『ボーラ・フーゴ』!!」


複数の炎の玉がスライム目掛けて飛んでいく。だが、スライムはそれを吐き出した毒で全て相殺させる。


「くそっ、次だ、俺らが引き付けてるから今度は後ろから狙え!」


「は、はい!」


うわー、なんか魔術師の女の子泣きそうだよ、あんまり怒っちゃダメだよ、


ここから攻防が始まる。スライムが攻撃し、みんなが回避、防御する。一進一退かと見えるが圧倒的に俺らが不利だ。相手の攻撃を、受ける度に防具だんだんとが溶けていく。もう、みんなの防具のほとんどがない状態だった。ちなみに俺は攻撃をまったく、受けてない上に、風でガードされてるのでノーダメです!


スライムがここで動きを見せる。大きなの毒の塊を魔術師の子に吐き出す。魔法の詠唱をしていたため魔術師の子は反応が遅れ、避けることができない。


危ない、俺はそう思い、俺は咄嗟に動いた。拳を握り、毒塊に向かう。


「砕け散れーーーーーッ!」


毒塊を殴る、すると毒塊は霧散した。


うおっ、白鬼スゲー、毒塊までも砕くのかよ、流石は神が作った防具だな、うん、


「あ、あの、ありがとうございます。」


魔術師の子がお礼を言ってくる。俺はそれに落ち着いて対応を、、、、


「あ〜、うん、えっとその、大丈夫か?とりあえず後ろに下がってろ、後は俺がやるから、」


あれ、なんか勢いで俺がやるみたいな事言っちゃったよ、何やってんだよ俺、はぁ、よし、やるかーいくぞノア、


“うへぇー、ボクもやるのー?リュウが墓穴掘ったんだから自分で埋めなよー、”


薄情なやっちゃなー、まぁいいや、とりあえず『聖光の加護』は発動よろ!剣は使わないからさ、


“まー、それなら良いけど、死なないでね。”


わかってるよ、心配すんなって、多分大丈夫だからさ!


光のオーラが体に纏わる。スライムは危機を感じたのか、叫び声をあげる。


「GAUuuuuuuuUUーーーー!!」


スライムって声帯あるのか?まあいいや。いきますか!

一瞬でスライムの目の前に移動する。

「GAUu!?」

スライムが驚いたような声を上げ毒塊をいくつか吐いてくる。だが、俺はそれを全て拳で殴り消し飛ばす。


「、、、、すげぇ、」

さっきのリーダー格の男が感嘆の声を上げている。


「さて、スライムさんよ、覚悟はいいかい?」


俺は拳を構える。右手に竜巻を発生させる。いつぞやの師匠が『蒼き悪魔』にトドメをさした技だ。だが、名前は俺流に、変更するぜ!


「核ごと吹っ飛びな、『暴風撃・貫』!!」


ドゴンッッ!!と竜巻が一直線にスライムの体を貫く。そして紫色の体があちこちに散らばった。スライムを倒したのだ。


「うおおおおぉぉぉ!あんた、すげえよ、こいつを倒しちまうなんて!」


リーダー格の男が叫び声をあげる。

なんかうるさい奴がいる。これは気にしないことだな、うん、


「あんた、すごいねぇ、リュウタって言ったかい?ほんとにAランクなのかい?」


ごつい女の人が話しかけてくる。

はい、違います!Aランクでも、リュウタでもありません!


“ふふ、リュウは嘘つきだね〜、本当のことでも話したら?”


無理だ!そんなこと俺に出来るわけない!諦めるんだな、


と俺のコミュ症っぷりを、ノアと話していると、「ジューレル」の治療師の子が、


「、、あの、すみません、もしかして、あなた『一刀両断のリュウト』さんではありませんか?」


なっ!?貴様どこでその名を!てか、なんでバレたんだ?知ってたのか、いや、でも、、、うーむ、どうしてだろうか?とりあえず聞いてみるか!


「えっ、えっとー、その、ど、どうしてひょれを?」


はい、噛んだー+コミュ症発揮だよ、俺のネガティブポイントフルオープンだよ!詰んだな、


「えっと、あっ!はい、どうして分かったかと言いますと、格好とかで薄々気づいてはいたんですが、名前もリュウタだったので違うかなーと思ってたんですが、戦闘をみて確信しました。あの竜巻と戦闘能力をみて、間違いなくリュウトさんだなーと、思いました。」


わぉ!驚いた。まさかの戦闘スタイルが知られているとはー、俺も有名になったもんだー


「えっ?そうなのか?彼があの、いま有名な?ドラゴンを真っ二つにしたという、『一刀両断』なのかい?」


リーダー格!お前よく喋るなーほんとに、まぁいい、ここまで知られたからにはもう隠せない、話すしかないかー、はぁ、


“なんかリュウ、嬉しそうだねー、有名だからかい?”


そ、そ、そ、そんなんじゃないやい、嬉しそうになんかしてないもん!


「ああ、黙ってて悪かった。俺はSランク冒険者の「カザカミ リュウト」と言う。」


「うぉぉぉぉぉお!すげぇー握手、握手してください!」


ほんとにテンション高いなお前、対応に疲れるから、適当に流すかー、


ここから小1時間質問攻めと、握手会が、始まった。

てか、疲れた。はぁ、今日はもう野宿です。


“リュウ!今日はお疲れだね、なかなか頑張っていたじゃないか!凄かったよー”


素直に褒めてくれるのは嬉しいな、まぁ、今日はもう寝ようぜ、明日は朝から港町に目指して行くらしいから、おやすみだよ、


“うん、おやすみー”


呪い発動まで、あと57日。






更新はバラバラです。

面白かったら、ブクマ、感想、評価よろしくです。

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