第15話 剣と俺と故郷
“ふふん、驚いた?驚いた?スゴイでしょ、異世界から来たんだよ”
ああ、本当に驚いてるよ、まさかこんな形で会うとは、
“なに、なに?お兄さん、異世界人見たかったの?良かったね、夢が叶って”
いや違う、夢とかじゃない、
“そうなの?まぁいいや、お兄さんの名前を教えてよ、”
ああ、俺の名前は「風神 龍飛」お前と同じ異世界からやって来た。
“えぇぇぇぇーーーーーーーーーー!?ホントに?嘘じゃない?”
ああ、嘘じゃない、
“スゴイ、スゴイ、スゴイよ!日本出身者に出会えるなんて、”
お、おう、ずいぶんとテンションが上がったもんだ。そういえば、お前はどんな力を貰ったんだ?
“ボク?ボクは『聖光の加護』ってのを貰ったんだ。あと、『言語の加護』を貰ったよ!”
そうか、『聖光の加護』か、、、どんな力なんだ?
“ええとね、実はあんまり分かんないんだよねー、使いこなせてないって感じだね!”
何で誇らしげなんだよ、そうか、よく分かんないのか、大変だな、
“うん、まあねー、でもボクには弓があったからねー、何とか生きていけたよ、”
弓か、弓道部とかだったのか?
“ううん、違うよ、なんかおもしろそうだなーと思って使ってみたら以外にいけた感じだね!
てか、リュウは質問しすぎだよー、今度はボクからいくね!じゃあリュウの貰った力はなに?”
リュウって、、、いきなり呼び捨てですかい、まあいいや、俺の力は『言語の加護』と『風神の加護』だ、『風神の加護』は聞いたとおり、風を操る力だよ、
“そうなんだー、カッコいいね!風使いっていい感じだよ!じゃ、次の質問、リュウって何歳なの?”
あ?俺は18だぞ、そういうお前は何歳なんだ?
“もう、リュウったら女性に年は聞くものじゃないよ、まぁ、言うんだけどね、17だよ。”
、、、17、年下か、結構近かったな、
“うん、そうだね!なんか安心するよ”
そうか?そういうものなのか?まあいいや、で、本題なんだけどどうして呪いにかかったんだ?
“あー、それね、ええとね、たしか魔将グラウの討伐隊に入って、負けて、剣にされたはず”
なんか曖昧だな、ん?でも何でこんな所にいるんだ?
“それはね、グラウって奴が強い武器が好きで、強い武器が強い人を呼び、強い人が強い武器になるって思っててね、だからいい武器があったら市場に出回らせるらしいんだ。だからボクはここにいるんだよ〜”
そうなのか、しかし、自身が倒されてしまったら元も子もないじゃないか、
“そだねー、でもめちゃくちゃ強いし、そこら辺は大丈夫何じゃないかなー、Sランク冒険者10人で行っても勝てなかったし、”
ええと、ちょっと待て、お前ってSランクだったの?てか、あの噂のメンバーの1人だったの?
“うん、一応Sランクになったんだー、まっ、割と最近だけどねー、しかし、噂になってるのかー、少し照れるね、”
お気楽なやつだなと思い、はァと俺はため息をつく、
とりあえず明日から呪いを解くために奔走するから覚悟しとけよ、
“うん、大丈夫だよ!ボクの方は特に何もしないからねー”
そうか、そういえばお前ってさ、切ってる感覚とかあるのか?
“特にないよー、モンスターの中身は見えるけどねー、まっ、そこは目をつぶっておくから何とか大丈夫だよ”
、、、無いのか、てっきりあるのかと思ってたが、じゃあ、お前を使ってもいいんだな?
“いいよー、どんどん使ってよ、ボク、頑張るからさ!”
おう、とりあえずよろしく頼むぜ、ノア!
“うん、よろしくね、リュウ!呪い、絶対に解こうね!”
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朝になり、ラウガの店に向かう。
「おーす、ラウガいるかー?」
と声を掛けると奥からラウガが出てくる。
「おはようお兄さん、準備は出来てる?」
「おう、バッチリだ。」
荷物を少し上に持ち上げて、準備が出来てることを証明する。
「うん、大丈夫そうだね、じゃ、着いてきてー。」
とラウガはいい俺はそれに付いていく。
「はい、これが、お兄さんの旅の支度だよ。食料はとりあえず十日分は積んでおいたよ、十日以上積むと腐っちゃうからね、
で、こっちが馬の『ソヨカゼ』足の速い馬だよ!基本的なルートは分かってるからそこらへんは心配しなくていいよ。」
と馬と、食料が入った袋を見せてくる。
うへー、スゲェ、馬だ、こんなに近くで見たのは初めてだなー、
“スゴイ馬だねー、これに乗って冒険すると思うとワクワクするね!”
ああ、そうだな、少し怖いが楽しみだ。
「じゃ、お兄さん、がんばって、絶対呪い解いてきてね!僕、店で待ってるから!」
「おう、ラウガ、色々ありがとな、だがな俺は死なねえよ、絶対ここに戻ってくるぜ」
“、、、あれ?これって死亡フラグなんじゃないの?大丈夫かなー?”
うん、なんか聞こえた気がするが気のせいだ。旅は幸先よく行かないとな。
「んじゃ、行ってきます!」
俺は馬に乗って走り出した。
、、、あれ?そういえば俺って馬、乗れたっけ?はい、正解は乗れないでしたー
馬は勢いよく走りだす。
「うわゎゎゎわーーーっ、」
“はァ、これじゃあ幸先が悪いじゃないか、”
こうして俺らの解呪の旅が始まった。
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