第14話 呪いの剣
第2章のはじまりです!
「やーお兄さん、いらっしゃい」
今、俺はラウガの店に来た。それは何故かと言うと、、、
時は3時間ほど前にのぼる。
俺がいつものようにモンスター狩りをしていた時だった。ドラゴンを倒したことで調子に乗ってしまい、どのモンスターにも負けないだろうとか思ってたら、岩型のモンスターに剣で攻撃したところ、相手がガードをしてきて、剣が折れてしまった。
テンパりつつも何とか風で倒したのはいいが、剣が折れたのは痛い。なので新しい剣が欲しくてラウガの店に来たのだ。
「あー、ラウガ、なんかいい剣ないか?」
「ほほう、剣をお探しですか?そうだね〜、お兄さんにはどれがいいかな〜?」
とゴソゴソと剣を探すラウガ。すると、
“そこのお兄さん!”
と頭の中に声が聞こえる。
「ん?ラウガなんかいったか?」
「えっ?なに?どうしたのお兄さん。」
なんかラウガじゃないっぽい、じゃあ誰なんだ?俺を呼んでいるのは?と不思議に思っているとまた、
“お兄さん、こっちだよ、こっち、右の棚の方だよ、ボクを助けよ”
と聞こえてくる。
なんだよ、助けてよ、怖いな、
と思いつつも恐る恐る棚に近づいてみる。
するとそこには何やら包帯の様なものでぐるぐる巻にされた剣があった。
「なんだ、これ?」
不思議に思い、手に取ってみる。すると、その剣の包帯が急に解け、俺の手の甲に剣と数字の90という紋章が浮かび上がる。
「うわっ!なんだよこれ?」
「お兄さんどうしたの、、、ってそれ、手に取っちゃったの!」
ラウガが焦りながら聞いてくる。
「いや〜、呼ばれたから、なんか不味いのかこれ?」
「マズイってもんじゃないよ!これに触ると呪われる可能性があるんだよ!お兄さん、大丈、、、、、夫じゃないね!手に紋章がでてる、呪いにかかってるよ!」
「なにが危ないんだ、これ!」
「ええとね、これは『武主器の呪い』と言う呪いなんだ。
まずこの武器は人が『武器化の呪い』によって変えられた姿なんだ。この武器は折れない、刃こぼれしない、切れ味が落ちない、といったいい効果を持っている代わりに、この武器を手に取った人を呪うんだ。で、武器に呪いをかけられた人は、90日以内に武器化してしまった人を元に戻さなければならないんだよ。90日経ってしまったら、武器に呪いをかけられた人は死ぬ。」
「マジで!90日、余命90日ってことか!どうやったら呪いは解けるんだ?」
この紋章は余命、ってことか、厳しいな
「方法は2つ、一つ目は『武器化の呪い』をかけたヤツをたおす。二つ目は、魔法国家という場所にいる『賢者』と呼ばれている全ての魔法を使えると言う人に呪いを解く魔法を使って貰う。この二つだ。だけど一つ目はオススメしない。」
「どうしてだ?」
『武器化の呪い』をかけたヤツをたおす、というのが何故ダメなのかが気になる。俺は油断しなければ多分大体の奴には負けないはずだ。
「それはね、『武器化の呪い』をかけることが出来るのは魔将グラウ・ザガールだけなんだよ」
「、、グラウ・ザガー、、、何だって?」
変な名前を言われても分からんよ、なに?魔将って強いの?
「グラウ・ザガール、魔将の1人だよ、何でも武器マニアで人を武器化させる力を持っているとか、さらに、Sランク10人のパーティーを無傷で倒してしまうほどの実力を持っているらしいんだ、」
おおう、スゲェ、Sランク冒険者10人で傷をつけれないとかマジパネエ、うん、こんなのに挑むのは間違ってる。
「そうか、じゃあ、魔法国家ってのはどうやって行けばいいんだ?」
「うーんとね、ちょっと待ってて」
ラウガはそう言うと地図を持って来た。
「ここ、ここが今僕達がいる街、で、ここが魔法国家、」
指をさして説明する。
「で、ここを通ってこう行くのが一番いいかな、多分今出来る最短ルートだよ。」
「そうか分かった。どれくらいかかるんだ?」
「多く見積もって、多分70日くらいだと思う。」
70日か、ならまだ希望はあるし、大丈夫だろ。
「とりあえず明日出発にした方がいいよ、とりあえず移動手段は僕が用意するよ、」
「そうか、助かる。で、その移動手段ってのはいくらなんだ?」
値段について聞いてみる。そりゃね、無償でとはいかないだろ、70日かかる道のりを馬とかなしで行くのは難しい。
「おお、お兄さん分かってるね〜、じゃ、お兄さんに特別に剣の代金も含めて、銀貨100枚で良いよ。」
銀貨100枚か、、命には変えられないな、と思い俺は銀貨が入った袋を取り出す。
「これでいいか?」
「うん、毎度ありー、じゃ、明日朝僕の店に来てね、」
「ああ、また来る。」
そう言ってラウガの店を後にする。
さて、どうしようか、とりあえず宿に戻るか
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とりあえず、何をしようか、今出来ることは特にない、じゃ、もう寝るか?でも早いしなー
と悩んでいるとまた声が聞こえる。
“やー、お兄さんえらいことになったねー、大丈夫?”
だから、お前は何なんだよ、何者なの?
“んー?ボクの事かい?”
あー、そうだよ、って伝わるの?
“うん、しっかりと聞こえるよ、なんか頭の中に響いて気持ち悪いね!”
こっちも同じだからね!とつっこむ。
“アハハ、ごめんゴメン、で、ボクの正体だったけ?”
ああ、そうだよ、何なのオマエは?
“お兄さんも薄々気づいてるんじゃないかな、ボクは『武器化の呪い』にかかり、剣になっちゃった悲しい人なんだ。”
やっぱりそうか、てか自分で悲しいとか言っちゃうんだな、で、お前の名前とかは?
“ふふん、ボクの名前はね、「悠木 乃亜」信じられないかもしれないけど、「日本」という異世界から転移してきた、異世界人さ”
何とこの呪われた剣は、俺と同じ異世界転移者だった。
「、、、マジかよ」
俺は一人目の同郷を見つけた。
二人目の異世界人登場です。
これから色んな人が出てきますよー




