第13話 VS ギルド長〜俺、何やらかした?〜
気がついたら真っ白な所にいた。
、、、、どこだここは?もしかして死んだのか、俺は?いや、でも竜は風の剣で叩き切ったはずだぞ、、、
俺がそう悩んでいると頭の中に響いて来た声が聞こえてくる。
「安心しろ、ここは死後の世界ではないぞ」
声の方を振り向くとそこには20代くらいの和服を来た白髪の男が立っていた。だが、どこか神々しいオーラを放っていた。
「我の名は風神ディオス・ディオ・ビィエント、貴殿の加護の力の源だ、」
わーお、風神様だった。道理で神々しい訳だよ、しかも、力の源ってこの人の力だったのかーあれ、
「しかし、貴殿はとても面白いし、強いな、我の力をいとも容易く使いこなすとはな、しかも、『風神技』まで発動させるとは、ますます気に入ったぞ」
うわー、なんかスゲェ気に入られたよ、
まああの時は命懸けの戦闘だったから無我夢中ってやつだな、それのお陰でなんかすごい剣をイメージしたら出たって感じなので実感がわかないぜ!
「そして、我から貴殿に伝えておくことがある。貴殿が『風神力解放』をいつでも使えるようにしておいた、いつでも我を召喚していいぞ、」
おお!新しい力を覚えたぜ、これは、覚醒と言うやつなのでは!
俺が静かに喜んでいると体が透け始める。
「ぬおっ!!!」
む、思わず変な声が出てしまった。しかし体が透け始めるって何なんだよ、なに?消滅でもするの?
「、、、ふむ、そろそろ現実の体が目覚める時か、いささか残念ではあるが、主よ、また逢おうぞ、主が望めば我にはいつでも会えるからな、」
風神がそう言って笑を浮かべる。
「、、、、はい、ありがとうございました。」
「そう畏まるでないぞ、そうそう、最後に一つだけ貴殿に伝えることがある。『風神力解放』の力はそう長くは持たない、持ってせいぜい3分と言ったところだ。あまり使い過ぎるなよ。」
風神がそういったところで、ハッ!と目が覚める。目の前には見知らぬ天井、
「、、、、どこだここは?」
俺が小声でボソッ言うと、近くにいた男が、
「目覚めたか、、お前は冒険者「カザカミ リュウト」で間違いないか?」
と聞いてくる。
えっ、なに?俺なんかしたの?何やらかしたの?風で森とか壊滅させちゃった?竜って倒しちゃいけなかったのか?
と、自分が何をしでかしたか分からないのだが、返事にはこたえる。
「、、、、はい、間違いありません。」
もう、こういうときは素直に捕まろう、コミュ症に反論とか絶対に無理だからな!
「そうか、それではギルド長がお呼びだ、ついて来い。」
わー、ギルド長かー、そんな偉い人が俺に何の用だろうなー、ワカラナイナー、
ど現実逃避しながら足取り重く、ギルド長の元にいく。
大きな扉の前につき、男がノックをする。
「ギルド長!冒険者「カザカミ リュウト」を連れて来ました!」
と言って部屋の中に入ってく。
あー、俺はこれからどうなるのでしょう?と一層不安に駆られながら男の後に続く。
部屋には豪華な椅子に座った、お爺さんがいた。多分この人がギルド長だろう。
「ふむ、ご苦労だったな、下がって良いぞ」
「ハッ!失礼します!」
ビシッ、と気をつけをし、一礼をしてその男は去っていく。
「まあまずは座るがいい、」
と言われたのでとりあえず座っておく、ここで逆らったら罪が重くなりそうだからね、
「ではまず聞くが、森竜を倒したのはお前で間違いないか?」
あー、あの竜、森竜って言うんだね、そのままだなーてか、やっぱりたおしちゃマズイ奴だったんだなー
「はい、間違いありません」
「、、、そうか、ならば、冒険者「カザカミ リュウト」!森竜を単騎で倒した実力を評し、オヌシをSランク冒険者とする!」
「、、え?、、、ぇぇぇぇぇぇぇぇぇえええええええ!?」
驚いた、そりゃ驚くよ!捕まると思っていたのが、なんとSランクになっちゃんなんて、DからSだよ、凄くない?
「あの森竜はなコチラとしても早く対処しておきたかったものでな、
推奨ランクDからCの森にSランク級の魔物が出たと報告がきた。このままでは冒険者達が皆、やられてしまうと思ってなその森に行ってみると、そこには真っ二つにされた森竜と、オヌシが倒れておった。状況から見てお前さんがやったのは間違いが無かったからな、連れてきたしだいだ。」
そうだったのか、あの森って推奨ランクDからCなんだー、初めてしったな。
と、考えてるとギルド長はドンッと、袋を机におく。
「そしてこれが、森竜討伐の報酬だ、銀貨300枚だ。」
な、な、なんだってー、銀貨300枚っていったら金貨3枚相当じゃないですか!これはもう金持ち名乗ってもいいんじゃね?
「あとは、Sランクになるにあたって、Sランク冒険者ならばこちらから呼び出すこともある。その時はよろしく頼むぞ。」
うへぇ、めんどくさい、てか、どうやって呼び出すの?手紙?ギルド経由?まっ、どうでもいいか、ここで分かんなかったら分かりませんでしたが使えるからな、
「はい、分かりました。」
「オヌシの今後の活躍、期待しておるぞ、」
ギルド長がそう言い、俺は部屋を出る。
とりあえず帰るかー
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街に出たとき俺は重大なことに気づいた。
あ!ここどこだか分かんないんだった。
やべ、どうしよう、まだ宿屋に荷物預けたままだしなー、帰りたいが、帰り道が分からん。人に聞くとかマジ無理だしなーどうしよう、、、
「あれ?お兄さん」
なんか聞き覚えのある声がする。だが、ここにはお兄さんはいっぱいいるのだ俺のはずが無い。
「あっ!やっぱりお兄さんだ、お兄さんも王都に用事?」
その声のぬしは俺の近くにきて俺に向って言った。
「、、あー、ラウガか、お前もどうしたんだこんな所で、」
「僕は色んなものを仕入れに来たんだよ、ここにはあの街にはない色んな物があるからね、んで、買い物が終わって今から帰るとこさ、お兄さんは?」
「俺か?俺はあれだよ、あの、、あれだ、ちょっとした用事だよ。」
と、上手く言葉が出ずに返答する。
「そっかー、用事かーお兄さんも今帰り?」
「、、あ、ああ、そうだよ、今から帰るとこだ、」
「そっか、じゃあさ、僕が送って行ってあげるよ。」
マジですか!ラウガさんマジ神っす!これで帰れる!やったね!
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「じゃ、お兄さん、また買いに来てねー。」
ラウガに手を振り別れる。
ふむ、馬車の乗り心地はなかなかだったな。しかし、結構遠かったなー、馬車で約1日かかるなんて、
でも俺はこれでSランク冒険者になったんだ。1歩師匠に近づけた。このままがんばって、目指せ、SSランク!
とりあえず今日は疲れたから寝る!おやすみ
ええと、ここで第1章が終わりました。
次から第2章に入っていきます!




