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第10話 VS『蒼き悪魔』〜強風の吹く戦い〜


『スライム』それは俺が知る限りゲームとかではじめの方にでてくるザコモンスターだ。

だが、目の前にいるのは明らかにゲームで見てきたスライムとは全然違うものだった。

全長は3mはある巨大な魔物だった。


おいおいおい、これが『スライム』だと!?

おかしいだろ、こんな強そうなんて聞いてねぇよ。

しかも、『蒼き悪魔スライム』とか、絶対悪意ある、悪魔とかでスライム想像つく奴なんていないぞ!


驚いていると、師匠の声が聞こえる。


「よし、おまえら、戦闘態勢だ!こいつを狩るぞ!」


そう言われ、剣を構え、戦闘態勢をとる。


「こいつの弱点は体の中にある《核》です。

そこを壊さないがぎり、こいつは倒せません。」


さっきカミロウさんが驚異の再生能力とか言ってたな、

しかし、《核》以外の攻撃は意味無いか、大変そうだな、


と考えてると敵が動き出す。

デカイ図体とは裏腹にとても素早い動きで俺らに向かってくる。

敵の攻撃をドゴランさんが盾で受ける。

そこをすかざず、カタエさんが切りかかる。

すごい連携だ。だが、浅かった。


「くっ、よけられましたか、すみません、こいつは予想以上に素早いです!」


『蒼き悪魔スライム』は一旦俺らから距離を置き、再び動き出す。

グルグルと俺らの周りを『蒼き悪魔スライム』が動き、撹乱してくる。なかなか頭がいいようだ。

『蒼き悪魔スライム』はイズさんの背後から攻撃をしかける。だが、その攻撃はブレイドさんによって防がれる。その直後、『蒼き悪魔スライム』のいた場所から炎の柱が出現する。


「大丈夫か、サン」


「うん、ありがとう♪おかげで魔法が撃てたよ♪」


だが、《核》は撃ち抜けなかった。


「ああー、もう、速くて《核》に当たんないよー、どうしよっか♪」


「よし、めんどくせぇから、一気に片ずける。俺がやる、少し時間を稼いでくれ、シルフさん呼ぶわ」


そう言うと師匠は詠唱を、始める。


「大いなる風を従えしものよ、我の願いを聞き届け、天を変える力を我に授け給え、今ここに君臨せよ!風の大精霊シルフ・ハーダ」


師匠の詠唱が終わると、魔法陣から1人の女性が現れる。


「あ〜ら、トルネガ君読んでくれたのね、嬉しいわ〜」


「やぁ、シルフさんすまねぇな、ちょっと力を貸してくれ」


「いいわよ〜、トルネガ君のためだったらいくらでも力を貸すわ〜」


「んじゃ、やりますか、『精霊纏衣ヘンシン』」


師匠がそう唱えると、師匠の周りに竜巻がおこる。竜巻が無くなり、師匠の姿が見える。体は黄緑の光に包まれており、髪の毛が逆立ち、体が宙に浮いている。俺は師匠のその姿を見た時おもわず声がでる、


「、、、カッケー、」


「リュウトよ、俺の姿をよく見ておけよ、」


師匠が俺にそう言うと、『蒼き悪魔スライム』に向かってく。風が吹くように師匠が移動する。危機を感じたのか『蒼き悪魔スライム』は素早く逃げる。だが、師匠のほうが速かった。師匠はあっとゆう間に『蒼き悪魔スライム』の目の前に移動する。


「なかなかてめえは速くて厄介で、面白い敵だったよ、だがよ、これで終わりだぜ」


師匠の手に竜巻が出来る。


「『超・風パンチ』!!」


ああ、師匠ここでさっきまでのカッコよさを台無しにするとは、流石だ。

師匠が竜巻の正拳突きを繰り出す。師匠の手から竜巻が離れ、『蒼き悪魔スライム』に一直線に向かってく。竜巻が『蒼き悪魔スライム』の《核》を貫く。そして、ヤツの体がバラバラに弾け飛んだ。


「、、、、スゲェ」


技名の残念さとは裏腹にとてもすごい技だった。


「 どうだリュウトよ、これが俺の強さだぜ!」


師匠が『精霊纏衣ヘンシン』を解いて俺に自慢してくる。まあでもこれならば凄いと言えるし、師匠が強いのを改めて知ることが出来た。


「あと、シルフさんあざした、次もよろしくお願いします。」


「ん〜もう、いいのよ私が好きで力を貸してるんだから〜、トルネガ君以外にはほいほい貸さないわよ〜」


風の大精霊はバイバイと言って消えてった。


「師匠しかし、凄い技ですね、」


「おっ!そうだろそうだろ、あれは俺のオリジナルだ!『精霊纏衣』って言ってな風の大精霊のシルフさんが力を貸してくれるんだぜ。」


風の大精霊か、、、俺には出来なさそうだな

『精霊纏衣』は、かっこよかったんたから覚えたかったが風の大精霊サマと仲良くなれないと出来なさそうな技なので絶対に俺には無理だな。


「では、素材を回収して帰りましょうか」


カミロウさんの一声でみんな、飛び散ったスライムの体を拾いにいく。

スライムの体は予想どうりぶにぶにしており生温い感じだった。

しかしこれが売れたりするのか、と疑問に思ったが、回収はしっかりとしておく。


「いやー、今回は来てよかったね♪なかなかいい経験が出来たよ♪」


「そうですね、私もまだまだ鍛錬が足りないと思わされましたよ。」


「ガハハ、そうじゃの。時にルルよ、何故あの大技を使ったのじゃ?」


「あ?あの技って『精霊纏衣』のことか?そりゃ、手っ取り早く終わらせるためだよ」


「そんなこと言って、お前はリュウトにカッコイイところを魅せたかっただけだろ」


「なっ、ち、ち、ちげえし、そんなわけあるか!」


おう師匠カッコつけたかったんだね、実際かっこよかったぜ師匠!

俺は声には出さずに、師匠の頑張りを称えるのだった。

みんなが今日のことを話していると街に戻ってきた。

えっ?俺も話したかって、バカ言うな、俺がまともに会話出来るわけないだろ

街に戻ってきたらとりあえず素材の換金だ。さてらいくらになるでしょーか?


はい、答えはなんと全部で銀貨50枚!凄いね、んで、それを分けるんだけど、


「よし、リュウトお前には銀貨10枚やろう。今日はほとんどの戦闘はお前だったしな。ご褒美だ、喜べ」


と、師匠が言った。

驚きで声も出ませんよ、銀貨10枚なんて、もう働かなくてもいいんじゃないかとか思ったくらいだからな、


「まっ、これで新しい装備でも買えよ、結構いいものが買えると思うからさ」


師匠、今日は何だか素晴らしいですね!なんて思ってみるが声には出さない、だって調子乗っちゃうからね、


「んじゃ、今日は解散だ、ゆっくり休めよー」


ホクホクした感じで俺は宿屋に戻る前に、ラウガの店に行く、

何だかんだで、ラウガにははじめの方からお世話になっており、今じゃ立派なお得意さまだ。コミュ症も1週間話せば何とか会話と言えるものにもなってくる。

まあ、「風車」のメンバーとは話さないことが多いのでそれはノーカンでお願いします。


俺が店に入るとラウガが、声をかけてくる。


「あっ、お兄さん、いらっしゃ〜い」


「あ、ああ、今日は少し防具とか見ておきたくてな。」


「そうなんだ〜、じゃ、いいのがあるよ!」


と言ってラウガは、店の奥に入り何かを持ってくる。


「お兄さんは、鎧って感じがしないからこの、『防御の加護 (小)』が付いているこのローブとかどうかな?」


と言って黒色のローブを持ってくる。

加護付きの防具って高そう、、、


「お値段はなんと今なら銀貨2枚でどう?何ならポーションを一個おまけするよ」


銀貨2枚かー、今の俺の所持金は銀貨11枚に、どうか52枚といった感じだ。買うべきなんだろうか?金はあるしなー、ポーションも付けてくれるしなー、、、、

よし、買うか!


「あー、ラウガ買うよ、それ、」


「おお!お兄さん流石だね、何なら剣も見てく?」


「いや、それはいいや、まだこの剣があるしな。」


と言ってラウガから貰った剣を見せる。


「そっかー、それは残念だね、また今度見に来てよ。」


「ああ、この剣が壊れたらな、」


俺はそう言って、銀貨2枚をラウガに渡す。


「お兄さん、またねー」


ラウガが手を振って来たので、振り返し店をでる。


さて、今日はなかなかの体験が出来た。スライム退治に、大金のゲット、さらに新しい防具の購入、そして凄い技を見れたことだ。

明日は何が起こるのだろうか?と楽しみになってくる。

明日に希望を抱きながら俺は眠るのだった。




第10話まで投稿しました!我ながら頑張ってると思います。これからもよろしくお願いします。

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