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作者: 安岡 憙弘

唇に着いている海苔のりを取ってタマ子の所へ勇太が走ってやって来た。勇太は5歳児であった。ラガーシャツに白いズボンを穿いてまるで大学ラグビー部のように勇太は母親の豊かな胸へとびこんできた。写真の様な光景を見て時夫はタマ子と勇太が愛しくてたまらずぷっとおならが出てしまった。恥ずかしくて時夫は唇をとがらせておならの音を真似て勇太の気を引こうとしたが勇太はいち早く逃げてしまった。タマ子はあきれて時夫のことを責めた。時夫は知らん顔をして新聞を読むフリをしていると時夫のお腹が急にゾクゾクと騒ぎ始めた。時夫はあまりの痛みにお腹を抱えてイスから転げ落ちた。すると勇太が時夫の所へテーブルをぐるりと回ってまるでゴールラインへトライする選手のようにダッシュしてきた。そして時夫の唇に触れた。時夫はあまりの痛さに辛抱し切れずに「ママ、救急車を呼んで。早くママ。救急車。早く早くママ。頼むよ。ママ。救急車呼んでよ。早くったら早く早く。」とタマ子をあわてさせ、勇太を突き飛ばしてタマ子の所へ転がっていった。勇太は突き飛ばされた事も苦にせずに時夫の唇にさわって勇気を出してこう言った。「パパの唇にのりついてるのとった。パパの唇にのりついてた。


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