依頼完了!
「ふぅ。ついた!」
体感0.1秒ぐらいで街の外の魔法の森に来た。ここが、依頼内容の薬草が取れる場所だって!
「フランお姉ちゃん、ここ?」
「そうだよ!ここに、薬草があるらしい!」
「じゃあ、早く探そう?」
「わかってるって。」
私達が森に足を踏み入れてしばらくすると―――
「ピュッ?」
なんか、一本の角が生えたうさぎが出てきた。
「なにこれ・・・可愛い!」
「フラン姉ちゃんどうしたの?って可愛いのがいる!」
おお、ノアも食いついたね。だけど、これが多分一角兎だと思う。襲ってくるか?
「ピイィィィィイイィィイイ!」
だけど、私の考えとは裏腹に逃げていった。それはもう、早かったね。常人だったら追いつけないかも?
「今の、お姉ちゃんの気配で逃げていったよ?」
ゑ?何を言ってるの?
「何を言ってるの?私に常時威圧するスキルなんて…いや?あるな。称号:最高神に威圧効果があったな」
何をしてくれてんだ!称号:最高神!勝手に威圧するなぁ!
〈常時威圧をオフにします。よろしいですか?〉
え?オフにできるの?じゃあ、yesで!
〈常時威圧をオフにしました。〉
「これでよしっと」
これで威圧は抑えられたと思う。いや、まてよ?それなら、受付嬢さんとか門番兵も威圧を受けていたはずなのに…胆力が凄まじいとかかな?
「お姉ちゃん、薬草ってこれじゃない?」
ノアの手には一つの草が握られていた。
「ちょっとまって。『鑑定』」
《薬草…効能:生命力回復(極微)、魔力回復(微)下級ライフポーションの素材になる草。どこにでも生える生命力を持つ。》
「それであってるよ。」
「わかった!取り敢えず、取り尽くしてくる!」
ノアさん?何をしようとしてるんですか。やめてください。
「取り尽くさないでね。」
「わかった!」
これで大丈夫だろう。私は野営準備でもしますかね。そして、日が傾いてきた頃―――。
「ただいま〜」
「お帰り〜って、えぇ!」
ノアの手には、推定10000本以上の薬草が握られていた。取り尽くさないでっていったよね?
「ねえノア、取り尽くさないでって言わなかった?私。」
「え?一本残してきたよ?取り尽くしてないんだから、良いでしょ?」
ノア…強かっていうか、図々しいっていうかそんな感じになってきてるね。
「はぁ…ノア、薬草を渡して。」
「? わかった。」
「ありがと。」
私は、薬草の三分の二をすりつぶして水につけた。
「何をするの!ノアが頑張って摘んできたやつだよ!」
「どうせならポーションにして売ったほうが稼げるし、薬草はあと3000本位あるから十分だよ。」
「ならいいけど…。」
そして、ポーションを作った。
《下級エリクサー…生命力回復:(中)異常状態解除 エリクサーの中の、少し効果が薄いもの。銀貨10枚相当。》
「なんで…?下級ライフポーションになるんじゃないの?なんでエリクサー?」
「すごいね。これがお姉ちゃんの力?」
〈称号:薬師、称号:錬金術師、スキル:調合、スキル:錬金術を獲得しました。鑑定Ⅱが鑑定Ⅲへ進化しました。スキルポイントを10000獲得しました。〉
「え?」
なんか、スキルと称号、スキルポイントがめっちゃ手に入った。スキルポイントは、できるだけ鑑定に使おう。
〈スキルポイントを500使用し、鑑定Ⅲを神眼Ⅹに進化しました。残りのスキルポイントは500です。〉
あとは、適当に便利なスキルを獲得・進化させておいてくれない?
〈要望を承諾。スキル:雷鳴魔法を獲得。スキルポイントを0使用し、雷鳴魔法を神雷魔法Ⅹへ進化させます。残りスキルポイントは500です。スキルポイントを50使用し、空間魔法を次元魔法Ⅹに進化させました。残りスキルポイントは450です。転移魔法を次元魔法と統合させました。スキルポイント50獲得。残りスキルポイントは500です。…スキルポイントを100使用し、古代魔法Ⅱを神代魔法Ⅹへ進化させました。残りスキルポイントは400です。スキルポイントを50使用し、料理Ⅱを神代料理Ⅹへ進化させました。残りスキルポイントは350です。調合スキルと錬金術スキルを統合しました。スキル:薬品生成とスキルポイントを50獲得。スキルポイントを100使用し、薬品生成を神代医療薬品生成Ⅹへ進化させました。残りスキルポイントは300です。スキルポイントを200使用し、スキル:予見を獲得。スキルポイント100使用し、予見を超越未来視Ⅹへ進化させました。残りスキルポイントは0です。〉
なにこれ。膨大な量の情報が頭の中に…やばい。意識が飛びそう。にしても、めっちゃ便利そうなスキルがたくさん手に入ったな。ノアにもこういうことができればいいんだけど。
〈眷属化の影響でスキル・称号を共有しています。また、解除不可能。〉
つまり、私がスキルを手に入れたらノアにもそのスキルを使えると?チートじゃん。
「お姉ちゃん、眠い。」
気がつくと日がすっかり暮れていた。
「ああ、ごめんごめん。おやすみ。」
「ん…おやすみ。」
そうしてわたしたちは眠りについた。え?見張りはどうしたのって?スキル:超越未来視で普通に未来を見たけど魔物は来なかったよ。だから寝た。
翌日。
「ふぁ〜あ。よく眠れた。ノア、起きて。街に帰るよ。」
「んぅ〜。おはよぉ~。」
「早く準備して?置いてっちゃうよ?」
「え?捨てられちゃうの?そんなの嫌!」
まばたき一回したら準備終わってたんだけど。早くない?
「よし、ギルドまで競争!」
「お姉ちゃん、負けるよ?」
「やってみないとわかんないじゃん。」
「それもそうだね。」
「よーい、すたーと!」
そしてわたしたちは行きと同じように音よりも早く駆けて行った。
「ギルドに到着!」
ノアの勝利に終わった。え?こっちは能力値60%開放してんのに?どんだけ早いんだよ。
―――カララン
私達はギルドに入り、カウンターへ向かった。
「依頼達成の報告に来ました。これが、納品物です。『収納』」
そう言って、私は次元魔法の「収納」から薬草1000本を取り出した。
「え?」
カウンターから落ちていく、大量の薬草。収納の中は時間経過がないんだよね。だから、安心してものを運べるんだ。
「これで依頼達成ですよね?」
「は、はい。依頼超過分は買い取らせていただきます。少々お待ちください。」
「はい。お願いします。」
「一階が騒がしいと思ったらまたあなた達ですか。何やってんですか。面倒事を持ってこないでください。」
あのギルド長が降りてきた。来なくていいよ。あなたは。
「別に、わたしたちの職業を考えるとおかしいことではないと思いますが?」
「まぁそうですが…少し、執務室に来てください。話したいことがあります。」
また呼び出しを食らったよ。なんで?私達はギルド長について行った。
「あなた達、あの量の薬草をどこで調達しましたか?」
「魔法の森です。まあ、あと一本しかありません。」
「なんであなた達は取り尽くしてくるのですか…。まぁいいです。あなた達は、ある程度の討伐依頼をこなせばランクアップします。FからDランクへ。」
「わかりました。のんびりやっていきます。」
「ああ、少しお待ち下さい。薬草の買い取り料金と依頼報酬です。」
ギルド長はそう言って、革袋を渡してきた。中身は…銀貨10枚といったところか。まぁまぁかな?
「そういえば、ポーションってどこで買い取ってくれるんですか?」
「ここで買い取りますよ。現物はありますか?」
「はい。『収納』」
下級エリクサーを約500本取り出した。
「こんなにですか⁉️しかも全てエリクサー…。となると、大金貨5枚といったところですかね。」
「ありがとうございます。では、失礼します。」
そしてわたしたちはギルドを出て、宿を取りに行った。少し、お高めの場所にするか!
「いらっしゃいませ〜」
看板娘と思われる少女が出迎えてくれた。可愛い娘だ。一緒につれていきたい。
「宿を取りたいのですが。」
「はい!朝夕食付きで一泊銀貨3枚です。」
「では、10日分で。」
「銀貨三十枚です。」
「…これで三十枚です。」
「確かにお預かりしました。ごゆっくり〜」
ふぅ、ゆっくりできそう。そうだ!看板娘といっしょに遊ぼうかな?
そう思いながら、この一日は終わった。




