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アリの巣の管理人になるゲームをプレイしながら人生について考えてみた

作者: たなか

 ここしばらく、管理人としてアリの巣を拡張していくスマホゲームをやっています。ジャンルは戦略シミュレーションです。「クラッシュ○オブ○クラン」をご存知の方なら、あれのアリ版を想像していただければ、ほぼ間違いないと思われます。


 巣の中で各種資源を作り出す施設、保存する倉庫をグレードアップし、研究を重ねて兵隊アリ達を強化し、増員していきます。さらに巣の外の世界に存在するトカゲやカエルを倒して素材にしたり、茂みや湿地から資源を採集したり、他のプレイヤーたちと協力して助け合い、あるいは敵対して略奪を行ったりするシステムもあります。(残念ながら今のところ自分でアリ達を操作して戦わせたりはできません)


 実は既にこのゲームを3回アンインストールしたのち、4回目のダウンロードを経てプレイしています。毎回辞めようと思ったきっかけは(一体私は何をやっているんだろう)と我に返ってしまったことです。


 与えられた時間は有限なのだから、ゲームをする暇があったら小説を書いたほうがいいのでは? と考えてアンインストールするのですが、しばらくするとまた気になってウズウズしてしまい再びダウンロードして……を何度も繰り返してしまいました。


 結局、私がこのゲームを遊ぶにあたって大層な理由など存在せず、ただの暇つぶし(・・・・)でしかないのですが、別にそれも悪くないなと納得し、現在も続けています。そもそも『人生は暇つぶし』という言葉を実業家や作詞家や僧侶や医者など様々な人物が口にしているぐらいなのですから。


 生涯をかけて崇高な目的を達成するために生きるというのも大変素晴らしいことだと思います。しかし、ゴールそのものが消滅したり、辿り着く手段が絶たれたり、あるいは残された時間が足りなくなったりして、どうあがいても到達できないと判明し、心が折れてしまうというのもよく聞く話です。何度でも逆境から這い上がれる人もいれば、一度挫折すると立ち直れなくなってしまう人だっています。


 大きな夢を目指して一生懸命がんばる人生も素敵ですが、日々あくせくと働き、将来の展望もなくただもがきながらも「続きが気になるドラマやアニメ、漫画もあるし、来月は新作ゲームも発売されるから、とりあえずもう少し生きてみるか……」とか「ガンガン冷房の効いた部屋でだらだらしながらアイス食べてるから私は人生勝ち組だな……」ぐらいの生き方だって別にいいのではないでしょうか。


 最終的には自分に合った生き方を選ぶしかないのですが、その選択肢の一つとして『肩の力を抜いて気楽に人生を謳歌する』というのもありだと私は思います。アリだけに。


 とりあえず管理人業務に忙殺されて小説が間に合わなかったので、時間泥棒の犯人を無理やり人生観にからめてみたという話でした。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 小学生の頃、庭から土と蟻を水槽に移し、毎日観察していたことを思い出しました。蟻の巣が拡張するところを、リアルに見ることが出来て、飽きずにずっと水槽の前にいました。 そんなゲームがあるのです…
[気になる点] 面白く読ませていただきましたが、奇想力が圧倒的に突出しているたなか先生のことやから、ほんまにそんなゲームがこの世にあるんか、それともなんかの比喩なのか、マジのガチで困惑しております。 …
[一言] 箱庭ゲームも似たような感じですよね。 アリの巣の管理人、なかなか奥深いです。
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