第62話秘策(1)
取り敢えず、出来た分を出しました。短いですが、どうぞ!
「暑いわ…。この月、ひょっとして太陽なんじゃないかしら?」
闇の中、雲と地の狭間に佇むレイズは、自身を頭上から照らす月を仰ぎ見て呟いた。
風が死んでいる。
この時期の日本の気温は、慣れない者には厳しい。
風すら吹かないのなら尚更だろう。
その辺りの事情を踏まえれば、レイズの発言は言い得て妙だった。
「ねぇ、そう思わない貴方?」
不意に、レイズが正面を向いてそう尋ねた。
視線の先にいたのは、結野晶花だった。
ブーツのような大空色の結晶に包まれた両足。
背中まで伸びた黒紫色の髪が揺れていた。
毅然とした態度で晶花は嗤う。
「見れば分かるじゃない、夜は夜でしょ?この国の気候が気に喰わないなら、どうぞご帰国なさいませ空間魔術師様」
「あら、それは妙案ね、良いと思うわ私。…けれど、その前に仕事を済ませるとしようかしら。―――あぁそれと、怯えが隠せてないわ貴方」
言われて、晶花は一瞬固まった。
先程までのレイズの戦闘を見て、そして体験しているのだ。気を抜けば体が両断される恐怖を知っている者ならば、当然の反応だった。
「殺しはしないから安心していい…と、私は貴方に宣言するわ。当然、今はだけれども」
刹那、レイズは晶花へ向けて右の掌を突き出した。
放たれるであろう魔法は―――不発に終わった。
レイズの眼前、瞬間移動したかのように一瞬でそこに動いた晶花の蹴りが迫って来る。
「…ッ、得意の魔法はどうしたのかしら?」
「それを妨げた張本人がよくも言えた物ね。全く、本当に、心底怠いわ……」
自らの右腕でそれを受け止めたレイズは、涼しい顔で答えた。
ただ、晶花の攻撃は序章にしか過ぎなかった。
嵐、嵐、嵐、蹴りの嵐がレイズを襲う。
「はぁ…空間凝固」
しかし、蹴りは全て彼女の直前で止まり。
「―――邪魔ね」
見えない壁に弾かれたように、晶花は後方に吹き飛ばされた。
そして、先程晶花の蹴りを受けた方の腕を、もう一方の腕で具合を確認するように軽く握る。
「諸に攻撃を受けたのだけれど…貴方の蹴りが弱くて良かったわ、どうやら無傷ね」
「く…ッ。そう?私はかなり力を入れたんだけど。おかしいわね…」
「実力差よ。別段おかしな話ではないわ」
しかし、レイズから帰ってきた言葉に。
「いいえ、おかし過ぎる」
彼女を睨み付け、晶花はそう断言した。
文月です。何か月ぶりくらいの投稿かな、という気分です。あくまで「気分」ですが…兎も角、ようやく戻って来た感じがします。徹夜徹夜の苦行の末、舞い戻ってきましたよッ!…まぁ、まだ少しダメージが残っていまして、怠いですが。
さて、今回も文字数少なかったです、すみませんっ(汗)。予想以上に忙しくなりまして、途中から全く執筆時間が取れなかった文月です。
…これはいけない。はい、自身の執筆速度が遅いっ!という事実です。あと、怠慢を働く習性も。
と、いう訳で……これから1ヵ月、修行だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああッ!取り敢えず、亀●人のじっちゃんとこまで行ってくっぞ。なんて、冗談はさておきです。修行、これ大事、ホント大事だと思います。今のところ、恐らく多分、一日平均600文字しか書けてないのです。例の新連載小説もまだ書き足りないし、『クリスタル・ワールド』の改訂版も書かないと不味いし…。そう、修行です。目標は一日1000文字、その為にこの1ヵ月間、書いて書いて書きまくりましょう。
はい、4日に一回の頻度で投稿しましょうか。では、決定!あ、今週はなしで。短編を今週中に出したいからです。ので、次回は今週の日曜で行きますッ。
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