表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
クリスタル・ワールド  作者: 文月 ヒロ
第3章闇夜の戦線
70/87

第60話乱入者

前回作者がやらかした件について:【改訂版】を割り込み投稿したつもりが、間違えて最新話の方に投稿してしまいました(後で気付いてそれを削除、ちゃんと第7部に投稿し直しましたのでご安心を!)。申し訳ございませんでした。

…あの時は余裕がなかったからミスったとはいえ、マジ恥ずいッ。


それでは、『第60話』お楽しみください!

 銃魔法、それは魔導式自動小銃や魔力銃()()()()

 物に魔法を付与する魔導具ではなく、存在自体が魔法を成立させる要素の一部となった『形ある魔法』。


 魔力による遠隔攻撃、それも短時間で発動させる物の威力には限界が存在する。


 魔導式自動小銃や魔力銃はその限界値を爆発的に引き上げる武器だった。

 その銃口から放たれる魔力の弾丸は、音速の3倍以上の速度で空間を穿ち進み、あのクリスタルモンスターの結晶体の防御すら突破する。


 レイズは強敵であり、俺の魔法は通じない。かと言って魔力銃の弾丸は当てられない。


 だから、俺は魔力銃に手を加えた。

 いや、正確に言えば、()()()()()()()()()()()()()


 そうでなければ既にある魔法を再構築する事など不可能。

 負荷は尋常でなく大きかった。

 本来必要ない詠唱が必要になり、目や鼻から血が出る程だった。

 その分威力は凄まじかった。

 一瞬にして文字通り全方位からの一斉放射、回避しようにも球状に張った大量の魔法陣の外側に魔力結界を施している所為で逃げ場などない。


 完璧な魔法だった、強力無比な魔法だった、必殺の魔法だった。


 ()()()()()()()()()()……


「ハァッ…ハァッ…なん、でっ…ハァッ…効いて…ハァッ…ないっ……」


 体内の魔力の大半を使用した所為で、肩で息をする俺は、驚愕の眼差しをレイズに向けながら呟いた。

 ただの独り言に、しかし、レイズは小振りな口を開き俺に言葉を返す。


「効いていない、と…そう事実を誇大に表現するのは止めるべきよ貴方。雀の涙程度に微々たる物で、しかも一時的な状態の、本当に『一応』ではあるけれど、今の攻撃で私は確かに傷を負ったのだから」


 何も、言えなかった。

 喋っている間にも、魔法を使っていないにも関わらず、時間を巻き戻しているかのように塞がっていくレイズの頬に出来た傷。


 不意に、レイズが頭に被るフードが風によって吹き飛んだ。


 (あらわ)になった彼女の頭には、2()()()()()()()()()()


 大空のような色の結晶体で出来た、牛のような角だ。


第二形態(セカンドモード)というのよコレ。分かりやすく言えば―――さっきよりも数段強くなったの私。何時もなら、生えて来るこの角の所為で頭が重くて怠いから使わない……。けれど、今日は別、貴方は別。()()()()()()()()()()()()()

「…ッ!」


『少しだけ』、そうつまり、今この瞬間この状態ですらレイズは本気を出していない。

 対する俺は、全力の魔力の行使に大半の魔力を使ってしまった。

 もう打てる手立ては、ない。


 あとは死を待つのみ。


「残念、その様子だともう戦えないのね貴方。…いいわ、せめて楽に殺してあげるわ私」


 レイズが俺に向け、おもむろに右の掌を突き出す。


 晶花と絆はどうなっただろう。逃げたのだろうか。

 そんな思考が脳裏を過る。


 次の瞬間、レイズは魔法を―――。





「させ、ないッ!!」


 彼女の魔法は正常に発動していた。

 レイズ自身、攻撃を受けたわけじゃない。


 ただ、魔法は俺に傷一つ負わせられなかった。


 理由は簡単だった。

 標的である俺が、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()


 かなりの高さから、放物線を描きながら俺達は落ちる。

 そして、着地と同時、地面を数十メートル以上擦って勢いを殺し停止した。



 膝を付いた状態からスッと立ち上あがった晶花を、それとほぼ同時に彼女から放され、硬い地べたに尻餅を付いた俺は呆然とした表情で見つめた。

 攻撃は失敗に終わった。しかし、その間レイズは魔法を全く放っていなかった。晶花には逃げる隙が十分過ぎる程にあったのだ。


 …その、はずだったのに。


「なんッ…どう、どうしてまだいるッ!」


 親の仇でも見るかのように晶花を睨み付け、俺は低い声で言葉を吐いた。


「逃げられたはずだ、そうでなくても隠れられはしたはずだッ」


 もう同じ事は出来ない。残存魔力量と集中力を考えても、いや、それ以前に今のレイズに俺の魔法が効く訳ない。


「チャンスは一度きりだった…、それをお前は―――」







「ばっかじゃないの…」


「……は?」




文月です。『あれ?今回なんか文章量少なくない?』と思われた読者様、鋭いッ、エスパーですか?はい、実は予定の半分も書けてません。忙しかったり短編書いてたりで、書くのが久々になってしまい、『あるぇえ?どういう話だっけ?』となりまして…。やっぱり毎日書かないといけないですね。

あ、短編進んでます、確か八千字近くは書けてたかなと記憶してますね。短編としては自己最多です、多分。そういえば文章量で思い出しましたが、本作『クリスタル・ワールド』、もうすぐ三十万字に達します。来年確実に新作長編出してるので、作者のスペック的に出来るのか不安が残っていますが、ここまで書きました。しかも、更に更に有難い事にです、ポイントだけでなくブクマも付けてくださっている読者様もいらっしゃいますので、来年もこの作品を続けて行こうかと思っています。感想もくれたら確実ですよ(なくてもやります、はい調子乗りました)!

そうそう、万が一、億が一、兆が一、作者の新作長編読んでやろうかと思われている読者様、新作は来年1月1日に出そうかなと。あとその前に、それの短編も書いてるのでそれを今年の年末辺りに出す予定です。

って、いかんです、また後書きが長くなってしまいました…。それでは()めましょう!と、その前に。



◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


・面白かったってばよッ!


・やるなーお前、燃(萌)えてきたぞ!


・べ、別にアンタの作品がちょっと良い感じだって思っただけなんだから!勘違いしないでよね!


等々、思われた読者様は下の


★★★★★


となっている所を、タップもしくはクリックして評価してやって下さい。


また、感想もドシドシお持ちしております。

ブックマークも是非是非♪


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


そういうことで、また次回!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ