第0話【終わる世界】と【始まる世界】
【改訂済み】
改訂開始!
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【時刻・西暦2027年、日本時間10月13日午後23時59分】
「わた、しッ…は…。どうして……」
一体、何時からだろう。
平穏を、不変のものだと盲信し始めたのは。
力なく崩れ落ちた膝が、赤く湿った土の絨毯を無遠慮に踏みつけた。
夜の闇が全てを覆い尽くす。だと言うのに、鼻をかすめる死の臭いだけは一ミリも隠してくれない。
そればかりか闇夜の黒はあまりに脆かった。唐突に雲の拘束から逃れた月の光が、目を背けていたかった悲惨な現実を、薄く、しかしはっきりと照らし出す。
怯えた視線を、おもむろに下へと向ける。
赤い、赤い、血に染まった赤い両手は、悲しみと後悔に震えていた。
皮膚を蹂躙する水気を伴った深紅の感覚は、時間を置く度に、その存在を知覚する度に、この身に強く痼びり付いていく。
もう消して消えることはないのだ、この手に残った罪の感触は。
例えどれだけ洗って元の肌の色に戻そうと、きっとこの穢れだけは落とせないのだ、永遠に。
絶望が支配する意識の彼方で、誰かの小さな嗚咽が悲鳴へと変わっていくのが微かに分かった。
それを自分の物だと認識するにはさほど時間はかからなかった。
絶叫が続けば続くほど、喉が痛め付けられていく。
口の奥から鉄臭い苦味が迫り上がってくる。
されど、行き場を失った激情は叫びへと変換され続ける。
哀しみに流れる涙も枯れてはくれない。
守りたかった、守れなかった。
この両手は、この結晶に包まれた両手は、誰かを、大切な人達を守るためにあったというのに…。
【時刻・西暦2027年、日本時間10月14日午前0時00分】
この日この瞬間、世界は終焉の光に包まれた。誰もが無理解のうちに消えて逝く。
そして、同時に。
―――――世界は変質と共に、始まりを迎えた。
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※新規の方にお知らせ。
この作品はただいま改訂中です。前書きの所に『改訂済み』と書かれていない話は改訂前のものです。
また、改訂と言いましても、出なくなるモブキャラはいるかもですが『話の大筋は変えない』です。
それを踏まえて、
続きが気になる方はこのままお読み下さい。
もちろん、
【改訂前】
【改訂後】
の2つの内、どちらからでも構いません。話の大筋に変化はありません(改訂版は伏線や謎発言が連発気味ですが)。
もっとも、いやいやどんなに時間が掛かっても、次話の改訂版が投稿されるまで待つね!とか、ハ●ター×ハ●ターの連載ばりに焦らさせても待てるね!という忍耐力の数値がカンストしていらっしゃる方はしばしお待ちを。
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