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53-誕生日。


「小鳥遊さん。今週の金曜って何の日か知ってますか?」


 次の日蘭ちゃんと約束通り買い物に来ている。

昨日は結局レシピ進まなかったけど、いつになったら時間取れるんだろう……。


「金曜日って3日?分からないなぁ」


 なんかあったか?祝日でも無いし何だろう。


「おねぇちゃんの誕生日なんですよ」


「へぇ、知らなかったよ」


「あんなに仲良いのに苗字しか知らないんですもんね。歪な愛ですねー」


 いや別に愛はないけど……。


「愛はどこから来たんだ。確かにそろそろ名前くらい聞くべきかなぁ」


 聞いたって呼ぶわけじゃないんだけど。


「おねぇちゃんの名前教えてあげましょうかー?」


「今度教えてよ」


「何で今度なんですか。変なの」


 無邪気に笑う蘭ちゃん。


「いま聞いたらなんか勿体無い気がして」


「意味不明ですねー。まぁいいです。それでおねぇちゃんの誕生日何でうちでパーティーやろうと思うんですけど」


「その買い出し?」


「そーです。後は小鳥遊さんにお願いがあって」


「お願い?」


 できる範囲なら良いけど。無理は言わないでよ。


「でっかいケーキ作ろうかなって思ってるんですけど手伝ってくれませんか?」


「なんだ。それくらいならいいよ」


 ケーキ作るくらいならお安い雇用だ。


「ほんとですか?!ありがとうございます!!よかったぁ」


 大袈裟な。でも先輩誕生日なのか。なんかプレゼント用意した方がいいのかな?


「蘭ちゃんはプレゼント何あげるの?」


「迷ってるんですけどヌイグルミとか?それともおねぇちゃんのことだから食べ物のがいいのかなって」


 確かに先輩のことだ食べ物の方が喜ぶかもしれない。

でも食べ物のプレゼントってなんか嫌だなぁ形に残らないどころか先輩なら瞬殺だ。

あげたこっちがなんか微妙な気持ちになっちゃうよ。


「そーだなぁ。何あげればいいんだろうか」


 店回りながらいいものを探そう。


「なんでもいいんじゃないですかね?貰えるだけでマシだと思いますよ?」


 そういっても考えないけない。


「適当に探してみるよ」


「後ケーキの他にちょっとやりたいことあるんだけどいいですか?」


「ん?なに?」


「偽物のケーキ作ってドッキリしたいんですよ」


 偽物?食品サンプル的なの?


「どういうの?」


「んー例えば甘くないタルト生地にカスタードの代わりに茶碗蒸しにしてとか。いい感じに」


 匂いでバレそうだけどね……。

でも面白そうだ。先輩に仕返しにしようと思ってたからちょうどいいかも。


「昨日の仕返しを兼ねてやろうか。考えておくよ」


「ありがとうございます。金曜は学校終わってからおねぇちゃん帰ってくるまでにケーキとか作っちゃいたいんですけど。小鳥遊さん家行っても大丈夫ですか?」


 うちに作りに来るのか。


「わざわざ作りにくるの?大丈夫だけど先輩早く帰ってこないかな?」


「うちはお母さんが料理の方作ってるんですよ。金曜はいつも遅いから大丈夫だと思うんけど……」


最近先輩演奏よりスイーツな気がするんだけど……。


「とりあえず金曜は早く帰るよ。17時前くらいかな」


「わかりました。とりあえず今日はプレゼントと材料買いに行きましょう!」


 凄い楽しそうにしてるなぁ。

先輩のこと好きなんだな。姉妹愛があるっていいね。

兄妹とか居なかったから少し羨ましい。




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