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51-定番。


「帰る前にケーキ屋さんよって行きたいんですけど行きませんか?」


 先輩を宥めてひと段落した後、蘭ちゃんの希望によりケーキ屋に来た。

先輩しんなりしていたけどお店に入るといつものスイーツを前にした時のハイテンションに戻っていた。


「美味しそう〜何食べようかなぁ……」


「私はおねぇちゃんと被らないのにしよっと」


 みるとどれもシンプルで王道の物だけが並んでいる。

昔ながらのケーキ屋さんって感じだなぁ。

レシピの参考のために創作系が食べたかったのに。

少し残念だけど仕方ない。


「ショートケーキでいいかな」


 こういうお店はショートケーキが美味しい。

偏見だけど。


「後輩くんそれだけ?」


「はい。十分じゃないですか」


 健康のためにも食べ過ぎは良くないよ。


「全然たりないでしょ!スイーツに対して失礼だよー冒涜だ!」


「なんですかそりゃ」


 謎の礼節を説かれても食べる量は増えませんよ?


「ま、後輩くんが食べない分わたしがたべといてあげよっと」


「ただ食べたいだけでしょうが……」


 結局先輩は7個ケーキを買い満足そうな顔でお会計をしてた。


「蘭ちゃんは何にするの?」


「これとこれですかね?」


「先輩のせいとはいえ迷惑かけたから奢るよ」


「大丈夫ですよ。それならおねぇちゃんに買わせます!それに今日はちゃんとお財布持って来てますか

ら!」


「遠慮しなくていいのに」


「いやむしろいつも貰ってるから私が買ってあげましょうか?」


「いやそれは悪いからいいよ」


 こっちが、いやこっちが。

永遠の譲り合いが始まる。

どっちかが引くまで終わらな……。


「2人して何してんの……いいから早く買ってきなさい!」


 珍しく先輩に正論を言われてしまった。


「もう、早く帰って食べるんだからね!!」


 ただ単に先輩は早く帰って買ったものを食べたかったようだ。

先輩がまともなこと言うはずないか。


「はいはいー買いますよ」


 蘭ちゃんに買ってあげるのを諦めて会計を済ませ、外に出る。


「先輩それ今日で食べきるんですか?」


「いや明日の分も取っとかないと食べるケーキなくなるから流石に残すよ」


 あくまで明日の分がないから残すだけで明日別のものがあれば食べきると?

先輩なんでこんなに糖分摂取してるのスタイルいいままなんだろう。

人類の謎じゃない?NA⚫︎Aとかで研究のモルモットのバイトとかしたらいいんじゃないかな。


「虫歯になりそうですね」


「歯磨きしてるから大丈夫だもーん」


 しててもなるから歯医者があると思う。

蘭ちゃんがお店から出てきた。


「なんの話ですかー?」


「先輩の歯が将来全部入れ歯になる話だよ」


「面白そうな話ですねー。やっぱ甘いもの食べ過ぎてかな?」


「なんでそんな話になるの。それなら蘭もじゃん!」


そんなどうでもいい話で家に着くまで盛り上がった。




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