47-ビュッフェ。
「先輩の行きたかったところってここなんですか?」
「そーだよー」
「こう言うのって女の子同士で来るもんじゃないんですかね」
「大丈夫だって見た感じ男の人も少しいるし」
どう見てもその人たちはカップルで来てたり家族連れなんですけど?
「それにいけばって言ったの後輩くんだからね。言い出しっぺなんだから」
いや確かに言ったけど一緒になんて言った覚えはない。
「だからって……」
「別にいいじゃん。はやく入るよー」
問答無用で店に入って行く先輩。
「なんでお昼ご飯にケーキたべないといけないんだ……」
仕方なくその後を追ってスイーツビュッフェのお店に入った。
「よしーたくさん食べるぞー」
先輩なら全部食べ尽くしそうで怖い。
「ほどほどにしてくださいね」
「なに食べよーかな。後輩くんはなにから食べる?」
「僕は普通にパスタとピザから食べます」
サイドメニューが結構充実していて助かった。
「いや後輩くんなにしてるの。ケーキたべに来たんだよ?」
「空腹に甘いものは流石に胸やけしますから後から食べますよ」
「勿体無いなぁ。人生損してるよー」
余計なお世話だ。
「先輩こそケーキしか食べないんですか?」
「いや?ちゃんとプリンもゼリーもアイスも食べるよ」
そうじゃなくて……。
すでに先輩の頭の中は甘いものに占拠されてるようだ。
「そうですか。食べ過ぎてお腹壊さないように気をつけてくださいね」
「大丈夫甘いものならいくらでもいけちゃうもん。あ、これ美味しそう」
お皿に大量に盛り付けていく先輩。
お店の人が可哀想だ。
「美味しかったー」
結構ケーキもちゃんとしてて美味しかった。
パスタの方が好きだったけど。
ちなみに先輩はお店のバイキングを2回転させた。
どんな胃袋してるんだろう……。
ケーキも1つ面白いのがあった。
「ハーブのケーキ面白かったですね」
「珍しかったね。でも普通に美味しくてびっくり」
ミントとかバジルとか色々入ってるケーキで想像した味と違って凄く食べやすい感じのケーキになってた。
「斬新でしたね」
「今度作ってよ!」
流石にあれを創作は難しい。
「いつか作ってみますよ」
「約束だからね。これからどうしようか?」
もう帰ってもいいんじゃない?
「やること終わったらもう帰「帰るのは無しね」
……。
「なんでですか」
「今から帰っても暇なんだもん」
そんなことだろうと思ったよ。
「なら寄りたいお店あるんで行ってもいいですかね?」
「いいよいいよ。行こっか!」
歩き出す先輩。
いや、場所知らないでしょ?
「逆方向ですよそっち」




