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28-色気。


「もーおねぇちゃん最悪〜びしょ濡れじゃん!」


「ごめん……」


 タオルに包まって小さくなる先輩。


「なにやってるんですか本当に」


「虫のせいです……」


「人のせいにしないの!おねぇちゃんが悪いでしょ!」


「虫は人じゃ無いもん」


 どんな屁理屈だ。


「屁理屈言わなくていいから……。小鳥遊さん私達一回家に戻って着替えてきますね。ほらおねぇちゃん先行っててわたしお母さん達に言ってくから」


「はーい」


 とぼとぼと歩いて行く先輩。

その姿を確認して。


「良かったですね小鳥遊さんおねぇちゃんのストリップ見れて」


 ニヤニヤしながら脇腹をつついてくる。


「あの状況で色気もクソもないでしょ」


「確かにそうですけどねー。あ、私も脱いだ方が良かったですかぁー?」


 裾を軽く捲って肌を見せてくる。


「女の子がそんなことしちゃダメだよ」


「ちぇっ。おねぇちゃんと同じぐらいはあるんだけどなぁ」


 そういう問題じゃない。

脱がなくても水に濡れて服が張り付いてくっきりと輪郭がわかるし……。

目に毒だから早く着替えに行って欲しい。

ろりこんじゃ無いから大丈夫だけど。断じて。


「ほらふざけたこと言ってないで早く着替えてきなよ。親御さん達には言っとくから。早く行かないと先輩またなんかしでかすかもよ」


「はーい。それじゃお願いしますね!」


 ふぅ。やっと落ち着ける。

蘭ちゃんもなかなか恐ろしい子かもしれない……。

とりあえず伝えに行かないと。

重い足取りで火を熾していた場所まで戻ることにした。


「先輩達いないと気まづいじゃん」



「という感じで先輩達は家に着替えに戻りました」


「娘達が騒がしくてごめんなさいね」


 別にお母さんが悪いわけじゃないですし。

「いえ、賑やかで楽しいじゃないですか」


「そう言ってくれると助かります。あの子達居ませんけど食べちゃいましょう」


 流石に先輩達を置いて先に食べるのは悪い気が……。


「気にしないでどんどん食べて。たくさん用意したからね」


 焼けたお肉を次々とお皿に乗せていく。

こんなに乗せられても困るんですけど……。


「お肉嫌いだったかしら?」


 そういうわけじゃなくて……。


「いえ、好きですけど」


「良かったー。若いんだからたくさん食べてくださいね?普段スーパーのお弁当ばかり食べてるって聞き

ましたから」


 蘭ちゃんが余計なことを言ったみたいだな。

本当のことだから否定できないけど。


「自炊するのが面倒で……。スーパーのお弁当も美味しいですし」


 手をつけなくてもどんどんお肉が追加されてくので仕方なく食べ始める

美味しい。久々に焼肉なんて食べた気がする。

1人では行かないしやらないから両親がいた時か。




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