12-ワンピース。
今回のお話は少しお菓子作りの表現がわたしの語彙力のないせいでわかりづらいかとおもいます。
本来考えていたものより簡易にしたのですがそれでも伝わりにくいかもしれません。
作っているシーンは飛ばし読みでもかまいません。申し訳ございません。
イラストや3Dモデルなどが書ければいいんですが・・・。
いちご。クランベリー。ラズベリー。
3種類のベリーをミキサーにかけ泡立てたメレンゲと生クリームとあわせベリーのムースを作る。
焼いておいた生地を円柱の型でくり抜き、横に三等分する。
シートを巻いた型に下の部分の生地を戻して小ぶりなイチゴを並べる。そこに先ほどのムースを流し込み、少し型の上が残る様にして上の生地を乗せる。
最後にもう一度ムースを流して冷蔵庫で冷やす。
「難しすぎんかこれ……」
「考えたの自分だろ?自業自得だな」
こいつ……。ケーキ増やしてやろうか?
真ん中の生地使わないので皿に追加してやる。
さて、冷やしてる間にもやることがたくさんあるんだ。
茶葉を用意してお湯を沸かす。
「お、紅茶いれてくれんの?」
「こっちに使うんだよ。お前はそれで我慢しとけ」
お湯が沸いたらティーポットに注ぎ温めてお湯を捨て茶葉を入れてお湯を注ぐ。蓋をしてティーコージーを被せ3分待つ。
――ピンポーン。
「お?宅配?」
「いや、助っ人だよ。食べれないって文句言ってたから」
「まじかよ助かるー!」
「手、放せないから行ってきてくれない?」
「ほいー」
こいつは知らない人が来ても気にしないのな。コミュ力すごいな。
タイマーが鳴ったので紅茶をボールに淹れて冷やす。
ホワイトチョコを砕いてテンパリングする。
テンパリングが今回一番難しいかも……。
温度の調節が厳しすぎると思うんだ。もっと簡単にして欲しい。
「お邪魔しまーす」
お、蘭ちゃんが来たみたいだ。
ドアの方に目を向けるとそこにははてなマークの中谷と元気そうな蘭ちゃん。そして何故か先輩もいた。
「お、お邪魔します……」
なんで借りてきた猫みたいになってるんだ?
「暇そうだったんでおねぇちゃんも連れて来ました!」
そういうことか。巻き込まれてしまったか……。可哀想に。いやケーキ食べられるならいいことなのかな?
「なるほど。いらっしゃい。先輩もこんにちわ」
「こんにちわ後輩くん。来ても大丈夫だった?」
「僕は全然構いませんよ。ケーキは腐るほどありますから」
「よかったぁ。ありがと」
「てゆうか先輩ってそんな可愛い服着るんですね」
白いワンピースにピンクのカーディガンを羽織り、首元には可愛らしい桜のネックレスがかけられている。
「あー小鳥遊さんそういうこと言っちゃダメですよ〜!おねぇちゃん10分以上何着るか悩んでたんですから」
連れ出すのが大変でしたよ。
なんて言ってる。女の子っていろいろ大変なんだなぁ。
「ちょっ余計なこと言わなくていいから!!」
真っ赤になりながら蘭ちゃんを怒る先輩。
可愛いなぁ。
「そこにケーキあるんで食べててください。足りなかったら冷蔵庫にもタルト入ってますから」