129-世間話。
「中谷ー」
「ん? どうした小鳥遊」
「ほらいつもの餌付け」
休みに作ったあのケーキ達を中谷に手渡す。
「多くね……?」
「まぁ今後の分まとめてってことにしとくか」
「それは違うだろ今後ともよろしく。って言っても流石に多いな」
「あとで適当に配っておけば?」
手伝ってくれる人たちに。これで済めばいいんだけど……。
「これで済まそうとしてない?」
ばれた。
「まぁそれはおいおい作っておくよ。それより手伝ってくれる奴は集まったんだっけ?」
「集まってるよ。と言ってもクラスの奴らだけどな!」
「まぁ頑張るしかないよね」
「案外すぐ終わるんじゃないか?」
「一応チョコ溶かして型につけて貼るだけだからね」
テンパリングをしないといけないからそんなに簡単じゃないけどみんなにしてもらうのはチョコつけてシール貼るだけだもんね。
「10日でいいんだよな?」
「そそー。そろそろ準備とか進めておかないといけないかなぁ。1週間前だし」
「先輩は付き合ってくれるのか?」
「どーだろ。何も言ってないけど多分何もしないんじゃない?」
「まじか。学校祭と同じじゃん」
「というかあれじゃん。二年生は9日から修学旅行行ってるじゃん」
だから先輩が会場に来るんだった……。
「あーそういえはそんな時期か。いいなぁ〜俺も早く修学旅行に行きてぇ」
「来年まであと1年もあるよ」
「3年間全部修学旅行やればいいのにな」
「毎年同じところに行って飽きない? あと修学旅行って結構お金かかるよ? 3年は受験とか就活とかもあるし」
1回しか行けないから楽しみなんじゃないか?
「急にマジレスするなよ! 場所変えればよくねぇー? 3年だってなんかどこでも遠足みたいなのするじゃん。なら変わらないと思うが……」
「そんなに修学旅行に行きたいなら来年から留年するしかないね。まぁ、当日頼んだよ」
「その手があったな。そっちもクラスの奴らの報酬物忘れんなよ〜」
何か簡単にたくさん作れるものを考えておこう。
先輩にも渡して意見でも聞きに行こうかな。参考になるかわからないけど……。




