118-展示。
「どこから回る?」
お昼ご飯も食べ終わったので予定通り3人でクラスを回ることにした。
「先輩に任せますよ」
「賛成ー! どうせなんもわからないし。おねぇちゃんのセンスで決めて」
「ハードルあげないでよ……。私だってなんも知らないんだからね!」
何故か誇らしげに言い切る。
そこは別に誇れる要素ではないと思いますけど……。
「どうするんですか?」
「んー。とりあえずわたしのクラス行く? 後輩くん来たことないでしょ。わたしの第2の教室」
第2……? もしかしていつもの場所が1番目なのか。保健室登校の生徒じゃあるまいのに。
「ないですね。別に行きたいとも思わないでしたが」
「いいますね〜。小鳥遊さんも」
「え、だって蘭ちゃんは逆に見たいの? 他人が授業を受けてる教室なんて……。授業中とかならまだしも」
「好きな人とかだったら気になるんじゃないですかね。私はおねぇちゃんのところは別に」
「本当に2人揃うといつも言いたい放題だよね……? 息ぴったりじゃん。私のクラスやめる? もう2人でまわってきたら……?」
「もー。おねぇちゃんヤキモチ妬かないでよ〜! 別におねぇちゃんから盗ったりしないって」
「盗るもなんも先輩のじゃないですけど、いじけないでくださいよ。子供ですか……。ほら行きましょう?」
「……。別に妬いてないし、いじけてませんよーだ!」
その割には頰を膨らませて口がマイクロの記号みたいになってるけど?
言ってることとやってることがバラバラだ。こっちよりお姉さんでしょうに全く。いつまでも子供っぽさが抜けないね。
「はいはいー。かまってちゃんはいいから早く行くよおねーちゃん! ほら案内して」
先輩に追い打ちをかけてそのまま手を掴んで歩き出す蘭ちゃん。
凄い行動力なのはいいけどそっちは多分というか反対だと思うよ。クラスは知らないけど学年の階はわかるから。
「はぁ……。蘭そっちじゃないよ。もうしょうがないんだから! こっちこっち」
立ち直って、呆れた様子で妹を引っ張る。その顔は少しにやけているので、何だかんだ嬉しいんだろう。蘭ちゃんの手を逆に引いて階段の方へと歩き出す。
この姉妹は本当にお互いに好き過ぎると思うんだけど。姉妹愛がすごい。
蘭ちゃんが横を通り抜け際に舌を出してウィンクをしてきた。
「もしかして計画犯かな?」
だとしたら先輩は妹にまで手のひらで踊らされてるのか。
蘭ちゃんが恐ろしいのか、先輩がちょろすぎるのか。
「後輩くんも早く〜! ぐずぐずしてると全部回れなくなっちゃうよ?」
別に無理全部回る必要なんてないのに。
早く文化祭が終わらないかな。いつもの平凡なお菓子を向ける生活に早く戻りたいものだ。
「小鳥遊さんも早く〜」
「今行くよ」
2人の後を追って先輩のクラスへ向かうことにした。




