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9-姉妹。

レビューや評価、ブックマークありがとうございます。書くモチベーションにつながってます。うれしいです。


「え?」


「貰い物って言ってたけど……。あれ?これ後輩くんが作ったの?! いやそれより妹と知り合いだったの?!」


 先輩は完全にテンパってる。

なるほどあの子のおねぇちゃんって先輩だったのか。どうりで見たことあるような気がしたわけだ。


「妹さんだったんですね。てことは先輩あれ半分も食べたんですか……」


「い、いいじゃない!別に!美味しかったんだもん……。そんなことよりなんで妹とケーキあげるような仲に?もしかしてロリコン……?」


 中学生はロリなのかな?先輩は真っ赤になったり可哀想な目になったりして忙しい。


「人聞き悪いですね……。月曜日に会ったばかりですよ」


「この数日でそこまで手を……。妹はあげないよ!」


お父さんか。


「別に貰おうとなんて思ってませんよ」


 年下好みじゃないしね。決してロリコンではない。


「妹のどこが不満なの!可愛し料理もできるよ」


 そろそろめんどくさい……。シスコンなのかな?


「先輩と違って家庭的そうですもんね。てか不満も何も名前すら知りませんからね」


 仕返しとばかりに皮肉を込める。


「う、何故それを……。ま、まぁ冗談はこのくらいにして何で妹にケーキあげる状況に?」


 絶対本気だったよこの人。


「月曜日に友達とケーキ屋さんに行ったら妹さんがいて」


 経緯を話す。

これ秘密って言われてたけど聞かれちゃったからしかたないよね。


「……って感じです。納得しました?」


「……妹がご迷惑をおかけしました」


「でもまさか先輩の妹だったとは」


「世間は狭いね〜。これ本当に後輩くんが作ったの?」


 モンブランを齧りながらこちらを見る。


「そうですよ」


「もしかしてロールケーキも?」


「はい。お店のと比べるとまだまだですけどね」


「十分お店に出せると思うけど」


 幸せそうな顔でモンブランを頬張っている。


「でもまぁ、作ったものをそうやって美味しそうに食べて貰えると嬉しいですね」


 口にクリームがついてるのが可愛い。


「ふふっ食べることに関しては任せて」


「ならたまに作ったら持ってきますね」


 あ、そうだ。


「代わりに今度先輩のバイオリン聞かせてくださいね」


「今スランプなんだよねぇ……」


「この話は無かったことに」


「わかった!わかったから!わたしから甘いものを取らないで!!」


「約束ですよ」


 そう行って立ち上がる。


「それじゃこれで帰りますね。妹さんにもよろしくお伝えください」


 家に帰って試作しないとね。


「あ、ありがとね!またねー」




一応メールしておこう。


『おねぇさんにバレちゃいました。ごめんなさい』


 絵文字でもつけて誤魔化そう。

だって僕悪くないし。




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