キャラクター紹介&相関図 No.2
<メインキャラ>
▪世渡 一斗
本作の主人公。実年齢は27歳(ただし、転移の影響で18歳になる)。身長177cm。外見では分からないががっちり鍛え抜きひきしまった体つきをしている。髪の色は黒色。髪は肩まで伸ばしていて、普段は頭の後ろで縛っている。
瞳の色はインディゴ・ブルーである。
常に一番であることを求め、一番になるためには周りを蹴落とすことも厭わない気質のため、表面上の付き合いしかできずにいる。
高校生以前の記憶を無くして以来、立川優として一人孤独に生きている。高校卒業後勤めていた会社で、異例の速さで昇格。二十五歳で支社長になり、社長令嬢とお見合い結婚をするも、妻の不倫がきっかけで会社は大ダメージを受け、なぜか一番最初に解雇されてしまう。
思った通りにいかない人生に嫌気がさし、あてもなく新宿をさまよっていたところをマイに声をかけられ、やり直しをしたいかを問われる。
自分を見限ったやつらに復讐するために、やり直すチャンスを掴むことを決め、未知の世界に足を踏み入れる。そこで封印した記憶と想いを徐々に解き放ち、自分の生きる意味を見つけていくことになる。
マイに召喚された世界エルドラドでいきなり一人っきりにさせられた一斗は、この世界には願いを叶えることができる魔法があることを知り大喜びする。魔法を試してみるが一向に使えるようにならなかったので、魔法を教えてくれた相手が教え方が悪いと思い不満でイライラしていた。しかし、マイが見せてくれた自分自身の内面を描かれたマジカル・アートを見て考えが変わり、アイルクーダの街の外れにある建設現場でハルクと出会い、ひょんなことからハルクの手伝いをすることになる。
アイルクーダに来てから毎日見るようになった悪夢に悩まされ、その悩みを晴らすための気分転換にマジカル・アートに書かれていた気功術を会得しようと早朝森の中で修行を開始する。なんとなく始めた気功術だったが、これまで武道をある程度かじったことある一斗は次々に術を会得していく。そんな中、朝練を度々覗き見していた少女ティスティに声を掛けたことがきっかけでそれからは毎朝一緒に鍛錬するようになる。自分が一ヶ月掛けて身に付けた術を、すぐに身に付けていくティスティに驚かされつつも、彼女のひたむきな姿勢に次第に心を許していく。
ある日、ハルクからアルクエードに関する仮説をきかさた直後にティスティが火事に巻き込まれたことを知った一斗は、自分にかけられた封印の一つを解放し、ティスティを無事助けることができた。ティスティの一件後、ハルク親方から解雇通告を受けた一斗はハルクにこれからも働かせてほしいと懇願するが、解雇することを決めたハルクの想いに触れ、アイルクーダを旅立つことを決意する。
「世界がおれを見捨てたのに、一体なにができるっていうんだよ!」
▪マリアンヌ・イクシス(通称:マイ)
本作のヒロインの一人。
身長164cm。黒の長髪でツインテールにしていて、見た目は非の打ち所がない美少女。胸の発育について、一斗にティスティと無言で見比べられたことを妬んでいる。
性格は子どもっぽくて天真爛漫で、自由奔放な行動や発言で周りが振り回されることが少なくない。マイの行動理由はすべて一斗のためであり、そんな一斗といつの間にか仲良くなったティスティに最初は嫉妬した。
瞳の色はパープルである。
一斗にやり直すチャンスを与えるが、目的や素性は不明。一斗をある場所に呼び出し、未知の世界へのゲートを開き、一斗を導くことになる。
マイは一斗を導いた元いた世界に、一斗とは三十日遅れて帰還する。帰還後に一斗に再会し、一斗に必要だと思いマジカル・アートを詠唱する。一斗とは別行動で遠出を繰り返しているようだが、詳細については誰にも語ろうとしないので一斗は聴かないままでいる。ある日、たまたま遠出から帰ってきてみたら、ティスティの屋敷が火事になったことを知り急いで駆けつけたところ、瀕死の一斗を発見する。急いで気功術を施し、一斗は一命を取り止めるが、その時口付けをして助けたことは黙っていることにした。
ティスティの一件後、一斗が旅立つことを予感したマイはお互いの一斗に対する想いをマイに打ち明け合い、お互いを愛称で呼び合う仲になる。
「あなたのみえている世界はとても寂しそうですね」
▪ティスティ・クロノセル(通称:ティス)
本作のヒロインの一人。
身長158cm。女性としての色気がありスタイル抜群。そして、活発そうな外見をしている。
赤髪を肩まで髪を伸ばしていて、昔はやんちゃで気性が荒かったこともあり「赤鬼のティス」と呼ばれ恐れられていた。しかし、実は誰よりも人の繋がりを大切にしようとする心優しい女の子である。
瞳の色はレッドである。
物心ついたころから人の真似をすることが大好きで、魔法を使わないで1日も経たないうちに何でもマスターしてしまうから、周囲の人間からは異質な存在として煙たがられてきた過去がある。その事件をきっかけに、一斗が現れるまで引きこもっていた。しかし、叔父のハルクだけではなく、一斗にティスティの再現する力の素晴らしさを褒めてもらったことがキッカケで、徐々に自分の力を受け入れていく。
引きこもりを八年続けたある日、いつものように怠惰な表情で窓の外を眺めていたら、ハルク叔父の建設現場で見ず知らずの男女がいて、なぜか気になった。次の日早朝、いつものように誰もいないはずの森を歩いていたら、昨日見かけた男である一斗が何かの修行をしている現場を目撃する。数日後、盗み見していたことが一斗にバレると、一斗がやっていた動きを再現したところ、敬遠されるどころか称賛され、一斗に求められるまま一斗の鍛錬に付き合うようになる。自分のことを必要としている一斗にもっと認められたくて常に一緒にいるようになるが、気がついたら一斗のことが好きになっていた。
その後、八年振りに街に出たときに、幼少時代一緒に遊んだ少年たちと遭遇し、引きこもりの原因を再度突きつけられる。これ以上生きていくことに絶望し、死ぬことを願ったティスティ。その直後、屋敷が原因不明の火事に遭い、もうダメだと思ったところを一斗に救われる。
火事の一件後、父親との確執が解消され、ようやく家族の時間が取り戻せたが、一斗が旅立つことをマイから教えてもらい、一緒に旅立つことを決意する。
「一斗のためにティスの力を思う存分使うことに決めたの」
●ライン・スターディア
本作の主人公一斗の生涯のライバル。
身長172cm。一斗よりもずっしりとした体格で、鋼のような肉体の持ち主。金髪を伸ばし放題にしたボサボサの髪型が特徴。銭湯になると、髪をバンダナで縛って気合を入れる。
瞳の色はオレンジである。
小さい頃から人一倍正義感と仲間意識が強く、十歳の時にあった出来事がきっかけで十一歳の時に世の中を変えるために動くことを親友であるキールと誓い合う。密かに行動を移すための準備をして、十八歳でキールと決起隊を結成し生まれ育った故郷を旅立つ。
結成時から決起隊隊長として隊を引っ張ってきており、現在ではエルピス郊外にあるハイムの森に決起隊の本拠地を築いている。
「おれはな、こんな押し付けな願いを叶えたいんじゃねーんだよ!」
【教団】
●バスカル・ゴーンズ
リンドバーク帝国宰相であり、教団のトップでもある。バスカルがなぜ重宝されているのかというと、世界でただ一人不老不死を実現していることに由来する。アルクエードは確かに願いを叶える魔法ではあるが、イメージができるかどうかに強く左右されるため、不老不死という状態をイメージするのは極めて困難といわれている。しかし、不老不死の真相はアルクエードを使って、毎日常に一日前の自分をイメージし続けて老いから目を背け続けているからこそ得られている。
バスカルは大戦前から生きていて、勇者が率いるパーティとともに戦ったことがあり、そのときの光景を鮮明に覚えている。
10年前からクレアシオン王国に来訪しており、表向きはリンドバーク帝国とクレアシオン王国の交流と教会の教えを普及する活動を名目にしている。しかし、実際はキールをエルピスのまちに派遣して何かを企んでいる。
「まぁ、平和の礎として死ねたのなら、あやつも本望であろう」
【クレアシオン王国】
●キール・アルトーゼ
アルクエードを用いた統治モデルを構築するため、五年前からエスピルに派遣された統治者。それ以前は、ラインと同じく決起隊に志願しており、常にラインとタッグを組んで最前線で活動していた。しかし、六年前に突如ラインの前から姿を消し行方不明になっていないが、エスピルでお互い敵対する組織のリーダーとして対峙することになる。
ラインと違って戦いを好まず、平和的に物事を進めることをいつも意識している。そのことをバスカルに目をつけられ、言葉巧みに誘われ、バスカルに降ることを決める。
本人は平和のために行動することが正しいことだと信じており、平和を乱すと判断した相手には容赦なく制裁を加える。唯一ラインだけは別で、ラインに自分の考える平和を説き伏せることで、無駄な争いはなくすために決起隊ごと仲間に取り込もうと目論んだ。
「ふ〜、やはりあなたは無駄だとわかっていても、最後まであがくのですね」
<サブキャラ>
【アイルクーダのまち】
▪ハルク・クロノセル(第一章のキーパーソン)
ティスティの父であるオルトの弟で、ティスティにとってハルクは叔父にあたる。
いつも暇さえあれば筋トレをしているムキムキのマッチョ。握力をつけすぎて、力の加減ができず物を壊してしまうこともしばしば。その度に落ち込むが、すぐに復活する特性がある。
元々は町長の跡取りとして育てられてきたが、十二歳のときに出会った旅人から自分たちの住む街は一昔前までは活気があったこと。そして、旅人たちが集まる憩いの場所があったことを知り、活気のある街に戻すことを夢見るようになった。しかし、憩いの場所となっていた建物は風化して使いものにならなくなっていたので、新しく立て直すことを決意する。
当時の資料や聴き込みをして、建物の全体像が出来上がったのが十八歳のとき。アルクエードで何度も何度も構築を繰り返すことで、一年後にようやく完成。しかし、完成後建物に入った瞬間、急に気分が悪くなり一ヶ月間まともに立てなくなる。体調が良くなってからも建物に何度も入ろうとするけれど、近付くにいるだけで気持ち悪くなり、魔法で何かをつくることに疑問を持つようになる。
結局出来上がった建物は焼却して解体。今度はすべて手作りでつくることを決めて、建築技術を学ぶために世界中を旅しながら、知識を蓄え、技術を磨いていった。
三十歳になり、ようやく故郷に帰ったハルクは一人憧れた建物をつくり始めたのだった。
つくり始めてから八年経ったが、思うように進まなかった。人手が足りないという要因もあるが、木材を組み立てていくための設計技術を取得していなかったため基盤をつくれず失敗ばかり繰り返していた。
その失敗の山を築いているハルクの姿を見た街の人たちは、ハルクのことを『愚か者の末路』と呼んで軽視するようになる。
そんなときに一斗と出会い、一斗の建築に関する知識のおかげで憧れた建物を二人三脚で完成に近づけていく。
一斗には尊敬の意味も込めて「ハルク親方」と呼ばれるようになる。
▪オルト・クロノセル
ティスティの父で、アイルクーダの町長。
ティスティの母・マリィと結婚した当初は、ハルクのようにまちを変えていこうとしていた。しかし、何でもすぐに願いが叶う生活がやめられず、町長としてやることも特にないことから怠惰な生活を送っている。
マリィのことも娘のティスティのことも最初は溺愛していたが、他のことと同じように思うようになると考えていたことがきっかけでマリィと大喧嘩して、マリィは失踪してしまう。
ティスティを置き去りにした負い目があり、娘との間の距離感に悩んでいる。
▪マリィ・クロノセル
ティスティの母。いつもは長い髪を伸ばしているが、体を動かすときには髪を紐で結ぶ。普段はおっとり大人しい性格だが、髪を結ぶと戦闘体制になるのか気性が荒くなり、周りを驚かせる。
また、魔法で整形している女性はたくさんいるが、マリィはそうすることを気嫌いしている。魔法を使わず何かを成し遂げようとするオルトに一目惚れして、すぐに結婚することになり、一年後にティスティを授かる。
ティスティが物心つく頃、あることについてオルトと口喧嘩し、その直後から行方をくらましている。三年後に帰ってきたが、ティスティからは偽物扱いされている。
【エルピスのまち】
●ケイン・マクシス
アイルクーダ出身でティスティとは幼なじみ。父親のことが大好きで、戦うことを極端に嫌っている。
そんなケインを逆にいじめる子どもは多かったが、いじめられても泣き寝入りすることなく、自分を卑下することもなかった。ティスティはそんな彼の姿勢をみて、一目置いていた。
親の転勤に伴い、エルピスに移住する。エスピルではだんだん父親が無反応になっていくのを感じ、疑問に思って父の書斎にある父の日記を盗み見することに。そこに、父が変わっていく様が描かれていて、真相の一部を知ることになる。一斗たちが来訪するまでは教会に怯えながら、目立たないように生活していた。
●ヘッケル・マクシス
ケインの父親で、オルトとも旧知の仲。ケインのことを溺愛しており、ケインのためにも素晴らしい父でありたいと常に願っていた。
ヘッケルは平和になればみんなが幸せになると固く信じていたため、平和というキーワードにはとても敏感だった。平和のためには暴力反対。それがいきすぎて、取っ組み合いの喧嘩もよくないものとしていて、息子にもその考えを徹底させていた。そういった平和のために活動するヘッケルは王国の目にとまり、王国直属の役職を得ることになり、エルピスに移り住むことになる。自分の活動は間違っていなかったと泣いて喜んだヘッケルは、エルピスに移り住むとより一層平和のための活動を続けていくことになる。
その後、まちに赴任したキールによって、平和という言葉を巧みに利用され、気付かないうちに操られるようになる。さらにキールによって、近くでアルクエードを使った人物のマテリアルと一方的に強くリンクして、操ることのできる結晶を使われ、ヘッケルはキールの傀儡になってしまった。
●カール(本名不明)
一斗たちがハイムの森近くで出会った世界を旅している気功師。それ以外の情報は一切不明だが、マイが知らないような古代道具にも精通しており、マイには警戒される。
二章が完結した時点で、もう一度内容を更新する予定です♪( ´▽`)




