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タイムリング2  作者: 山本吉矢
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第8章 5話

9月24日。

私は再び秋葉原の土地を踏みしめている。

ようやく23日という呪縛から解放された実感が沸いてくる。

そして。

すぐ目の前にある秋葉原ダイビルの周りには警察でいっぱいになっている。

地下にある研究所の存在が漏れたらしい。

そして昨日の実験の為に行われていた数々の違法な事も明らかになっている。

もう二度とタイムトラベル実験をする事は無いだろう。

肝心のプログラムは破壊され二度と修復出来なくなっているし、肝心のスポンサーが研究の打ち切りを決めた。

そして今、重要な人物は全て逮捕されている。

もちろん、その中に私のお父さんも含まれている。

でもそれは仕方のない事。

もし実験を開始していたらどうなっていたか。

それは一番私が知っている。

何度も何度も実験が開始される所を見たのだから。

私も一応事情聴取をされる予定だけど。

当然ながら、何も知らない。

実験の内容は私には伝えられていないし。

ここでは私はダイビルに入ってもいない。

ようやく、全てが終わったと実感する。

だけど。

その一方で少し寂しい気持ちを味わっている。

もちろん、今回協力してくれた6人の仲間の事。

彼ら達は事件に巻き込まれた形だけど。

彼らがいなければ解決する事は不可能だった。

私は彼らに会った記憶はあるが。

もちろん、彼らは私に会った事も無いはず。

ここではどこにいて何をしているのかも知らない。

短い間だったけど、一緒に問題を解決してくれた仲間に会えない気持ち。

頭では分かってはいるけど。

やっぱり寂しいというのが正直な気持ち。

平和を取り戻したからこそ。

彼らと会ったという事実そのものがなくなってしまった。

ぼーっとラジオ会館にある大型テレビ映像を眺める。

ふと、初めて来た時の印象と今では秋葉原の印象が変わっている事に気づく。

最初は単なるオタクが集まる街だと思っていたけど。

今ではあちこちに思い出がある。

苦労もしたし嫌な気持ちもしたけど。

それも思い出。

え!?

テレビ映像に見覚えのある人達が映る。

それはメタンハイドレートの生成に成功し、その成功への協力をしてくれた高校生達を紹介している映像。

だけど。

その人達は間違いなく、矢野君たちだった。

「東京都一橋高校の科学研究倶楽部!?」

それはここからそう離れていない所にある高校。

そして。

そこには見慣れた6人がいた。

矢野摩耶君、一条みなみさん、桜崎遥さん、山田・クリス・恵子さん、矢野理香さん、水谷優子さん。

みんなが同じ所に所属しているなんて。

まさに運命と思う瞬間だった。

私は走り出していた。

彼らに私の事の記憶は無い。

けれど。

再び会える!と思ったら気持ちが抑えられなかった。

大丈夫。

また一から友達になればいいだけ。

そう。

また彼らに会えるんだ!


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