第7章 4話
矢野君の場合はバスジャック犯だった。
まず間違いない。
これが今回の事件。
今回で3回目。
だんだん分かって来た。
そして死を回避した感覚も分かって来た。
ただ、何の行動が死の回避に繋がっているかまでは分からない。
それはおそらく、彼らの行動が影響しているから。
この辺りも何か意味があるのかしら?
分かって来た事とまだ分からない事。
ただもう一度山田さんに会って情報を話さない限り、何がどうなっているのかまでは分からない。
残念ながら私は専門外。
何度も体験してきて、それからある程度分かるという事だけ。
全容が分かっていないにも関わらず、ある程度推測出来た山田さんとは違う。
こればかりは愚痴を言っても仕方ない。
しばらくバスの中でおとなしく座る。
おそらくこのまま17時になれば、このバスは秋葉原ダイビルの近くに到着するはず。
それか17時に行ける距離で止まる。
まず間違いなく、私は17時にはダイビルの中には入れる。
ほぼ確証は得ている。
え!?
今、何かが見えた。
まただ。
また爆弾が爆発して死んだ感覚。
だが。
これまでと違うのは。
それが二度連続で起きている。
いや。
三度目?
どういう事?
さっきから時間が先に進んでいないような気がする。
これは私だからこそ分かる感覚。
4回も5回も同じ感覚を味わえば、いい加減何かあったのか分かる。
だけど。
四度目!?
さっきからまた同じタイミングで爆弾が爆発している。
どういう事?
これまで、誰かの介入で回避出来ていた事が回避出来ていない?
五度目が来た!
間違いない。
さっきから同じ時間、同じタイミングで同じ事が起きて爆弾が爆発している。
こんな事、これまで無かった。
もしかして。
私がなんとかしろって事?
やるしかない。
どうも、他の誰かに頼る事も出来ないみたい。
それなら。
「ブレーキ踏んで!」
思いっきり叫ぶ。
大丈夫。
これで失敗しても、やり直せる。
そう思ったらかなり大胆な事が出来た。




