表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
タイムリング2  作者: 山本吉矢
32/74

第3章 8話

なに!?

まただ。

この感覚は、間違いなく死んでいる。

やはり何かの影響で回避しているのは間違いない。

だけどこれは私の行動が原因ではない。

誰かの行動だ。

しかも私に直接関係の無い人物。

何故なら、周りに人の数は少ない。

そして一度目の時はそれこそ人が坂本凛以外にいなかった。

では坂本凛がやったかというと、それも無い。

何故ならこの感覚が起きる前と同じで変わった行動をしている様子は無い。

「今の、またよね?」

どうやら坂本凛も同じ体験をしているようね。

となると。

考えられる事は。

「そうね。そしてこれは私やあなたの起こした影響じゃない。他人の誰かの影響である可能性が高い」

「誰かって?」

「おそらく同時刻の別の人間の可能性。そこであなたが初めて時を飛ぶ前と違う展開になっている事に注目した」

「どういう意味?」

「つまり、時間の流れというのは決まっている事と、僅かなきっかけで変化の起きる事の二通りが存在する」

これはよくあるタイムトラベル物のストーリーではある事。

時間を遡って変えられる出来事と、時間を遡っても変えられない事とある。

時間を遡っても変えられない事が無ければ、いわゆる”親殺しのパラドックス”が起きてしまう。

これはタイムマシン等で自分の親を自分を生む前に殺してしまったらどうなるか?という時間的矛盾を指す。

親を殺した瞬間に自分が生まれなくなるが、そうなると親を殺した自分が生まれてこなくなる為に親は自分を生みまた親を殺してしまうという矛盾。

だからこそ、どんな事をしても親は殺す事が出来ないとすれば、この矛盾は解決する。

そしてそういう過去の大きな出来事に影響されない範囲で過去を変える事も可能だという考えもある。

つまりどっちを選んでも結果的に変わらないものの、それまでの過程が違う。

これがいわゆる時間を遡って変えられる範囲だという考え方。

もちろん、実際に実験した事が無いから正解は誰も分からない。

そういう前提で考える。

つまりこれから実験が起こり、失敗するのは決まっている事。

だけど、そこへたどり着くまでの過程は違うとしたら?

だからこそ、彼女はここにいる。

そして。

私が死んでも生きていても、そう大きな変化では無いから死んだのに無かった事になっていたりする。

かなり時間のゆらぎが存在しているかもしれない。

「おそらく決まった時間まではダイビルに行けない。だからこそ、都合よく邪魔が入っている。そこは”決まった事”。だけど入るまでの過程が違っている。これはどういう道を辿ってもいいって事なんでしょうね」

その過程が違う事が起きているとなると。

「もしかしたら、違う仮定で同じ体験をしている人もいるかも?」

そう。

この秋葉原で不思議な体験をしている人が、ここに二人いる。

そして時空のゆらぎにより、死んだのに誰かの介入で死んでいない事になっている。

それは少なくとも私や坂本凛の行動が原因じゃない。

「坂本凛さん」

かなり架空や仮定を積み上げた考え方かもしれないが。

そういうのを積み上げない限り説明出来ない事が起きている可能性は高い。

「もしかしたら、今回も実験を止める事に失敗するかもしれない」

「どういう事?」

「つまり実験が失敗する事は決められていて、容易には変えられない未来だという可能性。それであなたはまた今日の16時に戻るかもしれない」

ここまでが決められた未来。

「でも、本当に変えたいと思うなら、一人の力では無理だと思う。あなたがこれから起こる事をよく覚えておいて、変えられるチャンスを待つの」

「そんな!」

「大丈夫。おそらく私達が死を回避出来ている事にも意味があると思うの。もし3週目以降でも違う場所からのスタートだとしても慌てずに、同じ体験をする人を探し出して。それがヒントだと思う」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ