第3章 6話
なに!?
まただ。
今度は爆風を受けたような感覚。
なのに生きている。
一体何が起きている?
そう。
今日はとても不思議な事が起きている。
私の事情とは別の何かが。
私は頭が悪いから、難しい事は分からないけど。
危機感だけは反応している気がする。
それは別にヤクザに狙われているからじゃない。
もっと別の何か。
それはこの秋葉原全体に漂っているような気がする。
そしてそれは時間が経つ毎に、どんどん濃くなっていく気がする。
なんだか良く分からないが。
あまり時間が無い。
そんな気はしていた。
でも、どうすればいいのかは分からない。
何処へ何しに行けばいいのか。
自分が狙われているというこの状況でも。
何かをしなければならない気になっている。
どうするべきか。
思い切って警察に頼めば帰る事はそう難しい事じゃないかもしれない。
だがさっきからそれをしていないのは。
何かをしなくちゃいけないという思いがあるから。
ヤクザに狙われる事よりも、もっととんでもない事が起きる予感。
何の根拠も無いけど、そう思っている。
「危ない!」
え?
物陰に引き寄せられた。
「静かに」
ちらっと見ると、そこにはヤクザがいた。
危なかった。
この子が来なかったら見つかっていた。
しばらく待つとヤクザは別の場所へと移動した。
それを確認して、一安心する。
「ありがとうございます」
「どうしたしまして」
そういえば。
なんでこの子は私が狙われているって気づいたのかしら?
いくらヤクザを見つけたとしても、誰を狙っているか分からないと思うんだけど。
「私は一条みなみ。なんで私が狙われてると気づいたの?」
「私は坂本凛。あなたの怯えている表情を見れば、何かに狙われている雰囲気は感じていたわ」
そうか。
辺りを妙に見渡して怯えている。
そしてその周りにはヤクザ。
私を狙っていると思われても仕方ないわね。
「ねぇ。一つ質問していいかしら?」
「ヤクザの事?」
当然、普通の人はヤクザに狙われない。
「そっちは別にいいの」
そっち?
「今日、不思議な体験をした記憶が無い?」
え?
「なんでそれを!?」
「やっぱり」
どういう事!?




