表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
タイムリング2  作者: 山本吉矢
23/74

第2章 11話

-水谷優子の場合-


午後5時を過ぎた。

仕事帰りのサラリーマンを狙うならこれからがチャンス。

サラリーマンは学生とは持っているお金が違う。

全員が全員余裕があるとは思っていないが。

ちょっと贅沢する時に私達の店を選んでもらいたい。

だからこそ、これからが本当の勝負。

必死にチラシを配る。

だいぶ大人の人達も増えて来た。

まずこの30分、どれだけ貰ってくれるか。

それに懸かっていると言っても過言じゃない。

どんどん渡そうとする。

当然、貰ってくれる人は少ない。

でも、これで落ち込んでいる場合じゃない。

そんな暇は無い。

次々と渡す。

落ち込むのは最終的に駄目だった時にする事。

今はまだその途中。

一喜一憂するくらいなら、この量に対して立ち向かう方がマシ。

どうせチラシは10人渡そうとして2~3人渡せればいい方。

そう割り切って次々と挑戦する。

当然、この時間を狙っているのは私達だけじゃない。

ちょっと離れた所には別のメイドカフェの人も見える。

みんな必死なのは変わらない。

あの子達だって、今日来る客の数でお店が続けられるかの勝負をしている。

若干疲れて来た。

けど、休んでいる場合でもない。

今は一人でも多くの人に目を止めて貰わないと。

そして気になった人がお店に来てくれる事を祈らないと。

そう必死に頑張っても。

10分もすれば疲労で動かなくなる。

チラシ配りは体力勝負。

30分ずっと出来る訳が無い。

ちょっと休憩。

そこで自分の持ち分のチラシを見る。

全然減っている気配が無い。

そう。

さっきからチラシを持ってくれる人が少なく感じる。

当然、見向きもしない人がいるのはしょうがない。

けど。

関心を持っている人すらいない感じがする。

いつもだったら、ここまで少ないって事は無い。

焦る気持ちが抑えられない。

とは言っても限界はある。

人の数が減って来た。

まずい。

そろそろ帰宅ラッシュも終わろうとしている。

ここを逃すと、もう今日のチャンスは無い。

いや。

もう終わっているも同然。

捌ききれなかったチラシが、重くのしかかる。

もう駄目かもしれない。

いくら頑張っても結果が出せなかった。

辞めて責任を取る事を考えた方がいいかも。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ