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◆猪目洞窟(いのめどうくつ)の戦い


猪目洞窟いのめどうくつの戦い



「心配しなくても大丈夫です。 木花さんには、最強女神の一人である佐久夜比売が付いていますから」


「佐久夜? そ、それじゃ、木花は一人じゃないんだな」


どうやら、木花コノハには、ウズメと同じように、ちょっと怪しい助っ人がついているようだ。


だが、木花の方も黄泉軍と戦わなくちゃならないのは、こちらと同じなので本当に心配だ。



さて、猪目洞窟いのめどうくつは、奥行きは30メートルほどで、奥へ行くにつれ天井が低くなっている。


即ち俺たちは、あっけなく行き当たりに到達する。


「あの~ ウズメさん。 ここから先には行けないようですが・・・」


「タケル。 あんたバカですね」


「はいはい。 そのバカに是非教えてください。 この先は穴でも掘って進むんですか?」


「そこですよ。 ほらっ」


ウズメが指をさした方をよく見れば、なるほど分かり易かった。


そこには、『黄泉の国に行くには、ここの岩を動かしてください』と立札が出ていた。


「ウズメさん。 こんなんでいいんですか?」


「いいんですよ」


「でも、この情報化社会にセキュリティ対策とか、全然ダメじゃないですか」


「タケルは、イチイチ バカですね。 誰が好きで黄泉の国に入りますか?」


「いや、マニアとか・・」


「入ったら最後、帰っては来られませんけどね」


「納得しました。 セキュリティは最強でした」


「さぁ、早く岩を動かしてください。 わたしは、深夜に体を張ったバイトが入ってるんです」


俺はウズメがどんなアルバイトをしているのか、ちょっと興味があったが怖くて聞けなかった。



入口を塞いでいた岩は、作り物のようで凄く軽くて簡単に動かせた。


よくよく考えれば、本物の岩じゃ重機でもなければ動かせないだろうし、結構現実的で笑ってしまう。


「さぁ、急いで参りましょう」


「うん」


「ここから先は、敵がうじゃうじゃ湧いてきますから気を付けてください」


俺はここに来るときと同じように、ウズメに手をつないでもらい、結構な速さで洞窟を進む。


しばらくすると、大きな空間に出た。


「そういえば、太刀に名前を付けましたか? これって結構大切なことなんですが」


「名刀、宇受売反し(うずめがえし)と名付けてみましたが」


「よくもそんな名前を大事な太刀に授けましたね。 味方に殺されたいんですね」


「いや、命名権は俺にあるから」


ウズメはそれ以上、何も言わなかったが少しうれしそうな顔をしていた。




「あっ。 ほら、さっそく来ましたよ。 太刀の使い方と防御方法は大丈夫ですね?」


「お、おぅ・・」


「それでは、ご武運を!」


あれ? こっからは単独行動なの?


まあ、なせば成るか。


俺は鬼の軍団を初めて目にしたが、その迫力は尋常じゃなかった。


鬼って本当に金棒を持ってるんだ。


あれを太刀で防げるのか?


いや、太刀は防御用では無い。 先手必勝あるのみだ。



「でやーーーっ!」


最初に向かって来た鬼に太刀を振り落とす。


鬼の体は、どいつも2メートルを超えているが、衣のおかげか軽くジャンプすると4、5メートルは飛び上がれる。


上から下へ斬り込むのは、自分の体重を掛けられるので、なかなか破壊力がある。


鬼たちは、これで次々と真っ二つになっていく。



10人ほどかたづけたころになると、敵も結構知能が高いのか、俺が飛び上がると金棒を頭の上に掲げるようになった。


やっぱり単純な攻撃を繰り返していてはダメなんだな。


そうだ。 上がダメなら、今度は下だっ!


俺は衣の力を借り、身体能力を高めて、敵の左膝めがけて斬り込む。


ザクッ


鬼の膝が割れ血しぶきが飛ぶ。


ドサッ


鬼が戦闘力を失って、その場に崩れ落ちていく。


せめてもうひと技を組み合わせたい。 戦いを続けながらも冷静に考えを巡らせる。


何か必殺技になるような動きは・・・


ヒューン


ドカッ


ぐぅ・・


油断した。 戦闘中に考え事なんかしなければよかった。


俺はどうやら、鬼の金棒の直撃を受けてしまったようだった。

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